烙印 の商品レビュー
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東京の公園で男が絞殺された。 身元を調べるうちに、被害者の地元・兵庫県養父市でも数日前に白骨体が発掘されていたことがわかる。 発見場所も殺害時期も異なる二つの遺体―。 だが、警視庁捜査一課の戸田刑事は、事件の関連性を疑い始める。 そして捜査を進めるうちに、ひとりの新進気鋭のカメラマン鈴木太郎に辿り着くが…。 執念の刑事・戸田と、己の宿命に抗おうとする男の壮絶な闘いが幕を開ける。 (アマゾンより引用) 何か誰が誰だったか分かんなくなってくる(´・ω・`) でも何となく結末を読む前に、オチが読めちゃったのが少し残念。
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大昔に起きた難破船の事件。 現在、発見された白骨死体と殺人事件。 その話の持っていきようや、登場人物の複雑な生い立ちや、取り巻く環境などの設定が読み進めていくうちに、松本清張の小説を彷彿させる。 難破船の話がちょっとくどくてそこまでの描写はいるかな、と思ったり、犯人に行きつく過...
大昔に起きた難破船の事件。 現在、発見された白骨死体と殺人事件。 その話の持っていきようや、登場人物の複雑な生い立ちや、取り巻く環境などの設定が読み進めていくうちに、松本清張の小説を彷彿させる。 難破船の話がちょっとくどくてそこまでの描写はいるかな、と思ったり、犯人に行きつく過程がちょっとスムーズすぎたり、物足りなさは少しあるが 全く知らない作家さんで、たまたま手に取った本にしては読みごたえのあるものだった。
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内容は悪くないんだけども、時代が行ったり来たりと少しややこしい。って言うか江戸時代のサンフランシスコ号の事件や御宿の人々について丁寧に描きすぎだと感じた。犯人は割りと早いうちに特定できるので、刑事が追い詰めていくプロセスを楽しむ作品だと思う。ドラマ化した方が感動が深いかもしれない。
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『氷の華』で注目を集めた作者の第三作目です。 ミステリー大好きさんがすでに読まれていますね。 タイトルから、恐ろしいような気味悪いような話を想像していたのですが・・・ ご先祖さまにまでさかのぼる「絆」を感じさせる作品でした。 物語はいきなり、1609年千葉県御宿の漁師村で始まり...
『氷の華』で注目を集めた作者の第三作目です。 ミステリー大好きさんがすでに読まれていますね。 タイトルから、恐ろしいような気味悪いような話を想像していたのですが・・・ ご先祖さまにまでさかのぼる「絆」を感じさせる作品でした。 物語はいきなり、1609年千葉県御宿の漁師村で始まりました。 9月下旬、御宿の海岸付近で遭難したスペインの商業船の乗組員300人以上を村人総出で救出します。船員は金髪青い目の「南蛮人」たち。言葉は通じませんが、身ぶり手ぶりで意思の疎通をはかり、村人たちは一生懸命に彼らの面倒をみます。そのうちに、いくつかの恋らしきものも芽生えてきました。ミヅキという村娘とニックという若い船員の恋もそのうちの一つでした。 章が変わると、いきなり2010年。 兵庫県北部養父市で台風後の土砂崩れの中から、30年前のものと思われる白骨死体が出てきました。地域の警察が捜査を始めているとき、今度は東京の品川付近で養父市在住の男性の他殺死体が発見されます。 ふたつの事件の接点は? どうなるのかとはらはらして読み進むと、時代はまた遡って400年前に。 美しい恋愛中のミズキとニックにも、ニックの帰国という悲しい別れがまっていました。ミズキはその後、金髪青い目の男の子を生みます。その子を育てながらも、結婚します。見た目外国人のその子は、村の住職の薦めもあって、商いの修行をするため長崎へ旅立ちます。 これがどこでどう繋がるのだろう? 現代の血なまぐさい事件とは関係のないような美しい恋愛のエピソード。 でもこの金髪青い目の男の子のDNAこそ、 養父市と東京の2つの事件を解く鍵、だったのです。 現在と過去、兵庫と東京、千葉と長崎日西墨三国交通発祥記念之碑にまつわる史実と阪神淡路大震災まあ、目まぐるしくかわる背景とストーリー展開です。 400年前の史実から端を発して現代へ。 時の流れを一気に飛び越えて現代に蘇るDNAの不思議にも驚きました。 ミステリーとして読むよりも歴史小説として読んだら面白いかも。 スペイン船の遭難も事実で、 日西墨三国交通発祥記念之碑は実在するものとか。 ちょっと、御宿の海岸を訪ねてみたくなりました。
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松本清張の『砂の器』を思いだしたら 作者デビュー作『氷の華』の文中には『砂の器』の引用があったので影響を受けているんだなあと思った。
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400年前の事件が30年前の事件、そして現在へと、どう繋がるのかドキドキしながら一気に読みました。事件の一部に土地勘があることもあり、とても面白かった!ただ、このタイトルはどうかな?
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10月-7。4.0点。現在と、30年前の殺人。さらに400年前の恋物語。 面白かった。戸田刑事と、犯人との対決。ミステリの王道な感じ。 地味だけど、面白かった。
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面白かった。物語がどの方向に転んでいくのか先が読めず、中盤辺りまでは一気に読めた。年代の異なるふたつのストーリーが同時進行し、これらがどう繋がっていくのかも見どころのひとつ。前作では古臭さが印象に残ったが、本作品では、 刑事がじっくりと謎を追うという作者本来のスタイルに戻っている...
面白かった。物語がどの方向に転んでいくのか先が読めず、中盤辺りまでは一気に読めた。年代の異なるふたつのストーリーが同時進行し、これらがどう繋がっていくのかも見どころのひとつ。前作では古臭さが印象に残ったが、本作品では、 刑事がじっくりと謎を追うという作者本来のスタイルに戻っている。 三作目ながら、まだ垢抜けてない部分は若干ある。でもそこに好感を持ってしまうのは個人的な好みなのかな。骨格はしっかりしてるし、謎解きに対するスタンスが真面目なので、期待はずれで肩透かしを喰らうこともない。 ただ、人物を深く書けるタイプの作家ではなさそうだ。ミステリとしての組み立てが巧いので、人物描写に力を入れる必要はないと思う。毅然とした犯人像が多いように思えるが、ステレオタイプで現実味があまりない。人間臭さが薄いからキャラクターとしてのインパクトに欠ける。本作品も途中から真相がわかってしまったが、そこに自然と帰結させるだけのドラマが不十分で、意味深なタイトルに見合うだけの深みには足りなかった。 終盤までのプロセスは非常にいいと思う。手掛かりの撒き方や、犯人の絞り方も巧い。変に中途半端な人間ドラマを書こうとすると、二時間サスペンスに転じる可能性があるのが心配。
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帯に「野望と愛憎渦巻く」と書いてあるけど、読み終えた感触としてはそんなに熱いものやドロドロしたものを感じなかった。 それは犯人の人物造型があまりにもすっきりしすぎているせいかもしれない。 クールな性格ということを強調したかったのだろうが、それがやや平板な感じになってしまっていたよ...
帯に「野望と愛憎渦巻く」と書いてあるけど、読み終えた感触としてはそんなに熱いものやドロドロしたものを感じなかった。 それは犯人の人物造型があまりにもすっきりしすぎているせいかもしれない。 クールな性格ということを強調したかったのだろうが、それがやや平板な感じになってしまっていたような気がする。 タイトルの「烙印」ももう少しビシッと決まるとよかったんだけど。 400年前の恋物語はとても面白かったんだけど、それが現代までうまくつながらなかったことに不満が残った。フィクションなんだからもうちょっとストーリーに絡めてもよかったんじゃないかと。 でも、このクールで踏み込まない感じはおそらく作者の性格によるものなんじゃないかと思う。「氷の華」を読んだときもそう思った。いつも沈着冷静で決して取り乱したりしないのだ、という美学があるような気がする。 それでも途中でやめる気にはなれず、ついつい一気読みしてしまった。
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400年前の恋物語は面白く語られるけど、それが現代に繋がり、烙印となると言うのはどうかな〜? 震災を機に入れ替わると言うのはよくあるパターンで謎解きとしては安易。
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