刑務所図書館の人びと の商品レビュー
刑務所図書館で司書として働いた著者の日記 知られざる世界のお話でした 受刑者も働いていました そこではいろいろなことが起こりますね また、著者の感じたこと、考えなども知ることが できました 出所した人と外で出会うこともあったり いくらでも話は尽きなさそうでした ハードカバーで5...
刑務所図書館で司書として働いた著者の日記 知られざる世界のお話でした 受刑者も働いていました そこではいろいろなことが起こりますね また、著者の感じたこと、考えなども知ることが できました 出所した人と外で出会うこともあったり いくらでも話は尽きなさそうでした ハードカバーで500超ページはさすがに重いです 持って読むと手が疲れます 何かで支えてとかしても読みました
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楽しい図書館司書のお仕事刑務所図書館編。 ユダヤ人のきちんとした家庭に生まれ育ち、ユダヤの教えを真剣に学び、ハーバード大学を卒業したが、自分の道に迷って立ち止まった著者。新聞の死亡記事を書く仕事を辞めて、刑務所図書館の司書として働き始める。そこはスリルと規則と個性豊かな囚人たちの世界だった。 著者は「危険な」人や物事に惹かれながらも、命の危機には立ち止まる。囚人たちのためになれるのではないかとあれこれ考え、規則に疑問を抱き、こっそりと便宜を図り、裏切られたり失敗したりする。時には刑務官の横暴さや横柄さに怒り、立ち向かうこともある。しかし塀の外で元囚人に会うと、なぜか後ろめたさを感じたり、変に仲間意識を抱いたりする。 要するに著者はヒーローでも悪党でもなく、「普通」の人なのだ。優しくて正義感があって、つい同情しがちで、時にワルの振りをしてみて、自分の身を守るために策略を練ることもある。誰かの死を悲しみ、いきなりの別れを惜しみ、予期せぬ再会に驚く。 刑務所図書館で働くことはなかなかないが、著者がその毎日で感じる心の動きは覚えのあることばかりだ。登場する囚人たちのことを知りたいと、ページをめくる手が止まらない。けっして彼ら彼女らのその後に救いが約束されているわけではないけれど、不思議と悲壮感はないのだった。
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原題は Running the Books The Adventures of an Accidental Prison Librarian Avi Steinberg 刑務所では本も図書室も様々な役割を果たす。 本は手紙を媒介とする郵便ポストになるし、武器やトレーニング器具に...
原題は Running the Books The Adventures of an Accidental Prison Librarian Avi Steinberg 刑務所では本も図書室も様々な役割を果たす。 本は手紙を媒介とする郵便ポストになるし、武器やトレーニング器具にも。図書室はコミュニケーションの場であり、エリート受刑者の仕事場でもある。 「氏曰く、ペンは慎重に持つべし、だが剣はさらに慎重に持つべし。剣はペンを守る。」 やはり刑務所内は物騒で、なにかを表明する時は慎重に、そして発言を守ってくれるのは暴力や権力であり、そういった力も大切という意味。 「ここ、本の場所、神聖な場所。祈るのにいい場所」彼女は手をさーっと回して図書館全体を示し、言った。あるムスリムの女子受刑者には刑務所図書館は祈りの場所でもある。 調理人を目指す受刑者が本を読み、味も香りも知らないバルサミコ酢やローズマリーを脳内シミュレーションし料理を学ぶ姿が描かれる。 著者は詩的と表し、読み手はその真摯な姿に感じ入ることになる。 <その他の書籍紹介> https://jtaniguchi.com/tag/%e6%9b%b8%e7%b1%8d%e7%b4%b9%e4%bb%8b/
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ボストンの刑務所図書室で司書として2年ほど働いた著者による(たぶん)ノンフィクション。 シャバで生活していてはなかなかお目にかかれない刑務所内の人間模様だけでなく、正統ユダヤ教徒としての人生に挫折しかけて刑務所図書室に流れ着いてきた著者の成長小説として読める。最初は、ウィットに...
ボストンの刑務所図書室で司書として2年ほど働いた著者による(たぶん)ノンフィクション。 シャバで生活していてはなかなかお目にかかれない刑務所内の人間模様だけでなく、正統ユダヤ教徒としての人生に挫折しかけて刑務所図書室に流れ着いてきた著者の成長小説として読める。最初は、ウィットに富むものの軽すぎる文体に「500ページ以上この調子なのか?」と戸惑ったが、物語が進むにつれて文体や描写も締まってくる。 著者は自らを、図書館司書タイプ(モノを捨てる人)ではなく文書保管庫管理者タイプ(モノを捨てられない人)と分析する。だからこそ、こんな本が書けるのかも。 受刑者の生活。手紙=カイト(凧、本の間にはさんで残してある)、手信号=スカイライティングとか、拘束下でも意思疎通を図ろうとする人間の様子。 ゲスな刑務官は、まるでキングの小説の登場人物だ。 ピンプとかの悪人の魅力。それにどう距離を置くか悩む著者。
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刑務所図書館で働く司書が見聞きしたことが描かれている。作者自身のユダヤ教に対する思いや簡単な生い立ちを書いた部分は親しみがないからか、書き方が奥歯にものが挟まったようで読みづらかった。 刑務所図書館勤務に筆者が慣れるにつれ文章も読みやすくなった気がする。 本の間に挟んでやり取りす...
刑務所図書館で働く司書が見聞きしたことが描かれている。作者自身のユダヤ教に対する思いや簡単な生い立ちを書いた部分は親しみがないからか、書き方が奥歯にものが挟まったようで読みづらかった。 刑務所図書館勤務に筆者が慣れるにつれ文章も読みやすくなった気がする。 本の間に挟んでやり取りする「カイト(凧)」と呼ばれる手紙や、窓辺で光で文字を書いてほかの塔にいる囚人と連絡を取るスカイライティングはロマンティックだなと思った。 驚いたのは筆者も参加した刑務所で働く人々の研修で、講師が「副業をしている人」をたずねた時にほとんどの人が手を挙げたこと。日本も副業を容認する会社が出てきたが、アメリカでは当たり前なんだなと思うと同時に、「普通の人」が普通に働いているだけでは生活できないような世の中が来るのかなと思った。 そして、本のタイトルで強調されているハーバード卒は無意味というか、学歴はお金を儲けるための有能さを伴わなければアメリカでも役に立たないのだなと感じさせられた。
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図書係のリーダー的存在のギャング囚人・ファットキャット。 詐欺師のクーリッジは刑務所内での募金を集金するのに密かに恐喝的行為もする。 孤独なジェシカはいつも創作クラスの窓から息子を眺める。 料理人として料理番組を持つことを夢見るチャド二ー 。 愛について勉強したく、創作クラスを受講したデュメインは、めんどくさい男・フランクの詩(クッキーレシピを暗唱し、そのレシピとクッキーを妻に送ったらどうなるかと想像力をフルに活かしたもの)に負ける。 風俗男(ポン引き?)のC・Cは自身を暴露した自伝本を書こうと図書室に通いつめる。 有能な独裁者司書・アマート とんでもなくおばかでとんでもなくトラブルメーカーな友人ヨニ おなら事件をいたずらに行う刑務官・チャズルウィット 図書館の本にメモを挟んで伝達するカイト。 窓から窓に男女の囚人が愛を交わすスカイライティング。 気弱だが囚人に情けをかけてしまうあまり、騙さられやすく、刑務官に対しては苛立ちが募りすぎて個人的な中傷で喧嘩を売ってしまう宗教オタクの元刑務所司書の著者。 特徴ある話を書き出すだけでこんなにも魅力的な登場人物がいるエッセイ本です。 かなり熱を入れて書かれているのが、ジェシカという女性囚人の話です。 自分と同じく収容されてしまった息子を想う話は映画にできそうなくらいいい話です。 個人的に彼女がプラスという詩人の本について聞かれた時に「好きなところがたくさんありすぎて・・全部好き」と言ったシーンがかなり好きです。さらっと書かれたところですが、孤独と最初司書に称されてた彼女も、この時は少し笑ってたんじゃないかと想像させられました。 ただ、後半になると不自然なくらいに時系列のバラバラ加減が気になりました。 文章の途中で何度も( )解説文が入ったりとかなり読みづらかったです。 エッセイにしても肝心なところでまとめきれていなかったり、オチをつけられてないところが多く、「だから何が言いたいの」と思うところがあり、整理整頓があまりできていない読みづらさがありました。 話がまとまり、整頓されていたなら、この本は間違いなく2、3ヶ月以内に読んだ中で一番独特で面白い本でした。
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何年か前にテレビで取り上げられて気になっていた本。図書館にあったのでやっと借りました。 作者が経験したことや思ったことを書きなぐっているので、時系列も起承転結もないまとまりのない文章。頭の中で整理するのが大変でした。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB05668961
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ボストンの刑務所にある図書館司書が書いた本。翻訳書の例に漏れず、この本も原題と邦題にかなりずれがあり、受ける印象もだいぶ異なります。原題は『Running the Books : The Adventures of an Accidental Prison Librarian』で、邦題の『刑務所図書館の人びと:ハーバードを出て司書になった男の日記』と比べると、特に「ハーバード」という蛇足があるのと、「日記」という実際とは異なるポイントがタイトルに盛り込まれてしまっているのがやや残念です。 一方、邦題のメインとなっている「刑務所図書館の人びと」は原題よりも的確かとも思います。実際のところ、著者の刑務所司書としての「日記」というより、著者が図書館で出会った様々な受刑者の性格や、彼らが刑務所に入る前後の人生のストーリーなどに重きが置かれているので、その人間模様を読めるところにこの本の意義があります。 日本の刑務所についてもそれほど詳しくないのですが、図書館で本が読めるぐらいの自由と権利が保証されているというだけでも、著者の勤めた刑務所は恵まれているのではないかとも思いました。受刑者同士が手紙をやり取りする場として図書室が機能していたというのも興味深い。この手の世界はそうそう見られるわけではないので、その辺に注目しながら読むのも楽しいです。
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刑務所という閉鎖された環境で目にした受刑者同士の人間模様やエピソード。刑務所のなかの図書館司書を2年間経験した著者が綴ったノンフィクション。 規制された刑務所のなかで唯一誰でもある程度の自由のもと利用できる図書館という環境は、彼らにとって憩いの場か、はたまた無法地帯か。図書館利用...
刑務所という閉鎖された環境で目にした受刑者同士の人間模様やエピソード。刑務所のなかの図書館司書を2年間経験した著者が綴ったノンフィクション。 規制された刑務所のなかで唯一誰でもある程度の自由のもと利用できる図書館という環境は、彼らにとって憩いの場か、はたまた無法地帯か。図書館利用者は一癖も二癖もある受刑者。彼らに対し時に共感し、時に距離を置く姿勢に、この環境・立場だからこその葛藤が見え隠れする。 著者自身の紆余曲折した人生も綴られ、様々な人生模様を垣間見える。人の人生に踏み込んだ作品は一辺倒にはいかない。普通に過ごしていたら見ることのできない世界は興味深かった。
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