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一刀斎夢録(下) の商品レビュー

4.1

84件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    32

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

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2012/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【一刀斎夢録 下】 浅田次郎さん 幕末の士・新撰組の生き残り斎藤一は明治維新以後 彼が歩んできた道のりを、連夜訪れる梶原中尉に 問わずもがなに語り綴った。 新撰組の戦は戊辰戦争以降は負け続けの戦だった。 近藤、土方たち朋輩が死にゆく中、彼は鳥羽伏見で死に 損ない、会津でも死に損なった。 常に死に場所を求め続けた彼が辿った道のりは修羅の 道のりであり、最後に彼を待ち受けていた運命は 地獄の鬼すらも想像つかないものであった。 その話の内容に梶原中尉は驚嘆した。 剣の道を極めんとするモノの、あまりにも重い 心構えを示されたのだった。 ☆ 明治維新以降、刀(侍)の時代は終わり 生き残った侍は生きる場所も死に場所も 失ってしまった。 身分や心を偽り、残った人生、悔恨を引きずり ながら生き続けなければならないということは どれほどの苦痛なんだろうと考えてしまった。  

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2014/01/04

斎藤一は、常に自分の生き方を貫き、自分が最強となることへの鍛錬を怠らず、自分に厳しく生きた。 ただ、その中でも、他の隊士には大きな影響を受け、人を育てる生きがいも感じるようになる。 斎藤らしい、不器用で、正直な生き方に尊敬の念を覚える。

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2011/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初は“龍馬暗殺”エピソードや、一刀斎こと藤田翁が“語る”という構成に、“うーん・・”という印象でしたが、 読み進んでいくうちに、激動の時代を駆け抜ける、斎藤一の生き様に、やはり惹きつけられてしまいます。 ラストの斎藤と鉄之助の絆には、ついグッときてしまいました。

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2011/03/01

脳みそのオーバーロードは相変わらずですが、斉藤の話はやがて一人の人物に収斂していきます。この人物に関しては時に目が潤むほど感動させられるので、その他諸々の話がまるで邪魔しているかの如く感じる所は非常に残念。斉藤の考える「西南戦争の真実」も雑多な話の中にただただ埋もれるのみ。出版段...

脳みそのオーバーロードは相変わらずですが、斉藤の話はやがて一人の人物に収斂していきます。この人物に関しては時に目が潤むほど感動させられるので、その他諸々の話がまるで邪魔しているかの如く感じる所は非常に残念。斉藤の考える「西南戦争の真実」も雑多な話の中にただただ埋もれるのみ。出版段階でもう少し手を入れることは考えなかったのかなぁ。

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2011/03/01

新撰組、斎藤一の昔語りが、主人公である梶原を介してぐいぐい読者に飛び込んでくる。気づけば、まるで自分がその場で斉藤一から話を聞くような感覚になる。第三者を介して語られるということが、これほど読み手をひきつけることに驚いた。 また、殺陣の描写がすごくかっこよかった。そこにはど派手な...

新撰組、斎藤一の昔語りが、主人公である梶原を介してぐいぐい読者に飛び込んでくる。気づけば、まるで自分がその場で斉藤一から話を聞くような感覚になる。第三者を介して語られるということが、これほど読み手をひきつけることに驚いた。 また、殺陣の描写がすごくかっこよかった。そこにはど派手な立ち回りはなく、斬った、倒れた、刀を収めたの結果のみしか残らない。一切の無駄のなさに剣の美学を感じる。つまり斎藤一にとっては、描写が流暢に、派手になるほど、無駄が多いということかもしれない。 江戸から明治にかけての動乱において江戸時代をかけた斎藤一と、これから明治をかけようとする梶原を、一連の歴史を通して知ることができる。

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2011/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは面白かったです。 上巻から一気に読みました。 一刀斎の話の中心は鉄之助で、そこに至るまでの背景を説明するのに時間が必要であったことが明らかになります。 斎藤一が中心となる話を読んだことはなかったので、とても新鮮でした。

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2011/04/24

なんか失速?? 私は新選組が好きなんだと再確認。 あんまりすっきり、読んだー!!って気にならなかったのは私だけ??

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2011/02/17

物語は甲州勝沼の戦いから会津の戦いへと負け戦が続き新選組の仲間たちは死に場所を求めてバラバラに。 酔いにまかせて7日7晩夜な夜な語られた語りも西南戦争でクライマックスへ! 読みながら梶原になったかのようにどきどきザワザワとする。 物乞いに身を落した武蔵が話した林信太郎の最期。「生...

物語は甲州勝沼の戦いから会津の戦いへと負け戦が続き新選組の仲間たちは死に場所を求めてバラバラに。 酔いにまかせて7日7晩夜な夜な語られた語りも西南戦争でクライマックスへ! 読みながら梶原になったかのようにどきどきザワザワとする。 物乞いに身を落した武蔵が話した林信太郎の最期。「生きよ、鉄之助」偏屈で臍曲がりな斎藤が初めて口にした真実の言葉。 泣かせの浅田節が炸裂する。 “死するは易し、生くるは難い。殺すは易く、生かすは難い”自らをはぐれ者と言いながらも仲間を愛した三番隊長斎藤一の言葉がいつまでも耳に残って離れない。

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2011/02/13

上巻の勢いだと5つ星間違いないと思ってたんだけど、下巻でちょっとだけ失速・・・。何でだろう、やっぱり「新選組」が好きなのかな。上巻の京都時代のエピソードが本当に面白くてどうしようもなかったのに、新選組がバラバラになってしまった甲府以降の話にはいまひとつ気分が乗り切らなかったな。 ...

上巻の勢いだと5つ星間違いないと思ってたんだけど、下巻でちょっとだけ失速・・・。何でだろう、やっぱり「新選組」が好きなのかな。上巻の京都時代のエピソードが本当に面白くてどうしようもなかったのに、新選組がバラバラになってしまった甲府以降の話にはいまひとつ気分が乗り切らなかったな。 ラストについても「あぁ、そう来るかぁ」と思ったけど、ちょっと消化不良な感じ。 それにしても発想の斬新さ、一刀斎こと斎藤一のかっこよさ、新選組の切なさ、やっぱり浅田次郎の新選組は面白い。

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2011/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻は引き続き甲陽鎮撫隊から。 土方さんが日野で為次郎さんと会う所、鉄之助が日野を訪れた時の事を佐藤彦五郎さんから聞いた所はさすがにちょっと目が潤んだが、それからはちょっとここは泣かせようとしてるな……というポイントが気になるようになってしまった。 しかし、変わらず斎藤さんの語りが面白くて引き込まれる。 敗走していく新選組、次々と道が別れていく仲間。 梶原中尉を時に叱り、わかりやすく例えたりしながら話は続き、 そして話はついに西南戦争まで語られていく。 そこで梶原中尉は斎藤さんの話を元に西郷討伐の中に隠されていた色々な事柄に気付き始める。 抜刀隊として西南戦争に行く藤田警部補。 その中で出会う人々、死にそこねたという人達が敗戦の記憶を思い出してしまう場面は辛かった。 話は暗く重いけれど、所々に出てくる斎藤さんと奥方とのやりとりだったり、梶原中尉を叱ったり、下宿の女学生達を気にしてみたり、面白い場面で少し和む。 鉄之助と斎藤さんとのラストもきっとこうなんだろうな、と予想できてしまったのと、泣かせよう泣かせようとするのがなんとなく気になって下巻はその分★を減らした。 でも、ついつい続きが気になって夜更かししてしまうほど面白かった。

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