ルポ 若者ホームレス の商品レビュー
若者がホームレスになる条件として元々の家庭環境が大きく関わってくることもあるが、プライドが高いということも要因の一つ。 そのプライドを少しでも和らげることができれば底辺にまで落ちずに済むのかな。
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20~30代のホームレスが激増している。彼ら「若者ホームレス」は、なぜ路上暮らしを余儀なくされたのか。この本はそのことについて、実際に彼らにインタビューをしているものです。陥穽はすぐそこにあると思う。 何度かここに書いているので、あんまり繰り返しはしませんけれども、僕自身も、こ...
20~30代のホームレスが激増している。彼ら「若者ホームレス」は、なぜ路上暮らしを余儀なくされたのか。この本はそのことについて、実際に彼らにインタビューをしているものです。陥穽はすぐそこにあると思う。 何度かここに書いているので、あんまり繰り返しはしませんけれども、僕自身も、ここに書かれているようなできごとが自分の人生の中で三回ほどあって、その過程の中で自分の人間観が根底から変わったことを覚えています。僕個人の経験はここでどうのこうのとはあまりいいませんが、少なくともこの本に書かれていることが、自分の経験をはるかに凌駕するようなことがただただひたすら淡々と書かれてあって、ページをめくる手が何度となく鈍ってしまいました。 僕も新宿で、いかにも、という感じの『都会の聖者』たちを佃煮にするほど、見てまいりましたが、若年のホームレスは食料よりもむしろ身なりに気をつけたりするので、一見すると見分けがつかないんですね。この本にはそんな彼らがいかにしてホームレスに転落するまでのことがかかれているわけなんですけれど、仕事を何らかの形で解雇されたり、また自分からやめたりすると、即ホームレスという陥穽が待ち受けているんですね。 『何で実家に帰らないの!?』という質問にはこの前別な本でも書きましたけれど、彼らは親や親戚とは何らかの形で絶縁かもしくはそれに近いような状態になっていて、帰るところなんかないんですね。その現実が重くのしかかっているのです。そして、そんな彼らを『搾取』する『貧困ビジネス』。20代30代の「若年ホームレス」――。彼らの存在は一見すると見えないんですね。 ただ、こういうことが存在するのはは紛れもない『日本の現実』です。何がいいたいのかわからなくなってまいりましたが、この問題は、決して他人事ではなく、明日にでも、自分の身に降りかかってくるのだ、そう思っていたほうがいいのかもしれません。
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自衛隊後にホームレスになってしまう若者が意外と多いという指摘はためになる。実は試験に受からなければ、任期付きの自衛隊。 全体的には、若者ホームレスの家族との関係や、職場を移る経緯についての諸パターンが網羅的に描写されており、よかった。 ただ、描かれた若年ホームレスの特徴が、若...
自衛隊後にホームレスになってしまう若者が意外と多いという指摘はためになる。実は試験に受からなければ、任期付きの自衛隊。 全体的には、若者ホームレスの家族との関係や、職場を移る経緯についての諸パターンが網羅的に描写されており、よかった。 ただ、描かれた若年ホームレスの特徴が、若年固有の特徴なのか、従来型の中高年ホームレスとも共通する特徴なのか少し不明な点があり、もう少し対比があってもよかったと思う。もっとも、本書で対比の姿勢がないわけではない。例えば、外見が普通の若者と変わらず「極度に不可視化された存在」という指摘(p65)は彼らの固有の特徴を描こうとして実際描いたものである。しかし一方で、新聞販売店の仕事等の経由といった特徴は、これまでの都市下層と共通しており(1)、新しい現象ではないように思われた。 とはいえ、実は、こうした批判は、若年ホームレスの出現を、2000年代の新規な現象として記述しているという仮定に基づくもので、本書にはそこまで強い仮定は入ってないかもしれない。 なお、不案内な読者のために、「飯場」という言葉はもう少し説明した方がいいと思った(2) (1)(2)の論点については、西澤晃彦『貧者の領域』が参考になる。
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課題図書のごとく 「買ったから読んでおけ!」を渡された1冊。 もうね、読んでるとどんどんダウナーになる。 日本の仕組みもおかしいけどさ! ご自身にも問題があるだろうよ! 助けられる人が手を伸ばすのは当然かもしれないけど、 (世の中助け合い理論でいえばね) それを当然の権利とし...
課題図書のごとく 「買ったから読んでおけ!」を渡された1冊。 もうね、読んでるとどんどんダウナーになる。 日本の仕組みもおかしいけどさ! ご自身にも問題があるだろうよ! 助けられる人が手を伸ばすのは当然かもしれないけど、 (世の中助け合い理論でいえばね) それを当然の権利として大声で主張するってのはどうなの? (この本では特にしてないけどね) 一度ホームレスになると、なかなか復帰できないということが、 本当によくわかる本。 世の中舐めてる若者が一度キチンと読んでみるといいとは思った。
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年明けにビッグイシューと一緒に、「若者ホームレス白書」をもらったこともあって、この本のことは出た頃から知っていたが、やっと借りてきて読む。 ちょっとしたことがきっかけで誰でもホームレスになりうる、ということはもうずいぶん前から言われている気がするが(金子雅臣『ホームレスになった...
年明けにビッグイシューと一緒に、「若者ホームレス白書」をもらったこともあって、この本のことは出た頃から知っていたが、やっと借りてきて読む。 ちょっとしたことがきっかけで誰でもホームレスになりうる、ということはもうずいぶん前から言われている気がするが(金子雅臣『ホームレスになった』とか)、そのときに想定されていたのは「中高年の男性」だったと思う。 20~30代の若者がホームレスになるケースが増えていることは、ビッグイシュー販売者の平均年齢が大きく下がったことにもあらわれている。2007年に50歳だったのが2009年には41歳に下がっているという。ビッグイシューの「今月の人」に登場する人にも、私と同世代や私より若い人がいる。 「ホームレス」とは 自立支援法によれば「都市公園、河川、道路、駅舎、その他施設を故なく居住の場とし、日常生活を営んでいる者をいう」。ネットカフェ、マンガ喫茶、ファーストフード店、サウナ、個室ビデオ店、健康ランドなど、路上以外にも、見えにくいホームレスやその予備軍はいる。 路上まで「アウト」されてきた人だけでなく、アウトされるに至る過程にいる人たちは、すこしお金があればネットカフェやサウナに、ないときには路上にと行き来している人も多い。 なぜ路上暮らしに至ったのか、どんな家庭で生まれ育ち、どんな人生を歩んできたのか、50人へのインタビューを読んでいて、数年前に読んだ『現代の貧困』を思い出す(この本のことは『We』150号の「乱読大魔王日記」で書いた)。 今回の調査対象者は全員男性。女性ホームレスがいないわけではない、ただ「路上に出る」というかたちでは見えにくいだけ。
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彼らは、今の状況になった責任は自分にあると思っている。公園で洗濯し身なりを整え、お金が続く限りネットカフェに寝泊まりする。生活補助を拒否し、お金がなくなったら、夜はコンビニやファミレスを転々として眠らず、ホームレスのコミュニティには属さない。夜に路上で眠ったり、生活補助を受けてし...
彼らは、今の状況になった責任は自分にあると思っている。公園で洗濯し身なりを整え、お金が続く限りネットカフェに寝泊まりする。生活補助を拒否し、お金がなくなったら、夜はコンビニやファミレスを転々として眠らず、ホームレスのコミュニティには属さない。夜に路上で眠ったり、生活補助を受けてしまったら自分がさらに堕ちると恐れ、他のホームレスとは距離を取る事で自分は違うと思おうとしている。彼らに多いのは理由は様々だか家族が崩壊しているということ。
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イシュー【issue】1 発行物。(雑誌などの)号。2 論争点。討論。 抑鬱状態 ホームレス状態であることが自信や尊厳を奪い、生きる希望を喪失させる。 ダンピング【dumping】1 採算を無視した低い価格で商品を投げ売りすること。不当廉売。2 外国市場を確保するため、国内価格よ...
イシュー【issue】1 発行物。(雑誌などの)号。2 論争点。討論。 抑鬱状態 ホームレス状態であることが自信や尊厳を奪い、生きる希望を喪失させる。 ダンピング【dumping】1 採算を無視した低い価格で商品を投げ売りすること。不当廉売。2 外国市場を確保するため、国内価格よりも低い価格で商品を外国へ販売すること。 映画チケットのキャッチセールス 貧困ビジネス 製造業派遣 はホームレスへと転落していく通過点 てはい‐し【手配師】手数料を取って、自由労務者に仕事を周旋する者。 はん‐ば【飯場】鉱山・土木・建築工事などの現場近くに設けられた、労働者の宿泊所。 南京虫 山谷(さんや)は東京都台東区・荒川区にある寄せ場(日雇い労働者の滞在する場所、俗に言うドヤ街)の通称(旧地名)である。 き‐ひ【忌避】1 きらって避けること。「徴兵を―する」2 訴訟事件に関して、裁判官や裁判所書記官に不公正なことをされるおそれのある場合に、当事者の申し立てにより、その者を事件の職務執行から排除すること。また、そのための申し立てをすること。→回避 →除斥 ぶんすい‐れい【分水×嶺】1 分水界になっている山稜(さんりょう)。分水山脈。2 雨水が異なる水系に分かれる場所であることから、物事の方向性が決まる分かれ目のたとえ。東京都 チャレンジネット
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聞き取り調査のもと、若者ホームレスの実態が書かれています。 着眼点も良いし、なにより本人から直接話を聞いているので実際彼らが何に対して困難を感じているのか、どんな支援を必要としているのかがよくわかりとても良いと思います。 ただ、すこし主観的になりすぎかな、と思う点も多々あり。 ま...
聞き取り調査のもと、若者ホームレスの実態が書かれています。 着眼点も良いし、なにより本人から直接話を聞いているので実際彼らが何に対して困難を感じているのか、どんな支援を必要としているのかがよくわかりとても良いと思います。 ただ、すこし主観的になりすぎかな、と思う点も多々あり。 また発達障害について書かれている部分にはもう少し詳しい説明が欲しかったなと感じました。
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「ホームレス」というと「路上生活者」のイメージがあるけれど、若い人に限るとネットカフェや24時間営業のファストフード店などで夜を明かして昼間は図書館などで時間をつぶしている人が多いという。 調査すると、ごく軽度の知的障碍や発達障碍を抱えている人も多く、適切な施設入所などの対応がさ...
「ホームレス」というと「路上生活者」のイメージがあるけれど、若い人に限るとネットカフェや24時間営業のファストフード店などで夜を明かして昼間は図書館などで時間をつぶしている人が多いという。 調査すると、ごく軽度の知的障碍や発達障碍を抱えている人も多く、適切な施設入所などの対応がされずホームレスとなっている人も多いらしい。本人や家族が障碍を認めたがらないケースがあるのかもしれない。学校などで気づいた周囲の人間が対応してあげられたら、という気がする。 自分自身、登校拒否から引きこもり…という道を通っていて、一歩間違えばホームレスだったかもしれない。彼らと自分の違いは何か?と考えると「自分の苦境を誰かに知らせて助けを求めることができる」ことだろうか。「親戚や親に知られたくない」というのはプライドのせいなのか、親身になってくれる人間関係を築けていないのか。 教育や雇用など多くの問題が絡み合っているホームレス問題は根が深いと感じた。
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タイトル、ビックイシュー基金ということで購入した。 自分もこうなる可能性があるなとも思う。今の日本社会は、一歩つまずくと、立ち直るのは、非常に困難だ。
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