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オスカー・ワオの短く凄まじい人生 の商品レビュー

3.9

115件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2013/07/17

ずっと気になっていて手にとったが、開始10頁であまり面白くない事と判断、中止した。 「オタク青年オスカーの悲恋と、一族の背負ったカリブ海の呪い」。マジックリアリズムとオタク文化、英語とスペイン語が激突する、まったく新しいアメリカ文学の声。ピューリツァー賞 全米批評家協会賞のダブル...

ずっと気になっていて手にとったが、開始10頁であまり面白くない事と判断、中止した。 「オタク青年オスカーの悲恋と、一族の背負ったカリブ海の呪い」。マジックリアリズムとオタク文化、英語とスペイン語が激突する、まったく新しいアメリカ文学の声。ピューリツァー賞 全米批評家協会賞のダブル受賞作。 おもんない。読むのは時間の無駄だと思う。 「バルガス=リョサとスター・トレックとデヴィッド・フォスター・ウォレスとカニエ・ウエストが出会った」The New York Times

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2013/07/06

まずなにより文章の運びがかっこよくてしびれました。ドミニカ出身のオタクのデブとその家族の話。 歴史物としても、恋愛ものとしても、オタクのもてない談としても、バイオレンスとしても、皮肉な物語としても面白いのに、それが全部あるからえらいことです。

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2013/06/29

途轍もなく面白かった。 暗澹たる話が続くが軽快な語り口(語り手は主人公の姉の元恋人で女たらし)なので重くなりすぎないのがイイ。そして最後は呻った! ちょっと懐かしいSFやファンタジーやマンガ、アニメ(日本の作品も)による比喩や引用が多用されていているのも私には楽しいし、ドミニカの...

途轍もなく面白かった。 暗澹たる話が続くが軽快な語り口(語り手は主人公の姉の元恋人で女たらし)なので重くなりすぎないのがイイ。そして最後は呻った! ちょっと懐かしいSFやファンタジーやマンガ、アニメ(日本の作品も)による比喩や引用が多用されていているのも私には楽しいし、ドミニカの哀しい独裁の歴史が住民側から描かれている部分は生々しさがある。 長いけど全く苦にならず最後まで楽しめる。

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2013/06/18

うげ、こんなの読めるか。 はじめの数ページを読んだ感想。 過剰な情報、しかも知ったところで対した意味もなさそうな情報。そんな文体に、とても最後まで読めないだろうと思ってた。 でもすぐに気にならなくなる。話の筋が圧倒的に面白いんだ。 先へ先へと、あっという間に読み終えた。 この...

うげ、こんなの読めるか。 はじめの数ページを読んだ感想。 過剰な情報、しかも知ったところで対した意味もなさそうな情報。そんな文体に、とても最後まで読めないだろうと思ってた。 でもすぐに気にならなくなる。話の筋が圧倒的に面白いんだ。 先へ先へと、あっという間に読み終えた。 この文体もいつの間にか心地よい。ストーリーと文体のリズムがあっているんだな。 傑作

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2013/06/03

評判通り、すごくおもしろかった! 物悲しいけど、どこか少しだけ温かい気持ちになってほろりとしてしまう。 ほんとに凄まじい家族の歴史に触れて、生きる意味ってなんだろうと久しぶりに改めて考えさせられる。それから、歴史を自らの手で、意志で語る意味も。

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2013/05/31

小説を読んだあと、こんな気分になったことはない。ひとこと、疲れた。どっぷり、疲れた。内容が濃かった。濃すぎた。悲惨だけどどこかおかしみもあって、感情をゆっさゆっさと揺さぶられた。そんな高ぶった気持を抑えるかのごとく、ラストはなんか、かなしくて。そしてなぜか、面白くてガシガシ読んで...

小説を読んだあと、こんな気分になったことはない。ひとこと、疲れた。どっぷり、疲れた。内容が濃かった。濃すぎた。悲惨だけどどこかおかしみもあって、感情をゆっさゆっさと揺さぶられた。そんな高ぶった気持を抑えるかのごとく、ラストはなんか、かなしくて。そしてなぜか、面白くてガシガシ読んでたはずなのに、なかなか進まなかった。脚注、読み切れず…。将来、息子に読ませたい。これが面白いと思える男になってほしい。

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2013/03/22

本書の本質はあらゆる権威への反抗にある。それはマッチョで父性主義なアメリカ的価値観であり、英語一辺倒な活字文化であり、聖書や歴史からの引用が持て囃され先人がのさばる文学界であり、家族や両親という血縁、そしてそこから遡る血の輪廻であり、ドミニカ共和国に存在した最低最悪な独裁政権に対...

本書の本質はあらゆる権威への反抗にある。それはマッチョで父性主義なアメリカ的価値観であり、英語一辺倒な活字文化であり、聖書や歴史からの引用が持て囃され先人がのさばる文学界であり、家族や両親という血縁、そしてそこから遡る血の輪廻であり、ドミニカ共和国に存在した最低最悪な独裁政権に対しての反抗だ。だからこそ主人公はナードで不細工なオタク野郎である必要があり、サブカルもマジックリアリズムも乗り越えて100%のリアリズムに闘いを挑み、残酷なまでの悲劇で結末を迎える。最高だ。笑って泣けるのに勇気の出る、類い稀な本。

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2013/03/18

「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」は、ドミニカ出身のジュノ・ディアスの長編小説です。いやあ、面白かった。というか、私が全く知らなかったドミニカの現代史を、これほど強烈に叩き込んでくれたことに感謝したい書物です。 稀代の独裁者ラファエル・レオニダス・トルヒーヨ・モリナ(トルヒーヨ...

「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」は、ドミニカ出身のジュノ・ディアスの長編小説です。いやあ、面白かった。というか、私が全く知らなかったドミニカの現代史を、これほど強烈に叩き込んでくれたことに感謝したい書物です。 稀代の独裁者ラファエル・レオニダス・トルヒーヨ・モリナ(トルヒーヨ1891年10月24日~1961年5月30日に暗殺される)の凄まじい恐怖政治の実態を、現代アメリカに生きるサブカルチャーオタク(「AKIRA」や「猿の惑星」、「スターウォーズ」等々、その他私が知らないSFの膨大なリスト!)の主人公オスカーとその一族を通じて、マジックリアリズムといわれる手法で、それこそリアルに迫ってきます。独裁者トルヒーヨ、やばいです。ドミニカは、トルヒーヨの治世下、国そのものがマフィアだったということが怖いくらいによくわかります。しかも、現代にもその痕跡があるというところがさらに怖い。こんな国怖くて行けないと思うのですが、ドミニカは観光が主要産業のようですし、WBCでドミニカは強豪で、大リーグにもたくさん選手を供給しているんですよね。その辺のイメージのギャップが逆に、私をしてこの小説を夢中になって読み進ませた理由かもしれません。

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2013/03/12

前情報とギャップがひどい(笑)オタクを前面なマジックリアリズムって日本の紹介のひどさといったらない。脚注は多いものの、オタク、というよりはただアニメとかがちょっと好きな子だし、ましてやこれをマジックリアリズムとは呼び辛いと思う。ただ、面白いことには間違いはない。ただ宮部みゆき系の...

前情報とギャップがひどい(笑)オタクを前面なマジックリアリズムって日本の紹介のひどさといったらない。脚注は多いものの、オタク、というよりはただアニメとかがちょっと好きな子だし、ましてやこれをマジックリアリズムとは呼び辛いと思う。ただ、面白いことには間違いはない。ただ宮部みゆき系の面白さ。マルケスの系統ではない。

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2013/03/07

素晴らしい!!!!! こんなに面白い小説滅多にお目にかかれない!!! 全く馴染みのないドミニカが舞台だけど、私でもぼんやり知ってるオタク文化の中で生きるオスカーにはちょっと親近感…。

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