その日まで の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初の何話かは、おもしろく読めたけど、 最後のお話がごちゃごちゃしていてすうっと 入ってこなかった。 小蔵屋には、もう少しほのぼの系が似合うと思う。
Posted by
主人公がおばあさん、というのがいい。しかも矍鑠としていて、あまりおばあさんらしくない。独身女性が年を重ねた、という雰囲気。 人とのつながりがしつこくなく描かれている。ほのぼのと言う感じよりは、現実的な小説だった。 そういえばシリーズモノだったらしいが全く気づかなかった…。
Posted by
和雑貨&コーヒーのお店を営むお草さんのコージー・ミステリー第二弾。 表紙の持つ温かみ&芯の通ったお草さんという人、にひかれて第二弾も読んでみました。 お草さんのお店のすぐ傍に、同じ和雑貨を扱う「つづらや」が開店。 自分が気にいったものを厳選して店に置くお草さんとは違い、どう...
和雑貨&コーヒーのお店を営むお草さんのコージー・ミステリー第二弾。 表紙の持つ温かみ&芯の通ったお草さんという人、にひかれて第二弾も読んでみました。 お草さんのお店のすぐ傍に、同じ和雑貨を扱う「つづらや」が開店。 自分が気にいったものを厳選して店に置くお草さんとは違い、どうもえげつない商売ぶりらしい…と、のっけから波乱含みなのだけど、それが、どんどんきな臭い方向に進んでいく、という、う~~~ん、これはやっぱりコージーじゃないぞぉ~~~! 不動産がらみの詐欺の加害者・被害者とか、放火とか、産廃の不法投棄とか、ヤクザとか・・。 これは普通のお婆さんが首を突っ込んでどうにかなる問題ではないでしょう!! ・如月の人形 ・卯月に飛んで ・水無月、揺れる緑の ・葉月の雪の下 ・神無月の声 ・師走、その日まで といった和テイストの小題はとても素敵なのに、出てくる人たちが“善人以外はみんな悪人、もしくは問題あり”ってちょっと疲れる。 福祉作業所で作られたキャンドルを売り込みにきたボランティアの近所の男性の造形には、彼が熱心なだけに、いいことをやってるんだ!だからみんなで協力するべきだ!という気持ちが透けてみえて、痛かった。そのキャンドルは悪くはないのだけど、それでなくては、という個性がなく、お草さんがお店に置きたい、という気持ちにはなれなかっんだよね。そんなお草さんがワルモノみたいに取られてしまうのはイヤだなぁ、と思っていたら、実はその彼にも背景があったという…。なんていう話も、もっと面白くなったと思うのに、なんか中途半端な気がしちゃって。 せっかくの素敵なお店と、お草さんという素敵なお婆さん、お店のスタッフや出入りの運送業者など、気持ちのいいキャラクターが揃っているのだから、もう少し、いわゆる日常生活の謎と解き明かす、みたいな方向に行ってくれないかなぁ。 経営困難にあえぐお寿司屋さんのおかみさんに、お草さんがアドバイスした“繁盛の秘訣”、 「無料でできることは、掃除と笑顔。お金をかけなきゃできないことなら、同じ業種のいい店を回ること。何が必要か痛いほどわかるから」 というようなフレーズが好きだったから、尚更、惜しい!と思ってしまう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「紅雲町のお草さん」第二弾。今回は、ちょっとほのぼのが少なくて最後はドロドロで、しかも決着つかず。ちょっと残念。 気持ちよく終わりたい感じが残ってしまった。気持ちよく終わるのは次作かな。 お草さんの魅力は、生きてきた道を、前向きに、後悔せずに いつも、すっきり生きている。ということではなくて、 後悔して引きずって、抱えて、泣きながら、それでも一生懸命前を向こうとするから、優しい、そういうところかなぁと思う。
Posted by
「無花果の実のなるころに」と似ているかなと思って読んでみました。 「紅雲町のお草さん」シリーズの新刊らしく、 前作を読んでいないのですが、未読でも問題なく読めました。 しかし、話の最後がどれもイマイチ。 表紙の絵がお草さんのイメージに合わないし・・・。 全体的にイマイチ...
「無花果の実のなるころに」と似ているかなと思って読んでみました。 「紅雲町のお草さん」シリーズの新刊らしく、 前作を読んでいないのですが、未読でも問題なく読めました。 しかし、話の最後がどれもイマイチ。 表紙の絵がお草さんのイメージに合わないし・・・。 全体的にイマイチでした。
Posted by
最初の二編ぐらいまでは面白かったのですが、 途中から読むのが疲れたぁ。 もう設定というか悪者が多すぎて、 頭の中がぐらぐらしていきました。 そういう話として読む覚悟ができていれば、 別にかまわないのですが、 あの表紙の愛らしさでこの内容は・・・ ちょっと裏切られた感があります...
最初の二編ぐらいまでは面白かったのですが、 途中から読むのが疲れたぁ。 もう設定というか悪者が多すぎて、 頭の中がぐらぐらしていきました。 そういう話として読む覚悟ができていれば、 別にかまわないのですが、 あの表紙の愛らしさでこの内容は・・・ ちょっと裏切られた感があります。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「紅雲町珈琲こよみ」の続刊。ライバルのお店が登場、このお店がかなりタチが悪く、不動産の話もからめて話が大きくなっていく。ただ一介の店主(それもおばあさん)が解決できるような話ではなく、なんとなく尻すぼみのような終わりかたになった。
Posted by
(No.11-54) 「紅雲町ものがたり」(文庫版題名「萩を揺らす雨」)の続編です。 連作短編の形をとっていますが、全体でひとつの話になっています。 『主人公は杉浦草(そう)。人生の最後にやりたいことをと思い、両親が亡くなったのを機に日用雑貨を扱っていた生家の小蔵屋を、コーヒー...
(No.11-54) 「紅雲町ものがたり」(文庫版題名「萩を揺らす雨」)の続編です。 連作短編の形をとっていますが、全体でひとつの話になっています。 『主人公は杉浦草(そう)。人生の最後にやりたいことをと思い、両親が亡くなったのを機に日用雑貨を扱っていた生家の小蔵屋を、コーヒーと和食器の店に建てかえ経営している。 若い時に一度結婚し、子供を残して離婚。婚家に残してきた息子は小さい時に事故死した。そのことは70代の今でもずっと心の傷になっていて、不幸そうな子供をみると気になって仕方がない。 最近気になっているのは、近くのアパートで見かけたタケルという男の子。人を拒絶するような目をして、ぼさぼさの長い髪と汚い服。ところが事情が分かってみるとタケルは虐待されていたわけではなかった。今タケルの面倒を見ているのはタケルの母の弟、つまり叔父さん。タケルの両親の離婚協議中預かっているのだが、そのことに抵抗してストライキ。近所の人が通報したらしく、児童相談所から連絡を受けたりした叔父の田沼は、そのことを草にこぼした。』 読み始めてすぐ、あれ~?由紀乃さんがいる!九州に行ったんじゃなかったの? うーん、前作から時間的に話が続いている感じなので、由紀乃さんを登場させるのなら「こういう理由でまたここで暮らすことになった」という、読者を納得させる文章を入れて欲しかったな。別にどういう理由でもいいのよ。私は由紀乃さんが好きだし、彼女と草の会話はこの話を豊かにしてくれるから、草の近くにいてくれたほうがいいと思うんだ。でも九州行きを無かったことにするのは、やっぱりすっきりしないわ。 でも由紀乃さんのこと以外では、不満はありません。 この年齢まで過去を引きずっているのに、前向きに生きる強さを持つ草にとても魅力があるのです。若い店員の久実が、いつも草を思いやっているのも良いし、再登場してくれた由紀乃の存在は大きいし。 草がかかわる諸々の事件はそれぞれが重くて、すっきりした終わり方にはなりません。そして話はぐるっと回っていきます。 切ない読後感ですが、それも悪くない・・・。草の胸にこみ上げてきた熱いものを私も感じました。 吉永さんの本は何冊か読みましたが「紅雲町ものがたり」が一番良いと思ったので、その続編が出てすごく嬉しいです。 期待通り面白かったのがまた嬉しい!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
風呂敷畳みきってない。尺間違えた? とても穏やかでほんのりした雰囲気、のわりに底辺で進行しているのはどろどろとして欝な流れ。 で、とてもよかったのにやっぱりオチが…… 残念。
Posted by
ソフトカバーなのに書き下ろしだから高くなったの? 表紙には草と久実,後ろに描かれているのは由紀乃~草は日課の散歩で三頭身の裸の人形を拾いマフラーを巻いて置いてきたが,翌朝見ると小汚い就学前の子どもが手にぶら下げていた。話し掛けると放り出してアパートの一室に逃げ込んで,後日,毛糸を...
ソフトカバーなのに書き下ろしだから高くなったの? 表紙には草と久実,後ろに描かれているのは由紀乃~草は日課の散歩で三頭身の裸の人形を拾いマフラーを巻いて置いてきたが,翌朝見ると小汚い就学前の子どもが手にぶら下げていた。話し掛けると放り出してアパートの一室に逃げ込んで,後日,毛糸をほどいて編んだ小さな洋服をアパートのノブに掛けようとした時に中から声が掛かり,姉の子を預かって手を焼いている田沼の話を聞くと,自分は建築デザイナーだったが,故郷に戻って何でも屋をしており,長野で蕎麦屋を経営している姉夫婦は双方に連れ子がいる再婚同士であるが,義理の姉を慕っているのに,タケルに蕎麦アレルギーが出てしまい,離婚騒動にまで発展しているらしい。住まいが別に見つかった姉夫婦にタケルは引き取られていき,和風雑貨の店「つづら」が近くに出来ると聞き,自分が断った福祉作業所の蝋燭をつづらが引き受けたのが気になる。勝手に送りつけてきた陶器に蝋を流し込んだら4200円で売れると踏んだ。つづらでは持て余した挙げ句におまけで客に与えているらしい。乃木坂で展覧会を見た帰りに,20年会わなかった地元出身の彫刻家に出会い,高校時代に父を捜してNYへ渡る自分の前で絵の道具を焼いた女子高生を捜してほしいと依頼された。妹の情報から同級生を訪ねてみても,閉店直前の鮨屋の女将に収まっている無気力なノリコは怠そうに自分たちではないと答える。姉ナオミに嫉妬した妹の仕業と分かった時にナオミには死の影が忍び寄っていたが,駅前とNYにはナオミの「揺れる緑の旗」の光る彫刻が建った。息子の命日の6日に骨の入っていない杉浦家の墓を訪ねた帰りに声を掛けてきた男性は6日が後輩の命日で,その奥さんが切り盛りしているカレー屋に草を連れて行くが,女主人は元の持ち主に強請られている。売値を値切って手付けを打ち,高値で買い取ると云ってきた第二の客に売り主の心が揺らぎ,手付けの倍返しをしても多くの金が手に入ると踏んだ売り主は,口約束に脅された挙げ句に,損をする形で第一の客に売らざるを得なくなったのだ。悔やむカレー屋に近所で優しく寄りそう男は染め師だったが,詐欺には40代に無理矢理見合いさせられた元呉服屋の藤原・今の金貸しのマルフジと不動産二軒が絡み,つづらも関係者だと分かってくる。つづらの元の持ち主の和菓子屋も鮨屋のノリコも同じ手口で財産を安く買い叩かれたらしい。どの物件にも係わっている田沼に事情を聞くと,草の店に嫌がらせとしてダンプが土を置いていく。これは藤原に直接談判しなくてはならないと決意するが,藤原は死の床に就いているのに,自分は死ねないと他人として死ぬ決意をしている。考え直させようという試みは失敗したかに見えたが,東京の建築事務所で働いていた田沼は藤原の次男で,産業廃棄物不法投棄をしている業者を似せ電話で藤原の土地に捨てさせて藤原の奸計の一部を切り崩そうとした田村は死地に踏み込んでいた~やはり相性が悪いみたいで「あれ,どうしてこうなるの」と戸惑う。表紙を飾る絵でイメージは固まったが,髪の団子は盆の窪あたりにあるんじゃなかったっけ。挿画の杉田さんは盆の窪の位置を知らないのだろうか? いやいや,髪を団子にするとなると,この部分しかないが,後頭部というか・うしろ頭と云うしかないので,ちょっと外れていても,作家は盆の窪と書いたのだろう。読み手をバカにしているように感じるのだが,考え過ぎ? 自分の事を「お草さん」と呼んでくださいとは,70歳を過ぎた女性は云わないだろう。商才があっても,パソコンを使いこなしても,あちこち遠出をしても良いけど,慎みのない対応は好かない・・・だから不自然でダメ。由紀乃が未だ前橋にいる前提で書かれていると云うことで,コレは10年前のお話よ・と云っているのも嫌。否,2006年頃の話ですか,どちらでもいいや
Posted by