忍びの国 の商品レビュー
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横山光輝の忍者マンガ「伊賀の影丸」「仮面の忍者赤影」ファンからすれば、忍者モノは荒唐無稽なくらいが面白い。 本書は、当時残された文献を詳しくあたり時代考証に力を入れた小説なので、歴史背景や人間関係が詳述されている。従って、私の様に第一章でげんなりした読者も多いはず。面白さは、超人の様な忍術の攻防が見られるクライマックスの第四章まで待たなければならない。 その辺の事情は、「歴史的根拠がなければ歴史ものは書けないですよ。鼻につかない程度に史料を入れたのは、架空の話だと思われる恐れがあったため、説得力の為に引用しています。ただ、歴史の専門家ではなく、ド素人と専門家の真ん中あたりがちょうどいいんです」という作者へのンタビュー記事(児玉清の解説より)に詳しい。 さて本書が、作者が語るリアリティとフィクションとのバランスが程良いかと言えば、少々疑問は残る。本書もそうだが得てして、歴史小説家は自分が時間をかけて調べた内容を何とか紙面に残そうと余計なことを書いてしまう傾向が強い。まぁ、面白ければそれでもいいのだが… 一方でこの小説は、太平楽な忍者マンガ少年の夢を平気でぶち壊します。忍者が雇われ主の為に自分の命を投げ出すのは、武士の様な名誉や義からなどではなく、あくまで傭兵としての実利(ほとんど金)で、心や大義を蔑ろにする策謀や技の披露にこそ忍術の真価と存在理由がある、との立場。従って、当時の武士が忍者を「下賤の職」と蔑んでいた(「近江輿地志略」出典)のも当然で肯ける。 しかし幼い頃より、殺りくの為だけに鍛錬を積んだ忍者が単なる戦闘の駒に徹する為には、普通の人間の心を持っていては到底生きていけなかったのも事実でしょう。忍者、哀しきかな。
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息子へ) おススメ小説の一つ 「村上海賊の娘」の筆者が書いた本。 2017年に映画化もされている作品だ。 織田信長の次男、信雄がからんだ実際の戦 「天正伊賀の乱」の関する時代小説。 ポイントポイントで、 実在する記録文章である「伊乱書」からの引用があり、 ノンフィクション...
息子へ) おススメ小説の一つ 「村上海賊の娘」の筆者が書いた本。 2017年に映画化もされている作品だ。 織田信長の次男、信雄がからんだ実際の戦 「天正伊賀の乱」の関する時代小説。 ポイントポイントで、 実在する記録文章である「伊乱書」からの引用があり、 ノンフィクションでありながらもフィクション感がたまらない。 そして、筆者、和田竜の魅力は、 戦闘シーンの描写。エンターテイメントっぷりが半端ない。 文章にすると、映像に比べて臨場感がないというのが常識だが、和田竜にかかると、そんなことはない。 お父さんは映画を見ていないが、、、、 映画以上の躍動感を伊賀忍者から感じた。 これは、村上海賊の娘が、映画レッドクリフ以上の、 描写だったのと同じだ。間違いない。 そんな訳で、読んでいて楽しくないわけがない。 読まなくてもよいが、楽しみたいなら読むことを薦める。 お父さんの本の買い方) 大田区図書館 読め、もしくは、読むな)読め 君が・・・歳のころに) 楽しみたいときに
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あまり読まない歴史もの。天正伊賀の乱なんて知らずに読み始めてしまいました。最初はついていけるか不安だったけど、、なんて面白い〜! 時代は戦国。織田信長の次男信雄(のぶかつ)と伊賀の国との戦い。史実「伊乱記」を引用に物語が進んでいく。忍者なんて、エンタメの世界だと思ってました。いや...
あまり読まない歴史もの。天正伊賀の乱なんて知らずに読み始めてしまいました。最初はついていけるか不安だったけど、、なんて面白い〜! 時代は戦国。織田信長の次男信雄(のぶかつ)と伊賀の国との戦い。史実「伊乱記」を引用に物語が進んでいく。忍者なんて、エンタメの世界だと思ってました。いやいや、この歴史、面白い。新鮮。著者の「のぼうの城」でも感じましたが、戦いの迫力だけでなく、人の心というか儚さというか運命というか、そんなのをじんわりと感じられる作品です。とても面白かったです。でもなんかやっぱり最後は切ないなぁ、という感想が出てきます。
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⭐︎4.5 とても読みやすくて面白かった。 現代の忍者のイメージとは異なり、残虐非道、残忍酷薄、名も故郷も持たずに幼い頃から戦に明け暮れ、それでいて目先の銭に対する損得勘定でしか物事を判断できない伊賀者の描き出しが興味深かった。 そんな中で、知略謀略によって戦国を生きる十二家評定...
⭐︎4.5 とても読みやすくて面白かった。 現代の忍者のイメージとは異なり、残虐非道、残忍酷薄、名も故郷も持たずに幼い頃から戦に明け暮れ、それでいて目先の銭に対する損得勘定でしか物事を判断できない伊賀者の描き出しが興味深かった。 そんな中で、知略謀略によって戦国を生きる十二家評定衆の者たちや、“外れもの”として描かれる甲斐平兵衛や無門、逆にTHE・伊賀者である文吾たちの存在が非常に小気味良く、決して一枚岩とはいえない両者(伊賀国vs織田信雄軍)それぞれの人間譚としても楽しくハラハラしながら読むことができた。
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映画の番宣のテレビを見て、この作品のキャスティングは見逃せない、と原作読破。小説を映画に立ち上げるキャスティング、すごい大事だよね。一歩間違えるととんでもないことになる。原作を読んで無門、お国、百地三太夫のキャスティングの妙にうなった。己の中に空虚を抱え、それを埋めるためにお国を必要とする無門は、大野君の一面を鋭く突いている。『村上海賊~』での英雄・七五三(しめの)兵衛と日置大膳はイメージかぶるが、伊勢谷友介か。五人力の弓、引ける感じがしないけど、これハマってたら兵衛も彼に? とにかく戦のシーンが面白かった!
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実写もあるようですが、絶対に本派です。 忍びの話ですが時代の事実と物語の部分の塩梅が絶妙で読みやすかったです。
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久しぶりに読む時代小説は、名前も難しければ読み方もなかなか覚えられない。歴史上有名な人物でもなかったし。作者の手法としては歴史小説に近いってこと? そういう意味では、俺は山田風太郎の忍法帖の方が相性いいらしい、と思いながら読んでいたら、無門が出てきたあたりから俄然面白くなってき...
久しぶりに読む時代小説は、名前も難しければ読み方もなかなか覚えられない。歴史上有名な人物でもなかったし。作者の手法としては歴史小説に近いってこと? そういう意味では、俺は山田風太郎の忍法帖の方が相性いいらしい、と思いながら読んでいたら、無門が出てきたあたりから俄然面白くなってきた。無門の忍術は、山風の忍法みたいに荒唐無稽なものではなく、あくまで体術を極限まで鍛えた結果という扱いだけど、ギリギリ限界を超えてる感じだな。 面白かったのは事実なので、次ののぼうの城は読んでみよう。
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いやあ、すっごいわ。 つなぎ目のない服があるけど、この本は歴史と物語の繋ぎ目がない。 臨場感も半端ない。 息遣いまで聴こえてくるようだ。 登場人物の躍動感も素晴らしい。 無門がなんとも魅力的に映る。無門とお国のやりとりも楽しい。木猿も良い味を出している。
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忍びの国 #読了 自らの身に振りかからなければ、他人の不幸が理解できない者がいる。 おのれらは、人間ではないー。 かつて伊賀という秘蔵の地があり、殺戮、金、己の欲のみに生きた人間がいた。 その中でもとりわけ最強と言われた忍がいる。 名は無門。 最強だが、美人な妻に尻に敷かれ...
忍びの国 #読了 自らの身に振りかからなければ、他人の不幸が理解できない者がいる。 おのれらは、人間ではないー。 かつて伊賀という秘蔵の地があり、殺戮、金、己の欲のみに生きた人間がいた。 その中でもとりわけ最強と言われた忍がいる。 名は無門。 最強だが、美人な妻に尻に敷かれており日銭を稼ぐ日々。 そんな中、織田家次男との戦に発展した。 しかし、その戦は伊賀上層部の知略を巡らせた罠だった。 最強の忍vs織田家。勝つのはどちらだ。
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幻術使いみたいな忍者が出てこなくてすごく良かった。映画もかなり原作に忠実だった気がする。山田風太郎の忍者もの期待してるとびっくりするかな。自分は好き。
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