1,800円以上の注文で送料無料

茨の木 の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/02/23

仕事を辞め、妻とも離婚した真二のもとに、 喧嘩別れした兄から、突然父の形見のヴァイオリンが届く。 兄の想いをはかった真二はヴァイオリンの製作者を求めてイギリスを訪れ、 そこで出会ったガイドの響子に、初恋の女性の面影を重ねる。 二人は、ヴァイオリンの出自の探索行をともにする。 と...

仕事を辞め、妻とも離婚した真二のもとに、 喧嘩別れした兄から、突然父の形見のヴァイオリンが届く。 兄の想いをはかった真二はヴァイオリンの製作者を求めてイギリスを訪れ、 そこで出会ったガイドの響子に、初恋の女性の面影を重ねる。 二人は、ヴァイオリンの出自の探索行をともにする。 と、まあこのような粗筋なのですが、とても良かったです・・・ 「さだまさし」さんの本は、「解夏」「眉山」を読んでいますが これが一番好きかもしれません。 旅で出会う人がみな優しく こういう人ばかりではないかもと思いますが そこはそれ、お話なので。

Posted byブクログ

2011/12/12

お兄さんから送られてきた父の遺品のバイオリンのルーツを辿る旅 さださんご自身も自分のバイオリンのルーツを辿った思い出があるそうで、今回もちょっぴり自叙伝めいた感じのお話でした 家族や人とのめぐり合わせとか ちょっぴり旅に出たくなりました

Posted byブクログ

2011/10/04

さだまさし・・・というシンガーソングライターが描いた作品だと思っていたので少し舐めていたかも。 プロの作家さん並の描写や構成に途中からは、さだまさしが描いている事を忘れてしまっていた。 印象としては凄く優しい話。 登場人物が暖かく、ただただ優しく心が温まる作品。

Posted byブクログ

2011/09/04

兄から送られてきた、亡き父の遺品の古いバイオリン。 そのルーツをたどる旅で明らかになったことは? さだまさしさんは、歌手としても好きですが、 素晴らしい作家でもあります。 最初の作品が本になるまでの幻冬舎の社長さんとのドキュメントを見て以来、さださんの本は必ずチェックしています。...

兄から送られてきた、亡き父の遺品の古いバイオリン。 そのルーツをたどる旅で明らかになったことは? さだまさしさんは、歌手としても好きですが、 素晴らしい作家でもあります。 最初の作品が本になるまでの幻冬舎の社長さんとのドキュメントを見て以来、さださんの本は必ずチェックしています。一番好きなのは「眉山」。これが2番目です。とってもよかったです。購入本

Posted byブクログ

2011/08/26

さだ氏の作品では、読破2作目。 すーーーーーっごく良かった!!! もともと好みの作風だけれど、これはかなりツボでした。 出だしの部分では、定年・離婚・家族との確執・家族の死・病気、実家の家業の苦戦。。。などという、重めの札がいっきに提示され、かなり心して読まねば、少し気負って...

さだ氏の作品では、読破2作目。 すーーーーーっごく良かった!!! もともと好みの作風だけれど、これはかなりツボでした。 出だしの部分では、定年・離婚・家族との確執・家族の死・病気、実家の家業の苦戦。。。などという、重めの札がいっきに提示され、かなり心して読まねば、少し気負って読み進めたのだが。 進むにつれて、とってもマイルドに、ロマンチックに変化。 まさか、舞台が海外に移って、恋の要素が加わるとは。 一貫して、バイオリンにまつわるエピソードが鍵になる。 この点は、さだ氏の持ち味と思われ、◎。 しかし、達筆!センスがある!! 知識と品性に裏打ちされた物語には、感嘆。

Posted byブクログ

2011/06/06

さだまさしは隠れた名作家だと思う。 人情味のあるキャラクター。 そしてじんわり心を満たしていく文章。 今回の話も暖かくて、 どの人も素敵だった。 数冊しかないのが残念なくらい、 素敵な文章を紡いでくれる人だと思う。

Posted byブクログ

2011/05/11

素敵な詩を書く、さださんの本です。 彼の作品はすべて読んでいます。 どれも素敵な作品。こちらもお奨めです!

Posted byブクログ

2011/05/11

兄弟の絆を、家族の大切さを、ふたりが小さい頃からきちんと教えてきた父親がかっこいい。誓約書のくだりはとてもいいと思う。子供相手だけどきちんと一人前の人間として扱うのは大事なこと。 ヴァイオリンの製作者を訪ねる旅の先で出会う人たちの、旅人に対する暖かさ。特に年齢を重ねた人たちの懐...

兄弟の絆を、家族の大切さを、ふたりが小さい頃からきちんと教えてきた父親がかっこいい。誓約書のくだりはとてもいいと思う。子供相手だけどきちんと一人前の人間として扱うのは大事なこと。 ヴァイオリンの製作者を訪ねる旅の先で出会う人たちの、旅人に対する暖かさ。特に年齢を重ねた人たちの懐の深さ、愛情の大きさに驚かされた。 それぞれが個人的な、家族との問題を抱えたまま旅するうちに、出会った人たちとの交わりで癒されていく。魅力的な人物がたくさん出てくる。まるで一緒に旅をしたかのような感覚。

Posted byブクログ

2011/05/07

さだまさしの詩の世界を小説にした感じ。 ヴァイオリンの音のように物悲しい世界。 最後に彼女の返辞に含みを持たせてほしかttな。 本人が自分のバイオリンのルーツを求める旅から生まれたそうです。

Posted byブクログ

2011/05/02

「みんな、覚えておいてね。雑草という名前の花が無いように、気付かれないかもしれないほど小さくとも、必ず植物には花が咲くのよ。人にもきっとね」 「生きて死ぬことの先にあるものは、誰かの記憶の中に生き続けるということではないのか。そう思い至って安堵した。天国は、自分を覚えていてくれる...

「みんな、覚えておいてね。雑草という名前の花が無いように、気付かれないかもしれないほど小さくとも、必ず植物には花が咲くのよ。人にもきっとね」 「生きて死ぬことの先にあるものは、誰かの記憶の中に生き続けるということではないのか。そう思い至って安堵した。天国は、自分を覚えていてくれる誰かの記憶の中にあるのだ。それならば既に今、父は真二の記憶という天国に住んでいるのではないか、と。」 「『真ちゃん、私ね、健一郎さんが生きてさえおってくれたらいいとよ。なんもかんも忘れてしもうてもいいと。生きておってくれたらいいと。』香織は重い台詞を、意外に冷静な声で言った。あたかも自分に言い聞かせているようだった」 やっぱりさだまさしの小説は、美しいという形容詞が似合うと思う。とても爽やか。

Posted byブクログ