その日まで の商品レビュー
コーヒーと和食器のお店の女主人、草。着物が似合う素敵なおばあさん。彼女の店に訪れる人びととの日常ミステリー。 日常ミステリーは、わりとほのぼの明るい雰囲気が多いと思っていたけど、これは少し雰囲気が違っていた。謎がとけても、なんともいいようのない寂しさや悲しさがあり、それが逆に良か...
コーヒーと和食器のお店の女主人、草。着物が似合う素敵なおばあさん。彼女の店に訪れる人びととの日常ミステリー。 日常ミステリーは、わりとほのぼの明るい雰囲気が多いと思っていたけど、これは少し雰囲気が違っていた。謎がとけても、なんともいいようのない寂しさや悲しさがあり、それが逆に良かった。綺麗事だけで作られていないんだ、と。 コーヒーや茶器が大好きな私には、店のたたずまいの描写もかなり魅力的。 地にしっかり足がついた、ほろ苦くも優しい、そしてコーヒーの香りが静かにこちらまで漂ってくるような物語。
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珈琲おばあちゃん第2弾。 草さんあいかわらず元気です。 商売柄なのか性格なのか 揉め事によく巻き込まれます。 出すぎれば打たれるのを わかっていながら 放っておけないのは 昔手放したものがあまりに大きかったから? 第四話がけっこう好き。 作中で意外な絵本に出会いました...
珈琲おばあちゃん第2弾。 草さんあいかわらず元気です。 商売柄なのか性格なのか 揉め事によく巻き込まれます。 出すぎれば打たれるのを わかっていながら 放っておけないのは 昔手放したものがあまりに大きかったから? 第四話がけっこう好き。 作中で意外な絵本に出会いました。 私もこのお話が大好きなのでうれしかった。 草さんにはこれからも健在でいてほしいものです。
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【収録作品】第一話 如月の人形/第二話 卯月に飛んで/第三話 水無月、揺れる緑の/第四話 葉月の雪の下/第五話 神無月の声/第六話 師走、その日まで
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おばあちゃんが日常の謎を解く、というミステリーもので最近人気、ときいていたので気になっていたもの。 多分シリーズ1作目ではない。 でも大丈夫。 紅雲町、という名が綺麗。 でも読んでる草さんのイメージと、表紙のイラストのイメージがちょっと重ならない感もあり。 おばあちゃん、と描かれているし、実際そうなんだろうけど、 どうもそのイメージがわかない。 なんかもうちょっと若く感じる、とゆーより年齢不詳?? 日常ミステリーというより、日常そのもの。 謎っていうかそこにあるのは現実で、 それにどうにか真正面から対峙しようとする草さんの姿勢が美しいと思う。 彼女はどうも過去に子どもを失う、というつらい経験を抱えていて、 それを乗り越えて強く1人で生きているんだけど、なんかの拍子にその 哀しみ、痛みがふっと浮き上がってくるときが痛々しかった。 本編通して町に暗い影を落としていた悪徳業者の総元締めは 実は従業員の女の子が好意を抱いていた青年の親で、 どうやらその恋は実らなかったようだけど、 最後はその親子関係の話になったのがちょっと意外だった。 事件としてはなにも解決していない。 被害にあった人たちが失ったものをとりもどすことはできない。 それでも、その上でなんとかそばにいる人に支えられ前に進んでいくようだ。 なんだかちょっと切なく、しっとりとした肌触りのおはなしだった。 機会があれば他も読んでみたいなー
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如月〜師走まで2ヶ月ごとの話。 お草さんの半生が大変だったのは前作でも書かれてたけど、今回はそれがより重く感じられた。 久実ちゃんは相変わらず良い人。田沼さんと上手くいけばと思ってたけど、これじゃあな…。 引っ越したはずの由紀乃さんがいるのは何故?
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前作の流れを踏襲と思いきや、けっこうズシンとくる連作短編集でした。新しい登場人物も出てきます。 個人的には福祉作業所の話が好きでした。悪者になりかけたけれどやっぱりお草さんだな、と思わせるエンディングでした。
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紅雲町小蔵屋シリーズ。連作短編集。 年齢の割に元気に動き回るお草さん。前作から続いて漸くその姿年齢とのギャップに慣れてきたんだけれども、、、、。途中までは面白かったけど、最後の話になって混絡かってしまった。親子愛のすれ違いを描くにしても、もっと違う話で描いてほしかったような、、...
紅雲町小蔵屋シリーズ。連作短編集。 年齢の割に元気に動き回るお草さん。前作から続いて漸くその姿年齢とのギャップに慣れてきたんだけれども、、、、。途中までは面白かったけど、最後の話になって混絡かってしまった。親子愛のすれ違いを描くにしても、もっと違う話で描いてほしかったような、、、。
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前作はすっごく好きだったんだけどな。もう少しほのぼのとしていて、それぞれの話が独立した感じのが読みたかったなぁ。私の我儘でしかないのだけれど。
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ええっ、これで終わり!?なんで!? そういえば、前作もそうだっけ…… 思わせぶりに、主人公、お草さんの半生をちらりちらりと見せ、 最後の章で一気に核心に触れるのだけれど、 これが意外に肩透かしを食らわされる。 悪く言えば、書き手の思い込みに振り回されると言った方が良いかも。 読...
ええっ、これで終わり!?なんで!? そういえば、前作もそうだっけ…… 思わせぶりに、主人公、お草さんの半生をちらりちらりと見せ、 最後の章で一気に核心に触れるのだけれど、 これが意外に肩透かしを食らわされる。 悪く言えば、書き手の思い込みに振り回されると言った方が良いかも。 読んでいて、疲れる。 今回は、全部のお話が連環している。 久美ちゃんをも引き付ける素敵な青年が登場。 この彼こそが本作の重要な役どころになるのだけれど…… あらら、これで終わりかい!? これまでウルウルしてきた気持ち返してほしいッ! ああ、叫びたい。 がっかり、がっかり~~~! ついでに叫んじゃえっ! 前作に続き、ほのぼの系の表紙は、お草さんに合わないっ! あまりに合わないので笑っちゃうほど。
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全話を通して温かみを感じるストーリーで、前半、話はおだやかに進んで行きます。その中に、ちらちらと商売敵の悪いうわさやつながりが伏線として話に入り込んできました。 後半になると、人の裏の部分や予想外なつながりが次々と表面化していき、ストーリーの展開もスピードアップ。引っ張られ...
全話を通して温かみを感じるストーリーで、前半、話はおだやかに進んで行きます。その中に、ちらちらと商売敵の悪いうわさやつながりが伏線として話に入り込んできました。 後半になると、人の裏の部分や予想外なつながりが次々と表面化していき、ストーリーの展開もスピードアップ。引っ張られているような気分になりました。 そして主人公・お草さんの歩んできた人生やその人柄には、好奇心をそそられましたが、その小粋なおばあちゃん・お草さん像が浮かびませんでした。 ストーリーの中には絵本に関するくだりがあって、それが大好きな絵本だったのが嬉しくて、途中からその絵本を引っ張り出して脱線してしまったこと、登場人物がイメージできないこと、もっとミステリー色のあるものを期待していたことが重なって、読みやすいのにもかかわらず読了するのに時間がかかってしまいました。 この作品には前作があり、そちらの方はミステリー要素がもっと強いみたいです。一作目から読まないと楽しめないかと思うと、とても残念です。
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