1,800円以上の注文で送料無料

天翔る少女 新訳版 の商品レビュー

2.8

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2021/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

★超ネタバレ注意  ・・・不人気連載マンガの打ち切りのような唐突なエンディング。 最終盤に突如主役に躍り出た弟が、最愛の姉を“うっかり”爆弾で吹き飛ばしてしまうという衝撃展開! 善行は悪行を洗い流しはしない。逆もまた然り。早熟の天才少年は、自身の過酷な業を齢11にして知る。 そして、ハインラインとガンダムの親和性はやっぱり高い!? すなわち、この世界では棄民として火星の住人が差別を受けている。いってみればジオン公国。その火星人:姉ポディが、アルテイシア。弟クラークは、キャスバル。9割方姉の話だけれど、つまり彼女がライフログのようなものを延々と綴っているわけだけれど、実は影の主人公は弟の方。彼らの伯父が、あいつ(弟)はもうダメだ、と父親に対しラストで嘆く。いつか彼が、シャアへと変貌を遂げる未来を暗示しているようで大変に興味深い...、という妄想でした。

Posted byブクログ

2018/12/08

「ルナゲートの彼方」ともまた違う意味でひどい目にあう主人公 あちらの場合は男子だったので 「そうだよねジュブナイルだよね擦り切れるね」でなぐさめられる(?)が こちらは題名通り女子なので気まずい 気まずいが こういう愚か(=「小説」の主人公ほど英雄的でないといういうべきか)でも...

「ルナゲートの彼方」ともまた違う意味でひどい目にあう主人公 あちらの場合は男子だったので 「そうだよねジュブナイルだよね擦り切れるね」でなぐさめられる(?)が こちらは題名通り女子なので気まずい 気まずいが こういう愚か(=「小説」の主人公ほど英雄的でないといういうべきか)でも 正しく健全な理知で割り切れない情緒も 青春冒険小説でなく教養小説の子供向け版すなわちジュヴナイルで女性で少女でも 描けるという作者の力量がただすごいと思う 日本の少女あるいは女子向け物語で健全な情緒が正しい理知に 果たしてどれだけ対しうるか そもそも多く大勢はそこを目指していないし 欧米のような「健全な正しさ」自体が火星や金星や戦場や冒険の すなわち作者ハインラインの見得る舞台と違って 存在しないのでなかろうか

Posted byブクログ

2016/01/26

火星生まれの少女ポディが地球行きの宇宙船で旅をするお話。 わりと酷評されてる笑 個人的にはわりと好きなお話だったのでうーむ。 たしかに前半と後半の落差は激しいんだけど、決して無理のある展開ではなかったと思う。おじさんの立ち位置がかなり後半まで不明確なんだよね。でもそれって語り手少...

火星生まれの少女ポディが地球行きの宇宙船で旅をするお話。 わりと酷評されてる笑 個人的にはわりと好きなお話だったのでうーむ。 たしかに前半と後半の落差は激しいんだけど、決して無理のある展開ではなかったと思う。おじさんの立ち位置がかなり後半まで不明確なんだよね。でもそれって語り手少女の至らなさ、おじ(あとがきの言葉を使えば、火星の開拓に際し独り額に汗した種類の偉人)へのいっそ無関心の表れで。政界の大物のおじを捕まえてギリギリまで「ゲームの達人で、なにをしているかはよくわからない人。でも優しいから好き!!」だからなぁ。個人的には「ねぇもうちょっとおじさんに疑問持とうよ!?」とよみながら思っていたので。ちょっと15才の少女に期待しすぎか笑 もちろん悲しい展開なのは間違いないよ! うん、でもポディだってしっかり自分に正直な行動した上であの結末だし、むしろ愛おしいと思うのだ。 弟クラークによる幕間の章を多用して旅行の裏に潜む暗然たる不安感やおじ周りの危機感をもうちっと煽っていたらまた読後感は違ったかな。 火星や金星独自の文化が無理のない歴史的な流れで形成されているよう、説得力ある形で描いているとこがやっぱりハインラインだなぁ。ここが一番の面白ポイントと思う。

Posted byブクログ

2015/07/02

図書館で。最後何を言っているのか、主人公がどうなったのか頭に入ってこなくてえ?と最終章二回読んじゃった。後半のいきなりのハード展開に付いて行けずポカン。だってあの姉弟、金星のカジノで儲けたり負けたり楽しんでいたのに?ラストの辺りは必要だったのか? さらにラストにオジサンが主人公...

図書館で。最後何を言っているのか、主人公がどうなったのか頭に入ってこなくてえ?と最終章二回読んじゃった。後半のいきなりのハード展開に付いて行けずポカン。だってあの姉弟、金星のカジノで儲けたり負けたり楽しんでいたのに?ラストの辺りは必要だったのか? さらにラストにオジサンが主人公の父に説教する台詞もよくわからない。あの姉弟の不運は明らかに親の教育が悪いというよりは危険を知っていて連れ出したオジサンの監督不行き届きが原因。それを金星から遠く離れた火星の父母の教育が原因だってそりゃああなた逆ギレも良いところでしょ。大体三つ子がいきなり増えても両親と三つ子を置いて姉弟とおじさんで出発するという選択肢はなかったのか?保育所の件も不要な気がする。 要所要所に面白い所はあるんだけどなんだか訳の分からない頭の軽い女の子の浮かれ日記と最後のエピで台無し。でも子供を作るのに最適な生物年齢と育てるのに適した年齢が違うってのは頷ける気がする。でもそれって後々離婚とかしたら面倒くさそう。 結局ポディは憧れだった地球にたどり着くことなく金星に足止めだし何だったんだろう。その割に弟だけはちゃっかり美味しい所取りでナンダカナ。いやあ、あとがき読んでそういう話なんだと後で無理に溜飲を下げましたが…何とも…(笑)

Posted byブクログ

2014/01/03

「火星年齢8歳(地球年齢で15歳)の女の子ポディは生意気な天才弟クラークと大おじさんトムと一緒に金星経由・地球行きの宇宙の旅へ!でもこの旅、穏便には終わらないみたい…⁈」 このあらすじで昨今のラノベ的なのを期待して読んだら、ハインラインに撲殺された気分になれる一冊でした☆帯...

「火星年齢8歳(地球年齢で15歳)の女の子ポディは生意気な天才弟クラークと大おじさんトムと一緒に金星経由・地球行きの宇宙の旅へ!でもこの旅、穏便には終わらないみたい…⁈」 このあらすじで昨今のラノベ的なのを期待して読んだら、ハインラインに撲殺された気分になれる一冊でした☆帯のコメントにつきる一冊。

Posted byブクログ

2012/01/11

前半のワクワク宇宙旅行編と後半のサスペンス編とこれはひどいオチで3倍楽しめました。 鬱エンドであることは知っていた方がいいかと思います。 あと、「ちょっとスイーツだったばっかりに、ハインラインの不興を買ってこんなことに…」 といわんばかりの後書きが面白かったです。 そうなのかなー

Posted byブクログ

2011/11/20

新訳ででたっていうんで、久しぶりに読んだハインライン。昔読んだときとそれほど印象は変わらなかったなあ。 そういえば初めて読んだとき、この唐突なラストが信じられず、何かの間違いではないかと思い読めもしないのに原書を買ってしまったことがあったなあ。

Posted byブクログ

2011/09/01

 ルナ・ゲート同様に、辛口のジュヴナイルだ。  でも、こっちはイマイチ乗り切れなかった。2011.4.28 初版の最新訳なんだけれど(もちろん、だからこそ読んでみようと思ったのだが)、ヒロインが夢をかなえることなく・・・って部分がなんとも辛口すぎる。  SF色も薄いし、ちょ...

 ルナ・ゲート同様に、辛口のジュヴナイルだ。  でも、こっちはイマイチ乗り切れなかった。2011.4.28 初版の最新訳なんだけれど(もちろん、だからこそ読んでみようと思ったのだが)、ヒロインが夢をかなえることなく・・・って部分がなんとも辛口すぎる。  SF色も薄いし、ちょっと期待外れの作品だったな。

Posted byブクログ

2011/07/28

ジュブナイルという制約とハインラインの作家性がうまく整合せずに物語としては破綻しているんだけど、魅力的な小品。 破綻しているの結構好き。ところどころに今の時代にも通じたり、僕の心をうったりする含蓄が含まれていて、ハインラインはそれだけで素敵だと思う。

Posted byブクログ

2015/04/10

色々な意味で事前の予想を裏切る話でした。 宇宙船の船長を夢見る火星出身の少女、ポドケイン。そんな彼女が叔父と弟の三人で、金星を経由して地球を目指して宇宙旅行に出かける。 そんな、夢見る少女の旅行記的作品。 物語は終始、勘違いした夢見がちな(言い換えると、典型的なスイーツ)であ...

色々な意味で事前の予想を裏切る話でした。 宇宙船の船長を夢見る火星出身の少女、ポドケイン。そんな彼女が叔父と弟の三人で、金星を経由して地球を目指して宇宙旅行に出かける。 そんな、夢見る少女の旅行記的作品。 物語は終始、勘違いした夢見がちな(言い換えると、典型的なスイーツ)であるポドケインの一人称視点で進行していきます。 タイトルからは、てっきり最後はポドケインが宇宙飛行士になるor宇宙飛行士の門を潜る何かが待っているのかと思ったら、そんな事はありません。 ここまで救いのない結末も珍しいです。 ハインラインの中でもかなりの異端。現実の厳しさを教えるというより、現実を完膚なきまでに粉砕しています。 余談ですが、邦題がここまであっていない作品も珍しいです。 ちなみに原題は「Podkayne of Mars」。直訳すると火星のポドケイン。

Posted byブクログ