東大生の論理 の商品レビュー
普通の人が読んだら、授業の面白さと東大生の頭の柔らかさの相乗効果でとても楽しめる...はず。 しかし、生徒の立場で読むと、知識不足と平凡な発想と無駄な発言にただただ情けなくなるばかりです。はぁ。 頑張ろう…
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『東大生の論理』といわれると、ロジカルシンキング等の類の本…?と思ってしまいそうなのですが、全然違います。 東大の理科学生対象の「論理学」の授業において繰り広げられる学生と教授のディスカッションの様子や、教授が投げかける問いに対する東大生の考察などがつらつら書かれた一種のエッセイ...
『東大生の論理』といわれると、ロジカルシンキング等の類の本…?と思ってしまいそうなのですが、全然違います。 東大の理科学生対象の「論理学」の授業において繰り広げられる学生と教授のディスカッションの様子や、教授が投げかける問いに対する東大生の考察などがつらつら書かれた一種のエッセイのようなものです。 「そもそも論理学ってなにー?」って感じですが、簡単に言うと、この授業では主に、論理的に考えるということ、また論理的に考えようとするがゆえに陥るジレンマや限界が扱われています。 講義の中では社会的ジレンマやゲーム理論、功利主義のような政治哲学に関わる話題が出てきて、「これって文科学生対象の授業じゃないの?」と思ってしまうくらいなので、文型の私たちも問題なく読めます。 でも、随所に理科学生の科学的な考え方、解釈が出てきて、「理系の脳みそは違うなー」と思いました。 というか読み終えて、「やっぱり東大生の発想力&思考力はすごいなー」と思いましたww 東大の授業と聞くと堅苦しそうに思われるかもしれませんが、この授業は全くそんなことなくて、色々な具体例や問いを用いて分かりやすく説明してくれています。(ただ、あくまでも授業の触り部分の説明であって、この本では本質の説明まではしてません。この本のメインは学生と教授のディスカッションなので。) この具体例や問いだけでもとても興味深いのですが、それらに対する東大生の見解や思考が、より読者を感心、わくわくさせるものになっています。 軽い気持ちで読める本だと思うので、気が向いたらぜひ読んでみてください^^ 希望者にはお貸しします☆
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.@ShoichiroT氏著。東大での講義を通してわかりやすくゲーム理論について知ることが出来、同時に東大生の振る舞いを垣間見ることが出来る。 さすがの東大生は、頭がいいなあと思う。 それだけに、個人の能力と全体の結果は負の相関があるんじゃないかとと思えてならない(合成の誤謬?...
.@ShoichiroT氏著。東大での講義を通してわかりやすくゲーム理論について知ることが出来、同時に東大生の振る舞いを垣間見ることが出来る。 さすがの東大生は、頭がいいなあと思う。 それだけに、個人の能力と全体の結果は負の相関があるんじゃないかとと思えてならない(合成の誤謬?)。 東大生のように個人の能力でモノを言わせてきた人種においては、 自分の能力を高く評価し、全体よりも個人を大切にするのか、 結束・統率力が問われる問題に対して正解がわかっていても、 出すことが困難なのかと。 もしこれが弱点になるのなら、東大に対するコンプレックスは和らぐかな。 ところで、大学にこういう素晴らしい講師がいることを知っていれば、それだけでその大学に行く気になるんだけどなあ。
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今作も非常に楽しんで読ませてもらいました!頭がいい人と頭がいい人がしゃべって考えて、それを分かりやすく本にまとめてくれる人がいるという幸せ。今作は理性/知性の限界を読んだ後だったので、だいぶスムースに読むことができました。 東大生の論理の展開を知る事が一番の目的なんであろう本書で...
今作も非常に楽しんで読ませてもらいました!頭がいい人と頭がいい人がしゃべって考えて、それを分かりやすく本にまとめてくれる人がいるという幸せ。今作は理性/知性の限界を読んだ後だったので、だいぶスムースに読むことができました。 東大生の論理の展開を知る事が一番の目的なんであろう本書ですが、私にとっては新しく知る事も多くて、二つの意味で楽しく読むことが出来ました。自分の考えている事は、調べてみれば既に誰かが研究している事である事が多い。それでもそこに自力で辿り着く事が大切ならば、たとえ他人にとっては既知である事も自分にとっては新たな出会いだったり発見だったりした事を大切にしたい。そう考えを改めさせられる本でした。 森氏の喜嶋先生を読んだ後だからかもしれないけれど、こうして議論し合うことってなかなかないし、自分の思考がいろんな方向にベクトルを向けていられることって、社会に出るとなかなか機会が限られてくるのかな、とふと思いました。大学時代にそんなに対して勉強していなかったので(^^;)できれば戻ってみたいなぁと思う反面…。しかし今はインターネットや本など、自分以外の人の知識を吸収する手段が昔よりもたくさん用意されているので、この本のような良書初めとして、いろんな機会を使って自分の幅も広げられたら良いなぁと思いました。
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良著すぎる!『理性の限界』の高橋氏が東大で講師を務めた際の記録。 講義内容も面白いし、それに対する東大生の意見や、その意見に対する著者の感想も面白い。 最大多数の最大幸福に対して「最大多数の最小不幸」を主張した東大生にはシビれた。 高橋氏vs東大生!
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論理学者、高橋昌一郎氏が東京大学で講義を持った際に見た東大の学生の行動、性格、思考法などについて思ったことを、自身の論理学の講義で扱った内容のさわりとともに紹介する知的エッセイ。論理学というとっつきにくい臭プンプンの学問をユーモアを交え分かりやすく教える筆者と、頭脳明晰な東大生た...
論理学者、高橋昌一郎氏が東京大学で講義を持った際に見た東大の学生の行動、性格、思考法などについて思ったことを、自身の論理学の講義で扱った内容のさわりとともに紹介する知的エッセイ。論理学というとっつきにくい臭プンプンの学問をユーモアを交え分かりやすく教える筆者と、頭脳明晰な東大生たちとの非常に知的なやりとりや、必ずしも知的でなく親しみの持てるやりとり(笑)が満載。論理学への知的好奇心を刺激される一冊。
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本書「東大生の論理」は、「理性の限界」「知性の限界」で名高い國學院大學文学部教授である著者による、東大生観察録。講義録ではない。本書において東大生たちは著者の授業の生徒であると同時に、著者の観察対象である。 その著者が列挙した東大生の特徴は、以下の通り。 状況を整理して図式化...
本書「東大生の論理」は、「理性の限界」「知性の限界」で名高い國學院大學文学部教授である著者による、東大生観察録。講義録ではない。本書において東大生たちは著者の授業の生徒であると同時に、著者の観察対象である。 その著者が列挙した東大生の特徴は、以下の通り。 状況を整理して図式化する[分析力] 与えられた条件全てを満たす方法を発見する[適応力] 解の一般化を見いだす[洞察力] 負けず嫌いで再度チャレンジする[奮発力] 想像力が豊かで発想を発想を転換できる[独創力] 自主的に応用し研究を進める[行動力] 懐疑的で風刺できる[批判力] 理解できたと納得するまで諦めない[忍耐力] 思いのほか正義感が強い[倫理力] 感受性が鋭くユーモア・センスもある[機転力] これに私は以下を加えたい。 そんな彼らといえど、各個撃破すれば簡単に御すことができる[結託力の欠如] 著者は生徒達に、こんな課題を出す。 本日のコメントシートには、裏に「一万円」か「一〇〇〇円」のどちらかの金額を書いてほしい。どちらを選ぶかは個人の自由だが、クラスメートと相談してはならない。もし「一万円」と書いたシートがクラスの二〇パーセントを超えたら、プレゼントは何もない。しかし、もし「一万円」と書いたシートが暮らすの二〇パーセント以内だったら、書いてある通りの金額を君たち各々にプレゼントしようではないか… その結果がどうであったかは本書で確認していただくとして、もしあなたがこの場にいたとしたらどうするか?私なら、クラス全体に聞こえるようにこう叫ぶ。 「出席番号の末尾が5か0の奴だけ一万円と書いて、残りの奴は一〇〇〇円と書け。賞金が出たら後で山分け」。 一方的に叫んでいるだけなので相談にはならないし、もしクラスメートがそれに従えばクラス全体が受け取る賞金は最大になるし、後で山分けするので一〇〇〇円と書く者も損はしない。 結託と再配分。実はこれこそが「アルティマ・ゲーム」や「囚人のジレンマ」に確実に打ち勝つ最良の方法なのである。なぜこれらのゲームでプレイヤーが胴元に勝てないか?ルールその他の方法でプレイヤーどうしの結託が封じられているからだ。 とはいえ、実際のところ東大生たちでなくともこれを「相談」すなわち「反則」と受け取る人々がほとんどなのではないか。コメントシートはとにかく、最終試験でこれをやられてはたまったものではない。 しかし一歩赤門の外に出れば、これは反則でもなんでもなく、我々が日頃やっている--あるいはやりそびれている--ことでもある。労働組合に至っては、それを反則とすることそのものを反則とするほどだ。 逆に結託を何らかの形で封じることが出来れば、少数による多数の支配もさほど難しくない。小はクラスから大は国家まで。 東大生というのは、このゲームで言えばあらかじめ裏に「一万円」と書いてあるコメントシートのようなものだ。それは断じて一万円そのものではない。それを自分だけのものだと思えば、あとで著者ないし娑婆に取り上げられてしまうのがオチだ。 社会的ジレンマの解は、社会的結託。 これは、きちんと教えるべきだったのではないだろうか?東大生たちにはなおのこと。
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