さよなら渓谷 の商品レビュー
久々にガツンと応える話だった。 最後、一つの明るい光のようにも感じるのだけど、さらなるつらい連鎖も予想されるからなんだかすごく泣いてしまった
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読みはじめ、この男が主犯格だとは思っていなかったので、そんなことがあるだろうかと思わずにはいられなかった。もちろんその衝撃がこの本の肝なのだろうけれど。レイプシーンは本当に辛かった。女の本音はちやほやして欲しいだけで、男の本音はセックスがしたいだけで、その違いに酒と暴力がからむと...
読みはじめ、この男が主犯格だとは思っていなかったので、そんなことがあるだろうかと思わずにはいられなかった。もちろんその衝撃がこの本の肝なのだろうけれど。レイプシーンは本当に辛かった。女の本音はちやほやして欲しいだけで、男の本音はセックスがしたいだけで、その違いに酒と暴力がからむとろくなことにはならない。
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軽く読める内容かなと思って手に取ったら、罪とは、赦しとはを問う凄い物語だった。それぞれの立場があると思うけど、最も真摯に考えた時、主人公の男の選択になるのかもしれない。絶対に許せない気持ちを突き詰めると、この女性のようになるのかもしれない。なかなか良かった。
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誰にも知られたくない秘密を共有した者同士惹かれ合うのは恋愛小説では有りがちかもしれない。だが、それが被害者と加害者という関係だったらどうなのだろう?その関係は愛なのか、情なのか、それとも…?歪すぎる二人の関係を何と呼べば良いのか、読者に委ねられる。
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2018.06.01.読了 悲しくて苦しくて切なくて最後にほんの小さな幸せがあった。 太古の昔から雌はフェロモンを出して雄はそれに引き寄せられる。動物も昆虫も鳥もある意味植物も。 性犯罪。被害者はいつも女性だ。 しかし女性側にはまったく落ち度はないのか?もちろん強姦は絶対にダメ...
2018.06.01.読了 悲しくて苦しくて切なくて最後にほんの小さな幸せがあった。 太古の昔から雌はフェロモンを出して雄はそれに引き寄せられる。動物も昆虫も鳥もある意味植物も。 性犯罪。被害者はいつも女性だ。 しかし女性側にはまったく落ち度はないのか?もちろん強姦は絶対にダメだ!犯罪であるだけでなく人間としてダメなんだ。 でもこの作品の夏美がそうだったように若さはとても危うい。若気の至りだ。 夏が近づくと街には肩を出した女の子、臍を出してる女の子、下着がみえない?と心配するほど短いスカートを履いた女の子がどこからともなく湧いてくる。 そんな女の子達を若い男の子達がエッチな目で見ない方が難しいのではないか?!私も見てしまう(笑) 本作でも、その点についてはキチンと触れている。家を出て行った夏美の父親の気持ち。何より自分自身を許せなかった夏美の心を思うと涙しそうだ。 若さとは本当に貴重で切なくて脆い。だから、大切にして欲しい。良い作品でした。
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ある男女が一緒にいる理由とその過去が、うんざりするような暑さの夏の描写と共に描かれる。読み終えて、うだるような暑さの中でこの物語を読みたかったと思った。
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苦しく、切ない。 俊介のしたことは許されることではない。 実際にこんな事件が起きれば、自分が被害者でなくても恐ろしさと怒りで震えるだろう。 でも、だ。 「許せない」と「許してはいけない」は別物だ。 かなこが俊介を愛していたなら、 「許してしまう」自分を、許してあげてほしかっ...
苦しく、切ない。 俊介のしたことは許されることではない。 実際にこんな事件が起きれば、自分が被害者でなくても恐ろしさと怒りで震えるだろう。 でも、だ。 「許せない」と「許してはいけない」は別物だ。 かなこが俊介を愛していたなら、 「許してしまう」自分を、許してあげてほしかった。 どんな形であれ、被害者が一日も早く癒されることが一番だと思うのは、綺麗事なのか。 幸せに、なってもいいじゃないか。 私も渡辺と同じように、そう思った。
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レイプ犯の大学生と、レイプされた女子高生。その後の2人の人生が思いがけず交差する。。。予想外の結末だった。なんだかしっくりこなかった。
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集団強姦の加害者と被害者が一緒に暮らす、というあらすじから興味を持った作品。 幸せになりそうだったから出て行ったかなこの心情をもう少し知りたいと思った。
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この先を読みたくないと思う。思うのに読ませる吉田修一の凄さよ…。なんなんだろうこの引力。 発表当時、もしかしたらそれを奨励しているとして叩かれたりもしたのかな…。「私の男」を読んだときの、納得しがたい、いっそ嫌悪にも似た感情を思い出した。それでも読んでしまった。読んでしまったのだ...
この先を読みたくないと思う。思うのに読ませる吉田修一の凄さよ…。なんなんだろうこの引力。 発表当時、もしかしたらそれを奨励しているとして叩かれたりもしたのかな…。「私の男」を読んだときの、納得しがたい、いっそ嫌悪にも似た感情を思い出した。それでも読んでしまった。読んでしまったのだ。いやもうほんと、なんなんだろう、すごい、吉田修一。
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