水域(上) の商品レビュー
水神の伝説を下敷きにしたある種フェアリーテールかと思いきや、ダム建設反対運動~地域の絆の崩壊~廃村~家族離散と、ずっしとした印象の上巻。
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おもしろさは、単に笑えるって言うものだけではなくて、考えさせられる物、人の背景を考えるものもおもしろさと呼べると思う。故郷が存在し続けることに幸せを感じることがあるか。それを問われる。
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蟲師と同じ感覚で読めた。読んでると自然の匂いがしてきたり、色彩がぶわっとリアルに目に焼き付くような気がする。不思議。独特の世界観に引き込まれ、泣ける。
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中学3年生の千波に、夏休みにおこった不思議な出来事。 千波は夢の中で、山深く水豊かな村に住む小学生の男の子と出会う。そこは、どこか懐かしいような風景で、雨の降り止むことのない不思議な場所だった。 そこはかつて祖父母や母が住んでいた村で、今では、川が堰き止められダムの底に沈んで...
中学3年生の千波に、夏休みにおこった不思議な出来事。 千波は夢の中で、山深く水豊かな村に住む小学生の男の子と出会う。そこは、どこか懐かしいような風景で、雨の降り止むことのない不思議な場所だった。 そこはかつて祖父母や母が住んでいた村で、今では、川が堰き止められダムの底に沈んでしまったはずの場所。出会った少年は、死んだ母の兄 澄夫だった。 澄夫は、その村と人を守ると伝えられていた龍神に守られ、時が止まったままのその村で、たったひとり家族を待ち続けていた。龍神の力が弱くなり、雨が泥水の雨に変わり、村が水に飲み込まれはじめた。龍神の力が尽きた時、それは、澄夫との本当の別れだった。千波は、龍神とともに空のかなたに昇っていった澄夫の姿を見送った。 ある夏の夢のような出来事は、それぞれの人の心の中に、水域となって、優しく深くいつまでも心にあり続けるような思いとなった。
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ノスタルジーを求めて読んだけど、普通の田舎だった。背景はきっとそう、けど人物が温かみに欠けてたからかな。現実主義?
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漆原先生らしい、良い意味で湿度の高いお話でした。絵から川や森、雨いろんな水の香りがしてきそう。 みんなそれぞれが切ないのだけれど、特に澄夫と竜巳じいちゃんが。 もう生きてはいなくて、思いだけが残った澄夫が一人残されるのが可哀想で。最後は成仏?したように描かれてますが、何故突然消えてしまったから本当のところはどうったのか気になってしまいます。 そして澄夫の事が頭から消えなくて家族の元に戻る事ができなかったじいちゃんの気持ちを思うと切ないです。 泣く訳ではありませんが、最後まで悲しかったなぁ。それでも引きつけられるお話でした。
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蟲師が大好きなのでとても待っていました。 漆原さんの味がこの作品からもでていますね。 絵がうまくなってますね。
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「失うって色んな思いが詰まってる」 そう考えさせられました。 時が流れていくと、色んなものが変わってしまう。 その過程の中で失うものはたくさんあります。 そして、その変化の中には、変化を受け入れた人、抗った人、なにもできなかった人。たくさんの人の思いが詰まっているんだなと思...
「失うって色んな思いが詰まってる」 そう考えさせられました。 時が流れていくと、色んなものが変わってしまう。 その過程の中で失うものはたくさんあります。 そして、その変化の中には、変化を受け入れた人、抗った人、なにもできなかった人。たくさんの人の思いが詰まっているんだなと思いました。 ちょっとでも、何かを失ってしまった人やこれから失うかもしれない人にオススメしたい。上巻。
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twitterで知った漫画。ダムに沈む村と家族の物語。初めて読む作家さんだった(あまり漫画に詳しくないので)。 ずっとひとりぼっちで友だちを待ち続ける少年が、主人公の少女と再会するシーンで思わず涙。田舎の風景や自然の描写がきれいだった。
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蟲師の作者、漆原友紀さんの最新作品の上下巻です。 期待通り、読み終わったあとの静謐な気分になる感じは蟲師と同じですね。 蟲師と同じく、不思議な話、です。森や湖、川、山、海、そういうものに精霊のようなもの、なにか守ってくれているものがいる、話。 ダムに沈んだ村を故郷に持つある家族のお話です。 蟲師でもそうだけど、この作者さんのマンガってどれも 「何かとても小さなこと、ささいなこと」に、つまづいたり囚われてしまって、 「還ってこれなくなった」人の、ずっとさ迷う心というのがよく出てくる。 この話も還ってこれない人の話です。 それぞれに「還ってこれなくなった」家族が、還るまでの軌跡。 湖に沈んだ村が、暑い夏、水不足になり干上がったダム底にかつての姿をふたたび現す、そのつかのまに見た夢、起きた奇跡。 あとはもう漆原さんワールドですね。泣きながら読み終えましたです。
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