グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた の商品レビュー
ソニー→Googleという経歴から、躍進する企業の共通点を肌で感じたことを著者は語る。若者向け。21世紀の前半は事足りる。その先は知らん。
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著者がソニーに入社してからの経歴そしてソニーに失望しソニーを離れてグーグルに入社→退社するまでのストーリー。 ソニーはビジョナリーな技術者(でもありビジネスマンでもある)が、どんな苦難・プレッシャーがあろうともそれをはね退けていく突破力をもって画期的な商品を世に出すことによって成...
著者がソニーに入社してからの経歴そしてソニーに失望しソニーを離れてグーグルに入社→退社するまでのストーリー。 ソニーはビジョナリーな技術者(でもありビジネスマンでもある)が、どんな苦難・プレッシャーがあろうともそれをはね退けていく突破力をもって画期的な商品を世に出すことによって成り立ってきた会社だと思う。決してマーケティング(市場調査)でも合議でもなく、一人の技術者の情熱から商品は生まれている。また創業者の盛田さんもそのプロセスを理解していたのだと思う。 だからこそ憧れて入ったソニーだったのに、ガバナンスを失い足の引っ張り合いをする普通の大企業になっていったことに著者は失望した。グーグルは性善説を前提にしているという著者のコメントがあったが、グーグルそして昔のソニーに共通しているのは人に対する絶対的な信頼だったのだろう。ソニーの設立趣意書にある「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」はそれをあらわしている。 著者は製品中心の考え方のあるソニーにおいて、時代の流れを読みサービスとの融合を標榜して複数の製品ラインを統廃合したり束ねることに非凡な力を発揮していた(そしてそれがソニーが今後目指すべき方向性だと著者も考えていた)。その著者が去らざるを得ない状況を作ってしまったことがソニーの限界ともいえるのではないだろうか。 グーグル、ソニーそして最近読んだザッポスと企業のカルチャーがそのまま企業自体を作ってきたという事実がはっきりと読み取れる。これからの会社はどのようなカルチャーを作っていくべきなのか、しっかりと考えるべしと改めて思った次第。
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辻野さんの自叙伝的本。SONY→Googleでのキャリアがつづられています。 ただ若干クラウド万歳な感が。
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日本人としてSONYの凋落にはとても心を痛めていた。その内情を当事者としてドラマティックに書かれた書。Googleから得た部分に関しては、いままでのGoogle書に比べると踏み込みが足りないと思う。 しかし出井さんの負の遺産は大きかったですね・・
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(元)日本を代表するベンチャーであるソニーを考える本。ジョン・ネイスン『ソニー ドリーム・キッズの伝説』と併せて読むといっそう興味深い。ん~、頑張ろうニッポン。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
同じような業界に所属している身として、耳の痛い話も多い。いろいろ参考になったり、なるほど~と唸らせられるエピソードの数々は読んでいて痛快。が、作者独自のクラウド論等は不要だった気がする。あくまでソニーの話、そしてグーグルの話、それらの対比のみに絞って話を展開してくれていればもっと良い書になりえたかなぁと。けど全般的には面白く読めました。
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辻野さんのソニーとグーグルでのストーリー。ソニー再起にかけた想いや、googleで得られた新たな視点など、エピソードを交えて非常に読み易く書かれています。いわゆるものづくりののメーカーと、インターネットをビジネスとする企業の経営戦略、視点の違いがリアルに描かれていて面白かったです...
辻野さんのソニーとグーグルでのストーリー。ソニー再起にかけた想いや、googleで得られた新たな視点など、エピソードを交えて非常に読み易く書かれています。いわゆるものづくりののメーカーと、インターネットをビジネスとする企業の経営戦略、視点の違いがリアルに描かれていて面白かったです。ただしタイトルは中身とあまり関係ない印象を受けました。
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本の中にSONYの設立趣意書が紹介されている。 「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想向上の建設」「不当なる儲け主義を廃し、あくまで内容の充実、実質的な活動に重点を置き、いたずらに規模の大を追わず」「経営規模としては、むしろ小なるを望み、大企...
本の中にSONYの設立趣意書が紹介されている。 「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想向上の建設」「不当なる儲け主義を廃し、あくまで内容の充実、実質的な活動に重点を置き、いたずらに規模の大を追わず」「経営規模としては、むしろ小なるを望み、大企業の大企業なるがために進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する」「従業員は厳選されたる、かなり小員数をもって構成し、形式的職階制を避け、一切の秩序を実力本位、人格主義の上に置き個人の技能を最大限に発揮せしむ」 昔のSONYは経営理念を実現するために社員一同が燃える集団と化していた。著者はSONYスピリットを持った方だ。SONYのために粉骨砕身仕事をしていたことを心から感じる。たくさんの気づきを頂いた。感謝です。
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今日のソニーを牽引してきた人のソニーに対する思いが伝わってくる本であった。 盛田さん、井深さんを失い、大きくなって普通の大企業になってしまったソニーが自己再生能力を失ってゆく有様にさぞかし著者はもどかしさを感じていたに違いないと思う。 コクーンに対する記述が随所に見られるが、...
今日のソニーを牽引してきた人のソニーに対する思いが伝わってくる本であった。 盛田さん、井深さんを失い、大きくなって普通の大企業になってしまったソニーが自己再生能力を失ってゆく有様にさぞかし著者はもどかしさを感じていたに違いないと思う。 コクーンに対する記述が随所に見られるが、著者がこの製品にこめた思いの強さが伝わってくる。 強かったが故に、潰されてしまった悔しさがにじみ出ている文章だ。 パラダイムシフト ソニー>アップル; ウォークマン>iPod ; オフライン > オンライン; マイクロソフト > グーグル ; パーソナルコンピューティング > クラウドコンピューティング 我々に(ソニーに)求められていることは変化を積極的に受け入れる態度。変化に抗しても結局は自分が淘汰されて行くだけだ。 自ら変化を起こす側に回るか、変化に身を投じるか以外の選択肢はない。 苦しいと思うか楽しいと思うかは人それぞれだが、どうせなら多生が可能な時代を大いに楽しみたい。 どんなことでもやってみれば、またそこに新しい世界が必ず開けてゆく。 著者の言葉が身にしみた。 本書は単なるビジネス書ではなく 会社の反映と凋落、人生の選択、マインドの持ち方 など人生哲学に近い内容だった。
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日本を代表するグローバル企業ソニーと世界を代表するグーグルを 経験したカリスマリーダーの生き様が生々しく書かれております。
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