愛という病 の商品レビュー
「人生を狂わす名著50」に載っていて読んでみた第2弾。中村うさぎさんって昔から名前は知ってたけど、読むのは実は初めて。 「人生を狂わす名著50」で三宅さんが、『中村うさぎは読者を切る前にまず自分を切る、読者も筆者もお互い血塗れになるようなエッセイ』みたいな事を書いていて、読んでみ...
「人生を狂わす名著50」に載っていて読んでみた第2弾。中村うさぎさんって昔から名前は知ってたけど、読むのは実は初めて。 「人生を狂わす名著50」で三宅さんが、『中村うさぎは読者を切る前にまず自分を切る、読者も筆者もお互い血塗れになるようなエッセイ』みたいな事を書いていて、読んでみてめっちゃ納得した。 確かにこんなに自分の身を切るエッセイを書く人って他にいない気がする。例えば、ちょっとは良いこと言ってやろうっていう気持ちが見え隠れしたり、自分の都合の悪いところは自然と省いたり、そういうエッセイでも別に満足できる。だけど、中村うさぎさんは「自分ってこういう人間なんすよね~」ってフランクに、しかしどぎついカードを出す。それだけではなく、「それって何でだと思う?私はこういう理由だと思う」っていう事を、そこまで見せなくても大丈夫だよ...?って、こちらが不安になる程さらけ出す。それがなんとも心地よくて、興味深い。 素直な人なんだろうな、と思う。 友達だったら心の底から信頼できる気がする。 身近にいたら絶対楽しいし、色んな話をしてみたい。 だけど、本当に身近にいたら嫌われるのが怖くて当たり障りの無い事しか喋れないんだろう。 中村うさぎさんみたいな人と友達になりたいんだけどな。 そのためにはこちらも丸裸で(血塗れで?)ある必要があるんだろう。 うーーん、難しい。。 話が逸れたけど、これから中村うさぎさんの作品を他にも色々読んでみたいと思った。
Posted by
意外と、いや結構良かったです。 女性の方には是非読んで欲しい本。 この直前に読んでいたのがホッコリ心温まる系の本たちだったので、この本の「女ども…戦うぞ!」みたいな過激さ満ち溢れてる感じに、最初はちょっと腰が引けながら読んでいた。 でもうさぎさんの文章って、過激で尖っていなが...
意外と、いや結構良かったです。 女性の方には是非読んで欲しい本。 この直前に読んでいたのがホッコリ心温まる系の本たちだったので、この本の「女ども…戦うぞ!」みたいな過激さ満ち溢れてる感じに、最初はちょっと腰が引けながら読んでいた。 でもうさぎさんの文章って、過激で尖っていながらもやっぱりそこにはどこか真摯さがある。 「ジェンダーレス」という言葉が世の中に浸透してきた現代、くだらない性差の概念はどんどんなくなっていってほしいけど、やっぱり男と女というものがある以上、絶対そこに違いはある。 当たり前だけど。 その「女」っていうものに、現代でとことん向き合い続けてきたのがきっとうさぎさんなんだろうなぁとこの本を読んで思った。 女ってそもそも何者? なんで男に守られたい女が多いの?なんで愛されたがるの?いやそもそも愛って何? そして、女はどうやったら幸せになれるの? そういう問いにうさぎさんは自分なりに答えを出していく。別にこの本に書いてあることが全て正解だとは思わないし、本人も正解を出すつもりで書いてはいないと思う。 この本を読む目的は、「その正解をうさぎさんに教えてもらう」ということではなく、「正解を自分で考えるきっかけをもらう」ことだと思う。 事実、うさぎさんも結びにこう書いている。 『女は、もっと女を知らなくてはならない。 そうじゃないと、私たちは幸せになれないよ! そんなふうに考え、私はこの連載を続けてきたのだった。』 読者が、一人一人で女を知ろうとする過程で、間違いなくうさぎさんの出した答えはその一助になるだろうし、救いになるだろうと思う。 女ってめんどくさいし、気が滅入ることも多いけど我ながらやっぱり面白い生き物だ。
Posted by
おもしろかったー。 この気持ちってこういうことだったんだ、と 共感できる。 根拠はないものもあるけど、 自分の行動論理に当てはまるから自ずとこれが正解なんだろうなと思えた。
Posted by
女、性、愛 etc. をここまで突き詰めて考察している本に初めて出会いました。 男女平等とか、男尊女卑とか…人間を男と女に分ける言葉は物心がついてから沢山聞いてきましたが、生殖機能以外で結局何が違うのかハッキリ言葉に出来たことはありません。そんな心のモヤモヤを紐解いてくれるような...
女、性、愛 etc. をここまで突き詰めて考察している本に初めて出会いました。 男女平等とか、男尊女卑とか…人間を男と女に分ける言葉は物心がついてから沢山聞いてきましたが、生殖機能以外で結局何が違うのかハッキリ言葉に出来たことはありません。そんな心のモヤモヤを紐解いてくれるような、哲学書のようにも思えました。
Posted by
性やジェンダーに関して一歩踏み込んだ内容を筆者の体験も踏まえて書かれている。 ズバズバっと直線的な物言いが気持ちいい。
Posted by
ひりつくような感覚で読んだ。女性に比較的賛同者は多いかもしれないけれど、男性にも読んで頂きたい一冊。鋭く鮮やかな切り口が好き。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中村うさぎは執筆者も取材対象も”自分”というルポライターであり、自身を実験動物とする研究者である。 それは一日体験とか潜入取材といった生易しいものではなく、どっぷりとハマりこみながら、冷静に観察する自分も存在するという中村うさぎにしかできない荒技だ。 彼女が体当たりで獲得した「女は愛されている自分に欲情する」「恋愛はナルシシズムのためにある」という言葉。思い当たるフシはあるが…いや、納得するしかない!
Posted by
中村うさぎはすごいなぁって思う。 身を張って生きてる。いや、誰もがそうなのかもしれないけれど、自分に都合のわるいことをここまでさらして生きているひとはそうは居ない。だからこそ作家なのだろうけれど。 エッセイをまとめたものなので、1冊を通しての強いメッセージや構成はないけれ...
中村うさぎはすごいなぁって思う。 身を張って生きてる。いや、誰もがそうなのかもしれないけれど、自分に都合のわるいことをここまでさらして生きているひとはそうは居ない。だからこそ作家なのだろうけれど。 エッセイをまとめたものなので、1冊を通しての強いメッセージや構成はないけれど、それでも、ひとつの彼女の思う愛という病について考えさせられる。彼女の思うことが正しいとも言い切れないが、少なくとも彼女にはこう見えているのだろう。すごい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
BL好きの女性(いわゆる腐女子)についての考察が的外れすぎて……。なんかガッカリ。 私は完全にBLを楽しむときは「傍観者」の立場で、 物陰からひっそりと覗き見しているような状況に 萌えているわけで、その男の子たちに自己を投影して いるなんてことはありえません。 そういう楽しみ方があるのはわかりますが、 人それぞれじゃないですか? BL好きだからって、全ての女子の楽しみ方 が一緒とは限らないのに、そんなことはわからないのかなあ? 下手にBLというジャンルに首を突っ込んで失敗したとしか思えない。 せめて、「私はこう思う」くらいに書いてくれたらまだ良かったのに、断定的な文章だったもので。 なんだかなあ。最近うさぎさんの本読んでも、矛盾点というかツッコミどころが多すぎます。 ホストのことも何回も書いてますけど、 うさぎさんはご自身よりはるかに年下の ホストに「恋をしていた」と確実に書いてあったのに (さびしいまる、くるしいまる 私という病 など) 後の本に「恋愛関係になりたかったわけじゃないのに、勝手にホストが勘違いした。ホストは私の言葉を殺した」 みたいに書いてあったり……。 いや、恋してたやん!? 迫ってましたやん!?!? 自分の言葉は、ものすごく崇高で、神で、絶対に汚してはならないものっていう感じなのに 相手の言葉は軽んじる傾向があるというかなんというか……。 私もうまく言えないんですけどね。 とにかく、なにか嫌なことがあれば 「自分の言葉を殺された!!」 と騒ぎ過ぎた結果?が、今の現状なのかなと思ってしまいました。 うさぎさんのファンで、本もたくさん読んできたけれど、最近のは重くて読むのが辛いです。 でも、こういうこと言うなら読むなって感じですよね。 でも、うさぎさんのことは最後まで見届けたい気持ちがあります。うさぎさんは自分の人生にどう落とし前をつけるのでしょうか……。
Posted by
ひとつひとつの事象をすごい考えられていて 視点も「あー、確かに」と気づかされることも多かった。すごい素直な文章でした。
Posted by
- 1
- 2