1,800円以上の注文で送料無料

語感トレーニング の商品レビュー

3.7

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/04/03

日本語話者には、生活するのに不便しないから自身の日本語運用能力に問題はなかろうという盲点がある。 敬語を上手く使えていれば、他所向きの上品な物言いに出来ていると思いますか?そんな認識は未熟だと僕は思う。 文は人なりとはよく言ったもので、日本語もきちんと矯正しないとだらしない言葉を...

日本語話者には、生活するのに不便しないから自身の日本語運用能力に問題はなかろうという盲点がある。 敬語を上手く使えていれば、他所向きの上品な物言いに出来ていると思いますか?そんな認識は未熟だと僕は思う。 文は人なりとはよく言ったもので、日本語もきちんと矯正しないとだらしない言葉を使っているかもしれません。 文法然り、文章の型然り、本書が説く語感然りです。 同じような意味合いでも字面が異なる言葉が感じさせる違いに対する感度をどこまで磨けているだろうか。 類語辞典を丸読みしただけでは気が付かない違いを感じ取るセンスを訓練させてくれます。 こういう痒いところに手が届く本ってステキ。

Posted byブクログ

2019/02/17

意味とは少し違う,意味の周辺に存在している「語感」についていくつかの例を挙げて説明した本。単純な言葉の意味を超えた意味がとても奥深い。読み終わると同じ作者の『語感の辞典』が欲しくなってしまう。ちょっと残念なのは引用の例に偏りが多いこと(特定の人の話題がよく出てくる)。辞典を書くよ...

意味とは少し違う,意味の周辺に存在している「語感」についていくつかの例を挙げて説明した本。単純な言葉の意味を超えた意味がとても奥深い。読み終わると同じ作者の『語感の辞典』が欲しくなってしまう。ちょっと残念なのは引用の例に偏りが多いこと(特定の人の話題がよく出てくる)。辞典を書くような方なのだから,そこはぐっと我慢して他の例を引用してほしかった(単に僕がその方を知らないからなのかもしれないけれど)。

Posted byブクログ

2016/08/28

語感に関する55問があり,その解説で日本語の語感を説明している好著だ.問題はほぼできたので,ほぼ正常な語感を持っているものと感じたが,ここまで詳しく丁寧に言葉自体を考えていく姿勢は素晴らしいと思った.「語の感じ」の分類として<日常語>,<文章語>,<俗語>の3段階を挙げ,さらに<...

語感に関する55問があり,その解説で日本語の語感を説明している好著だ.問題はほぼできたので,ほぼ正常な語感を持っているものと感じたが,ここまで詳しく丁寧に言葉自体を考えていく姿勢は素晴らしいと思った.「語の感じ」の分類として<日常語>,<文章語>,<俗語>の3段階を挙げ,さらに<雅語>と<口頭語>を加えていたが,納得できるアイデアと感じた.

Posted byブクログ

2015/12/19

言葉がもつ言葉以上の存在。 義務教育の様な国語、現代文の教科書のような固いものではない。 言葉そのものが持つイメージ雰囲気属性、それらを意識させる1冊。 まだまだ若いつもりの私だが、それでも下の世代の言葉はわからないこともある。上の世代の言葉がわからないこともある。 地方でも変...

言葉がもつ言葉以上の存在。 義務教育の様な国語、現代文の教科書のような固いものではない。 言葉そのものが持つイメージ雰囲気属性、それらを意識させる1冊。 まだまだ若いつもりの私だが、それでも下の世代の言葉はわからないこともある。上の世代の言葉がわからないこともある。 地方でも変わるだろう。

Posted byブクログ

2014/09/11

「空」と「天」似たような意味を持つ言葉だが、 "スケールの大きな「天と地」も「空と地」になると、 一瞬「空き地」に見えて、雄大な雰囲気は消える" なるほど、仰る通り。 個々には些細な意味の違いでも、文章の中に組み込まれると、 大きく印象が変わることもある。 言...

「空」と「天」似たような意味を持つ言葉だが、 "スケールの大きな「天と地」も「空と地」になると、 一瞬「空き地」に見えて、雄大な雰囲気は消える" なるほど、仰る通り。 個々には些細な意味の違いでも、文章の中に組み込まれると、 大きく印象が変わることもある。 言葉の持つ微妙なニュアンスの違いを楽しみながら、 大変面白く読みました。

Posted byブクログ

2014/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タバコ:煙草 コーヒー:珈琲 同意語なのに表記で印象が変わる。 語感研究の第一人者による解説は明快、うんちくとしても面白い。 「表現がもののとらえ方の反映だとすれば、言語とともに相手に伝達されるのは情報だけではない」 内容はもちろん、小説でもないのに著者の文体がとても好きでなぜか気になった。

Posted byブクログ

2014/03/02

 たとえば「親戚」「親族」「親類」「身内」などといった言葉に、大きな意味上の違いは見出せない。しかし、僕たちは明確にこれらを使い分ける。「正月なので(?)が集まった」の(?)には迷いなく「親戚」を入れるだろう。「親族」や「親類」では「なんかちがう」。  意味がそう違わないのに、使...

 たとえば「親戚」「親族」「親類」「身内」などといった言葉に、大きな意味上の違いは見出せない。しかし、僕たちは明確にこれらを使い分ける。「正月なので(?)が集まった」の(?)には迷いなく「親戚」を入れるだろう。「親族」や「親類」では「なんかちがう」。  意味がそう違わないのに、使える場面と使えない場面がある。その差を生み出すのが「語感」である。  本書の中で、中村先生は「語感」を3つのグループに分ける。すなわち「①表現する《人》に関する語感」と「②表現される《もの・こと》にかかわる語感」と「③表現に用いる《ことば》にまつわる語感」である。そのため、本書はこの3グループそれぞれを部立てし、それぞれの観点から「語感」による言葉の選択を論じる。  とはいえ、総括的な話は「結び」に任されており、本論部は基本的には具体的な言葉の選択にまつわる話で展開されている。「AとBは非常に似ているが、Aはこんなイメージがあり、Bはこんな感じである」といった感じだ。だから、本書は抽象的な何かを学ぶというよりは、一種の「使い分け辞典」的な側面が強い。  また「結び」の中で中村先生自身が書いていることではあるが、本書の発展途上感もまた看過できない。たとえば、本書の中には同じ例が何箇所にも登場する。要するにこれは、その「語感」を説明するには、その要因が一つに絞れないことを意味する。言葉の選択はあくまでも、複数の要素によって行われているということであろう。そのようなところに注目してしまうと、本書の「理論」は疑わしいものになってしまいそうになるが、あくまでも本書は発展途上なのである。「語感」を体系づけるための一実践が本書なのだ。 【目次】 はじめに 第1部 言った〈人〉はどんな人?  コラム1―言語調査の風景  コラム2―夫と妻の数比べ 第2部 言われた〈もの〉はどんなもの?  コラム3―年齢の異名めぐり 第3部 〈ことば〉のにおいを感じるために  コラム4―ことば辞典のいろいろ  コラム5―各種辞典の役割分担  コラム6―笑いのニュアンス 結び 日本語の語感を考える 語感要素一覧 あとがき

Posted byブクログ

2014/02/17

普段何気無く使っている言葉。 それでも、時々言葉の持つ微妙な語感に迷う時がある。そんな時読むとすごく勉強になる一冊。 語感辞典もチェックしたいと思う。

Posted byブクログ

2013/03/12

意味と語感。言葉を発信することが多くなった時代、今、に求められるものではないでしょうか。 言葉の内包を捉えたものは意味の拡張を促す。恐れる、怖れるの違いをそれによって把握することで、あえてそれらを混同した撞着的用法がありうる。 一方、実際に文章にしていく作業には外延的な定義が...

意味と語感。言葉を発信することが多くなった時代、今、に求められるものではないでしょうか。 言葉の内包を捉えたものは意味の拡張を促す。恐れる、怖れるの違いをそれによって把握することで、あえてそれらを混同した撞着的用法がありうる。 一方、実際に文章にしていく作業には外延的な定義が役立ちそうだ。「湯殿のシャワーが壊れた」という表現のちぐはぐさは、現実的な使われ方・用法の問題であり、内包的な意味内容からくるものではないからだ。

Posted byブクログ

2013/02/27

20130227読了。 ある場面で適切な言葉を使わないと、「ん?」と感じるので場面に合った言葉を選びましょう。正しい言葉遣いをしましょう という本。 書いてあるほとんどのことは『知ってる知ってる』というのばかりだけど、知ってるのと使えるのとでは大きく違う。 同じことでも表現の仕方...

20130227読了。 ある場面で適切な言葉を使わないと、「ん?」と感じるので場面に合った言葉を選びましょう。正しい言葉遣いをしましょう という本。 書いてあるほとんどのことは『知ってる知ってる』というのばかりだけど、知ってるのと使えるのとでは大きく違う。 同じことでも表現の仕方でずいぶん印象が変わる。言葉の豊かな人になりたいと思った。

Posted byブクログ