静かな爆弾 の商品レビュー

吉田修一【著】

2012/03/29

テレビ局に勤める彼はある日公園で耳の不自由な女性と出会う―
彼が取り上げるドキュメンタリーテーマは世界的に騒がれた大きなこと。
反対に、彼と彼女の関係は静か。
・・・でも私はこの本の真意を読み取るまではできなかった。数年後もう一度読みたいかな。

2012/02/12

耳の不自由な女性、響子とTV局の報道で働く俊平とのふたりの物語。
響子に出会ったことで、これまで見過ごしていたいろいろなことに気づき、葛藤する俊平が何ともいえない。
読んでいるとコチラも音のない世界に入り込んでしまったように錯覚してしまったね。

2012/04/16

ドキュメンタリー番組の制作に没頭する主人公と耳が不自由な彼女の物語。

派手な展開はなく、物語は静かに流れていく。
音を意識した描写もよかった。

すっきりする話ではないけれど、読後の余韻がいい。

ただ二人はあの後続かないだろうなとは思った。

2011/08/08

耳が不自由な子とつきあい始めたら、という話なんだけど、コミュニケーションの質が根本的に変わってしまう所が色々書かれていて面白い。不便なんだけどその分無駄が少なくて、でもあることを伝えるには逆にもの凄く困って（ここはネタバレになるから書かない）。おそらく作者はこの一点を言いたいがためにこの小説を書いたのでしょう。そう言い切っても良いと思う。

結果として関係がいろいろねじれるのだが・・・

常日頃僕らが使う言葉は実は単なるコミュニケーションの手段ではなくバッファーにもなっているんですね。

2011/07/31

終盤まではイマイチ感があったのだが、本当に最後のやり取りで読んでいる自分が救われた気がする。
すれ違いを埋める言葉は限りなくシンプルでなければならない。

2012/11/24

意識していない言葉、用意していない言葉を主人公が吐きすぎる。

ヒロインへの女性と、他の女性への態度に一貫性がなさすぎる。

正直、書き飛ばした感が否めない。

2011/07/12

吉田修一の描く登場人物はとても大人だ。そろそろ同年代か下手すれば年下なんだろうけど、とても及ばない気がする。

2012/05/28

男の身勝手さと女の強さみたいなもの。
永遠に分かり合えないテーマのような気がした。

タリバンのような全世界的な問題と。
耳の聞こえない閉じた世界に住む女性の問題と。

比較するようなものではないけれど。
音の有無だけでははかれない何かがあった。

主人公の温度の低さが自分と似ているので。
納得はしないけれど、少しだけ理解できた。

恋愛小説とカテゴライズされていたけれど。
作者はもっと違うことを伝えたいような気がした。

恐らく、またいつか読み直すことになるだろう。
それも、精神的に下がっている時期に。

2011/08/25

深い！！
吉田さんの本は、なにか惹かれる。
主人公の真情とかが簡単な言葉で解り易く伝わってくるのに対して、この話の結末がすごく考えさせられる。と思った。読者其々が自分の答えを持って読み切って下さい！！って言われてるような？

耳の聞こえない女の人と仕事にプライドを持ってるジャーナリストとの恋愛？
言葉の喋れない彼女の行動やしぐさがほのぼのとして、忙しく働く主人公の心の拠り所になってるのは、なんだか ほっこりしたし、羨ましいなぁ～と感じた。
読み途中は、最後がハッピーエンドでありますようにって思いながら、読んでた！

読み終わって・・・最後のところにやっぱり話の本筋というか？主人公の本心というか？そういう感じが伝わってきた。

急に失踪した彼女に再開する前にメールで「どういう気持ちだった？」って聞かれた主人公が何度も返信を打ち直して、結局一言送った言葉が・・・。
オレも同じだなぁ～って思った。
やっぱり、好きな人にはそうしなくちゃね！！って。

2011/06/25

俊平は、彼女を心から愛しているのだろか？。神宮球場から様子がおかしい。何か、義務のような行動に思える。もしこのまま付き合っても、報道の仕事がハードな為、愚痴のはけ口がない為に別れる運命になるかもしれない。人間は、そう変われるものではない。