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こちらあみ子 の商品レビュー

3.7

223件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    74

  3. 3つ

    64

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    1

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2022/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あっという間に一気読み。 でも軽い作品だからじゃない、読みやすい文と約150Pだから。 あと理解力が足りてない。と思う笑 特にピクニックはもう一度読む。 文章は割と好き。 ※こちらあみ子※ 半日たっても心が重たくて、理由を考えてみたのだけれど、 多分「自分の中にある差別的な心を引きずりだされるから。」 あみ子のことを応援したい、とか書いてる人は優しい人なんだろうな。 私は残念ながらそう思えない。 どうしても周りの人の辛さに共感してしまう。 私は冒頭部分を読んで小学生の子の話かと思った。 引越し前の「名前も覚えていない子」との会話を読んで希望がもてる(あみ子が変わる)かとも思ったけれど、 引越し後である冒頭部分のあみ子はあまり変わっていないように思える。 確かに無垢な子だし悪気は無い。 だからこそ周りも諦めてしまったんだろうし、その気持ちがわかってしまう。。 あみ子に共感のできない私だけれど、 おばあちゃんが亡くなったらどうなっちゃうんだろう……。 小さい頃から諦められて、隔離された子が社会に出れるわけがない。ある意味被害者だ。 でもなんの被害者なんだろう。 傷つけられたら距離置くたくなるのは当然だし。 周りは悪くないよ…。とか色々考えてしまう。 難しすぎる。 ただ、余韻がすごく残るのは作品として正解なのでは。 ※ピクニック※ ずーーっとなんだか気味が悪い。 女子世界ってこういうとこある。わかる。 新人ちゃんは毒されず自分を持ってていい。 って思ってたら最後七瀬さんの代わりにちゃっかり?しっかり?グループに収まってるし! どこからどこまで嘘だったんだろう… 「芸能人の彼女がこんなにベラベラ喋るか?」って違和感はあったし最初からなのかな。 本人がいないとこでも味方な風な行動を続けるルミたちが恐い。 (訴えるか考えて見たり会えるようにハガキ送ったり) まぁ壮大なからかいなんだろうな。 計画年表はまだわかるけど、 ハガキ代かけるところがすごくない?笑 本当に信じてて応援してたら掃除手伝うよね、 ピーナッツは投げないで口にそのままいれてあげるよね。 犬みたいって書いてある部分なかったっけ? そういうこと。だよね?こわ。 でも大人だからこそ下手に嘘でしょ、って指摘するほどのことでもないしこれが1番なのか? いやでもやっぱ面白がってるよね。 七瀬さんは悪意に気づいてたのかな。 そんなことどうでもいいのかな。 やっぱりもう一回読もう。

Posted byブクログ

2021/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何で読もうと思ったかも忘れてて全く無防備に読み始めてしまったら痛かった。みぞおちにくる。 簡単に言えば発達障害の女の子の話ってことになると思うんだけど。あみ子を自分とかけ離れた存在として突き放して読める人なんているんだろうか。 あみ子から見える世界は私も見ることができて、あみ子が感じる混乱は私も感じることができる。知ってる感覚だと思う。 他方で、両親の絶望も理解できるんだけど、あみ子の現実が淡々と描写されてるだけインパクトが強すぎてそっちに持ってかれてしまう。 まともに感じてしまうとしんどすぎるから薄目で読んでた反面、悲しみまじりのおかしみもあり、あみ子ワールドに妙な心地良さを感じてもっと浸っていたいとも思う。 もう一編のピクニックはちょっと入りこめなかったので星4つ。

Posted byブクログ

2021/11/22

どちらも人をバカにする悪意が見え隠れして、気分のいいものではなかった。 ピクニックはなんかモヤモヤするし、どーんと暗い気分になる。けど、本からそんな感情を得られるのは嫌じゃない。

Posted byブクログ

2023/09/20

私は今村夏子の小説から何を読み取ればいいのかさっぱりわからない。 今回も「どういうことなの…」という感想しか出てこないんですが大好きです。考えるな、感じろ!! 特に「ピクニック」最高に意味不明で面白かった。 はまるわ~~今村夏子さんもっと読みたい。

Posted byブクログ

2021/10/30

1.この本を選んだ理由 なんでこの本を選んだかは忘れましたが、だいぶ前に図書館で予約したものが数ヶ月を経てやってきました? 2.あらすじ  「こちらあみ子」と、「ピクニック」の2本。 こちらあみ子は、知的に弱い女の子の物語。 ピクニックも、普通の人とはちょっと違う感じの女性の...

1.この本を選んだ理由 なんでこの本を選んだかは忘れましたが、だいぶ前に図書館で予約したものが数ヶ月を経てやってきました? 2.あらすじ  「こちらあみ子」と、「ピクニック」の2本。 こちらあみ子は、知的に弱い女の子の物語。 ピクニックも、普通の人とはちょっと違う感じの女性の物語。 3.感想 難しいな…と思った。 世界観に入っていけないから、泣くこともないし、どう受け止めればいいのかわこらない。 だから、感想は、「よくわからないな」というひとことになってしまう。 4.心に残ったこと …なんだろう 5.登場人物     (1)こちらあみ子 田中あみ子 田中孝太 兄 田中さゆり 母 父 のり君 (2)ピクニック 七瀬 春元気 ルミ 新人

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2021/10/19
  • ネタバレ

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鍵となる情報を読者に一切与えないうえ、語り部も物語の全体像が見えにくいところからになっているというのが巧さなのだと思う。多分あみ子には発達障害とかの普通じゃない事情があるし、七瀬さんが妄想癖持ちなのは序盤からバイト仲間たちもわかってたはず。一旦気づくと、空気読めない16歳の新人のほうがまともで優しいのかもと気づく。それをバラすと、あみ子や七瀬さんといった変わり者たちに読者が同情するから、一切バラさないで淡々と進めるのだ。罪にはならないくらいの人間の醜悪さを描きながら、それにピクニックとか言うほのぼのとした題をつける。こわ。 読後感は気分のいいものではない、私個人としては物語の構成方法を楽しむ本といった感想。

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2021/07/26

あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれ兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞...

あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれ兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞受賞の異才のデビュー作。書き下ろし短編「チズさん」を収録。

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2021/07/25

あみ子は、その場の空気とか、人の気持ちが、分かりにくい、女の子だ。キモい、と散々言われているが、自由の気持ちにまっすぐな言動をする。 それは時に、周りの人達を、傷つける。 産まれてくるはずの、赤ちゃんを死産したお母さんに、「弟のおはか」を、プレゼントしたり、自分の舐めた後のクッキ...

あみ子は、その場の空気とか、人の気持ちが、分かりにくい、女の子だ。キモい、と散々言われているが、自由の気持ちにまっすぐな言動をする。 それは時に、周りの人達を、傷つける。 産まれてくるはずの、赤ちゃんを死産したお母さんに、「弟のおはか」を、プレゼントしたり、自分の舐めた後のクッキーを、大好きな、のり君に、食べさせたり……。そのことに気づいたのり君とあみ子の叫び 「好きじゃ」「殺す」「好きじゃ」「殺す」「好きじゃ」「殺す」「のり君好きじゃ」「殺す」……あげく、のり君にこぶしで顔面を殴られて、あみ子は前歯を三本失くすことになる。 痛い。 あみ子がラスト近くで、あみ子をずっと見てきた、坊主頭に、自分のことを、「気持ち悪かったかね」と聞くシーン。 「おまえの気持ち悪いとこ?百億個くらいあるでー」……「いちから教えてほしい。気持ち悪いんじゃろ。どこが」「どこがって、そりゃあ」「うん」……そのあとの、坊主頭の言葉に、救われた思いがした。あみ子はようやく、今まで眼中にもなかった他人と、心が繫がったように思えた。 やさしくしたいと強く思った。強く思うと悲しくなった。……というあみ子の心は、変わっていくのかもしれない、と、思い、読後感は、案外明るかった。

Posted byブクログ

2021/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

元気なときじゃないと読んではいけない系の本だろうと及び腰だったけど、読めてよかった。うん。なんとも言えない…。 人間って時々ものすごく自分以外に残酷だよなあと思いつつ、自分もその人間だし、そうすると生きていくってやっぱり怖すぎることだなあ。自分の周りにあみ子や七瀬さんがいたらどんな反応をするだろう。今までも、もしかしたら無意識に視界に入れてなかったのかもしれないし、忘れてるだけかもしれないし、自分だって「面白いね」だとか「天然だね」と濁される側だったし。そういうことを考えて、なんとも言えねえ…となる。 あみ子と周囲との、空振り続けるコミュニケーション。誰も悪くない気がする。家族なんだから、なんてことも絶対に言えない。みんな仕方がねえよなあとしか思えなくて。周りに距離感を持って助けてやれる大人がいたらとも思うが、難しいんだろな。 でも、よく意味を理解できていないとしても、人から「異物」扱いされているということは絶対に傷つくことでストレスだ。最後にあみ子が他人から見た自分を知ろうとしたこと、坊主頭くんに優しくしたい、でもそう思うと悲しい、的な3行に少しだけ救われるような。でもやっぱり人は独りぼっちだから悲しいし、虚しい。 ピクニックは、予想はつくのだけど怖い。じわじわと最後まで怖い。 

Posted byブクログ

2021/05/30

あまりに純粋な気持ちの痛々しさとおそろしさ 伝わらない気持ち拒絶される怖さ 埋まらない隔たり じわじわと侵食してくるこわさ

Posted byブクログ