静かな爆弾 の商品レビュー
良かった。 話の中にスーッと入っていけて、でも、何かがずっと引っ掛かっていてスッキリするわけでもなく・・・ 何かを考えさせられる作品だった。
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例えば目の前に大切な人がいて、 その間にある空気や、 自分の存在や、 相手から発せられる何かを 言葉にしたい。 でも できない。 その時に口にする言葉。 百ではなく、一しか 話すことの出来ない瞬間 何を選んで伝えるのか。 この本を読むたびに いつも...
例えば目の前に大切な人がいて、 その間にある空気や、 自分の存在や、 相手から発せられる何かを 言葉にしたい。 でも できない。 その時に口にする言葉。 百ではなく、一しか 話すことの出来ない瞬間 何を選んで伝えるのか。 この本を読むたびに いつもそれを浮かべ 答えが出なくても 読後感の心地よさで これから少しずつ考えていこうと 思わせられます。
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読了後のこの何とも言えない気持ち…言い表せない。 ただ、『良かったね』で終わらせられないこの気持ち… 何故か物凄くモヤモヤが残りました。 説明が出来ないのですが。 この作品のヒロイン・響子は耳が不自由で、あくまでもそれを前提に話が広がって行きますが、問題は決してそんなところでは...
読了後のこの何とも言えない気持ち…言い表せない。 ただ、『良かったね』で終わらせられないこの気持ち… 何故か物凄くモヤモヤが残りました。 説明が出来ないのですが。 この作品のヒロイン・響子は耳が不自由で、あくまでもそれを前提に話が広がって行きますが、問題は決してそんなところではなくて。。 これでまた、『数年後に読み直したい一冊』が増えました。
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あの猫が神様かも知れないじゃない って耳の聞こえない彼女のセリフが印象的だった もう一度読んで良かった いきなり消えた彼女が、最後にふと会いに来る心理はわからないけど その辺のわからなさを表現するのは吉田修一ならでは とくに忙しいほど高まる性欲だとか、元カノへのさっさと脱げよ発言...
あの猫が神様かも知れないじゃない って耳の聞こえない彼女のセリフが印象的だった もう一度読んで良かった いきなり消えた彼女が、最後にふと会いに来る心理はわからないけど その辺のわからなさを表現するのは吉田修一ならでは とくに忙しいほど高まる性欲だとか、元カノへのさっさと脱げよ発言も彼らしい テレビ局勤務のドキュメンタリーとからませてあるのだけど、なかなかの渋さがあった 吉田修一らしい作品だ
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特に盛り上がるところはなく、淡々と丁寧に物語はすすんでいきます。 ちょっとした暇つぶしの読書に最適です。
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耳の不自由な女性との恋愛。音の無い世界の描き方が凄い。ラストはえ?終わり?って感じだったけど、後から考えるとそうだったんだ。と納得。スラスラ読んじゃいけない作品。
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なんとも吉田修一らしい小説。 恋愛小説なんだけど、 なんかこう恋愛って結局一方通行のあれやこれなのですというか エゴとエゴのシーソーゲムですよね的な感じがします。 まぁもし究極的にそうだったとして、 だからじゃあどうすんの? っていうのを結局一人で考えて一人で答えだしてるあた...
なんとも吉田修一らしい小説。 恋愛小説なんだけど、 なんかこう恋愛って結局一方通行のあれやこれなのですというか エゴとエゴのシーソーゲムですよね的な感じがします。 まぁもし究極的にそうだったとして、 だからじゃあどうすんの? っていうのを結局一人で考えて一人で答えだしてるあたりが吉田修一っぽくて良い感じです。 サクッと読めます。 読めちゃうんですが、 吉田修一、悪人の映画化以降文庫化のペースがすっかり落ちてるので、それが困りもんです。
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耳の不自由な女性・響子と交際するテレビ局勤務の俊平。お互いがジレンマを感じながらも、言葉のない世界で想いを伝えあう。 吉田氏の文章の巧みさで、本当に音のない世界にいるかのよう。今さらながら、メールの便利さとありがたみを感じる。
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面白かった! やっぱり吉田修一好きー。 大丈夫だと思っていることって、何をもって大丈夫なんだろうね。 そう思うと日常のすべてのことが急に不安定であやふやなものに思えてくる。 静かな恐怖が急に襲ってくる感じ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
音声で言葉を伝えられないというのは こんなにもどかしいんだな、と 読み終わるまでずっと思っていた。 以下引用。 「誰かの幸せのために、誰かが犠牲になるべきではない」 「ただ、それで納得してしまうのは、どこか卑怯のような気もした。 なぜ卑怯なのかはわからなかったが、諦めるのはいつも強い立場に ある者の特権のような気がしてならなかった。」 「本気で、この女と一緒に暮らしたいと思っていた。 ただ、なぜ一緒に暮らしたいのかが言葉にならない。 そんなもの、言葉にする必要などないと、誰かの声が聞こえる。 でも、その言葉を頼りに、俺と響子はこれまでやってきたのだ。」 「『男がいなくても仕事はできる。 でも、仕事がなかったら、私、男と付き合っていく自信がないのよ。』」
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