こちらあみ子 の商品レビュー
人によっては読めない内容かも知れない。でも、あみ子のようなタイプの同級生を持った人がいるとしたら、あみ子を読んだ時に彼女の思いを少し知ることができるかも知れない。私は星4つ。でも、一般受けする内容ではないかも知れないと星3つにした。
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あみこは学習障害だったと思う。お母さんの流産を機に、崩れてしまう家族をあみこ目線で書かれた小説。何故おばあちゃん
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・こちらあみ子 あみ子の残酷な純粋さ。そして同級生のあみ子に対する目線とか、あの頃の「違う」ものへの残酷な姿勢。心当たりがあって胸が痛む。 ・ピクニック 七瀬さんの話。タレントのげんきくん。 終始、「七瀬さん 対 他の女達」で話が進むのが印象的。 川を挟んだ向こう側でドブ掃除する七瀬さんを見ている女達が、その構図を特に顕著に表している 嫌われていた新人でさえ、最後は他の女達の中に溶け込んでいる、、。 2本ともに、「違うものへの残酷な姿勢」が共通していた
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何度か読んでます。ちょっと、いやかなり辛いんです、読むの。でもなんだろうか。理解できない(とされる)行動にも理由があって、皆んながあとちょっとの想像力をもてば…という優しさも感じる。 こんな胸がいっぱいになる小説ははじめてかもしれない。
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発達障害であろう主人公「あみこ」の物語。 障がいのある無しに関わらず、幸せな人生を歩むための教育をしたいと思っていたが 「人の気持ちがわからない」あみこの行動に、気持ち悪さを感じてしまい自己嫌悪。 流産した母の誕生日に、死んだ兄弟のお墓をプレゼントしようとする狂気さ… そして周りからどんなに引かれていようが、自分の気持ちの向くまま生きているあの感じ。 作者もよく思いつくなぁ…
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ざらつく読後感が今も消えない。 こんな本を書いてしまう作家さんはどんな人だろうと興味がわく。 あみ子がこのまま大人になったらと考えたら怖くなる。
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変わった子という言い方ではすまされない(と私は思うのだけど)あみ子のような子どもの思考?頭の中でこのような事が起きているのだという事に衝撃を受けた。 悪気もなく、惚けている訳でもなく、自分も周囲も傷付いていく。少なくとも放置されているあみ子はその状況にある。 「ピクニック」の七...
変わった子という言い方ではすまされない(と私は思うのだけど)あみ子のような子どもの思考?頭の中でこのような事が起きているのだという事に衝撃を受けた。 悪気もなく、惚けている訳でもなく、自分も周囲も傷付いていく。少なくとも放置されているあみ子はその状況にある。 「ピクニック」の七瀬さんも然り。 救いはあみ子に出てくる坊主頭の男の子とルミさんたち。私はこの人たちのように行動出来るだろうか。
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「こちらあみ子」 「ピクニック」の二編を収録。 今村さんの作品を読むのはこれが2作目。 あみ子は、とっても純粋で真っ直ぐな心を持つ女の子。 自分の気持ちに正直に生きている。 ただ、相手の気持ちが分からなかったり、その場に適した振る舞いが出来ない。 (発達障害と思われる) そのせ...
「こちらあみ子」 「ピクニック」の二編を収録。 今村さんの作品を読むのはこれが2作目。 あみ子は、とっても純粋で真っ直ぐな心を持つ女の子。 自分の気持ちに正直に生きている。 ただ、相手の気持ちが分からなかったり、その場に適した振る舞いが出来ない。 (発達障害と思われる) そのせいで、周りの人々を悲しませ、傷付けてしまう。 読んでいて苦しい… “あみ子、それ言ったらダメ!” “あみ子、それ、相手が悲しむよ!” と声に出して言いたい! でも最後の場面で、あみ子は同級生の坊主頭くんと心が通じる。 素敵な場面。 あみ子が愛おしい。 「ピクニック」は、軽快な文章でテンポよく話が展開していく。 こちらは、最初から独特の違和感にムズムズ。 違和感から怖さに変わり、ゾッとした。 うん。 結構好きです、この感じ。 面白かった。
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ちょっと自分には面白さがよくわからなかった。 あみ子が発達障害の女の子であり、周りに理解がないのがかわいそうだなとは感じた。しかし、あみ子もルミ達も優しい人という事はとても伝わった。
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今村夏子さんのデビュー作だが、私的には、これまで読んだ作品の中で、いちばん好きです。 太宰治賞と三島由紀夫賞を受賞された「こちらあみ子」と、書き下ろしの「ピクニック」の二編が収録されていて、どちらも、今村さんの作品にしては、救いのある、爽やかな終わり方が印象的でした。 「こち...
今村夏子さんのデビュー作だが、私的には、これまで読んだ作品の中で、いちばん好きです。 太宰治賞と三島由紀夫賞を受賞された「こちらあみ子」と、書き下ろしの「ピクニック」の二編が収録されていて、どちらも、今村さんの作品にしては、救いのある、爽やかな終わり方が印象的でした。 「こちらあみ子」では、主人公「あみ子」の真っ直ぐで破天荒な個性ばかり注目されがちだが、その裏には、複雑で繊細な家庭環境の影響を受け続けた結果、やむを得ない部分もあって、そうした表側からは分かりづらい、家庭事情の問題提起をしているようにも思われました。 そうした中で、終盤にちらりと見せた、あみ子にとって、初めての後悔のような、これまでと違った一面には、はっとさせられるものがありました。 また、「ピクニック」は、ローラースケートを履いた、水着姿の女の子たちが接客するガールズバーで働くルミたちの、後輩にあたる七瀬さんへの無償の優しさに、とても心を打たれ、七瀬さん自身を可哀想な人だという思い自体を、あっさり吹き飛ばしてくれるような軽やかで自然な温情に、人間の絆の強さを思い知りました。名作。
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