日本語の古典 の商品レビュー
古典の入門。しかし、あらすじから追っていくのではなくて、その言葉と表現から追っていく。切り口は新鮮で面白い。でも、読んだことあるものの方が「そうそう!」と楽しめるかな。
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題名ばかり知っていて、中身となるとおぼつかない古典(『今昔物語』『平家物語』『方丈記』などなど)の読み所をかいつまんで教えてくれる良本。古典に詳しい人には浅すぎるかもしれないが、わたし程度には本当にちょうどよい。いまいちど、『あさきゆめみし』が読んでみたくなった(笑)。『方丈記』がすぐれたルポルタージュだった、とは!知らなかった!
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著者は日本語学者。いわゆる文学者、というよりも、言葉そのもの=文体やオノマトペを専門とする先生、らしい。 爆笑問題の『ニッポンの教養』に出演されているのを見たことがあるが、なかなかエネルギッシュでお話の楽しい先生であった。 本書は著者が選んだ日本の古典30編を紹介するもの。有名な...
著者は日本語学者。いわゆる文学者、というよりも、言葉そのもの=文体やオノマトペを専門とする先生、らしい。 爆笑問題の『ニッポンの教養』に出演されているのを見たことがあるが、なかなかエネルギッシュでお話の楽しい先生であった。 本書は著者が選んだ日本の古典30編を紹介するもの。有名なもの、そうでないもの、各作品ごとに設定されたテーマに沿って語られていく。よく知られた作品もちょっと違った切り口の見方でおもしろい。 個人的には ・「うつほ物語」のストーリーが再確認できたこと ・「源氏物語」の女君たちが擬態語で書き分けられていること(末摘花が「むむとうち笑いて」なんて、とてもそれっぽい感じ) ・「南総里見八犬伝」の中で、馬琴が当て字の漢字表記をしていたこと(「水」の下に「入」と書いて「ざんぶ」と読ませるなど) あたりが特におもしろかった。 その他の作品に関する話も興味深く楽しく読めた。 先生の中にすでに結論ありき、みたいな論点は、「こうなのです」と断言されていて、「えー、ホントですか・・・?」と思わなくもないが、きっとここには触れられていない膨大な論考があるのだろう。 一般向けで新書であり、頁数も限られていることから、「その話、もっと教えてくださいよ~」と思うものも多いが、何よりも、先生の古典好きがひしひしと伝わる、歯切れのよい明るい文体が魅力である。 *エピローグに記される、本書執筆に関する真摯さにも感動した。「千里の道も一歩より始まる」。何事もそうだよなぁ。
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代表的な古典作品をつまみ読みした感じ。自分的には授業で読んでもいない作品を紹介するのに役に立ってくれました。 古典に造詣があったり、興味関心の深い人にはやや食い足りないと思いますが、私のような生半可者には、知ったかぶりをするのにちょうどいい作品でした。
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2011/03/29-2015/03/07 大変残念な内容である。現役高校生には価値があろうが、私にとってな「何を今更」である。知らなくても生きていけるし、知っているから豊かとも言えないだろう。
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昔、犬を”びよ”と鳴かせた(笑)、山口先生の新刊です。 日本の古典文学ガイドブックとして、最良の書ではないでしょうか。 古典(古文)を学び始める現役中高生だけでなく、昔中高生だった人にもお奨めです。 「えっ、この話って、こんなに面白いものだったの?!」という目からウロコ状態です。...
昔、犬を”びよ”と鳴かせた(笑)、山口先生の新刊です。 日本の古典文学ガイドブックとして、最良の書ではないでしょうか。 古典(古文)を学び始める現役中高生だけでなく、昔中高生だった人にもお奨めです。 「えっ、この話って、こんなに面白いものだったの?!」という目からウロコ状態です。若かりし頃にこのような本があれば、もっと古典が好きになっていただろうと思える、素敵な本です。ま、今からでも遅くはないですが(笑)。 ちょっと、古典文学を読みたくなってきました(とは言っても、古文が難敵なんですが…)。 星印は10でも良いぐらいだと思います。
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すばらしい古典文学への招待でした。 ある種の挑戦だったかもしれませんが、連著でないことが作者の息吹が感じ取れて、とてもよかった。 とても読みやすく、日本の古典に興味がどんどん湧いてきました。
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