腰痛探検家 の商品レビュー
タイトルに探検家とあるが内容は冒険譚ではなく,腰痛に悩まされた高野氏が色々な治療法を模索し,その過程で出会った人・ことを面白おかしく書いたエッセイ. エピローグにある「肝心なことは何か心身に不具合が生じたときに自分をリセットできる場を持つということだと思う.(中略)よくなってし...
タイトルに探検家とあるが内容は冒険譚ではなく,腰痛に悩まされた高野氏が色々な治療法を模索し,その過程で出会った人・ことを面白おかしく書いたエッセイ. エピローグにある「肝心なことは何か心身に不具合が生じたときに自分をリセットできる場を持つということだと思う.(中略)よくなってしまえば儲け物くらいの感覚で,でも前に歩き続ける.期待せず,諦めず」というブッダの教えのような結論が刺さった.
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昨年、腰骨を骨折して、今も完全には痛みが消えていない読書好きの義母が”腰痛”というキーワードから興味を持って読んだところ、腰痛が治る治らないということより笑っちゃうから読んで、とのことで。 著者の高野秀行さんはずっと以前に『ワセダ三畳青春記』を読んだことがあり、文章のおもしろさは...
昨年、腰骨を骨折して、今も完全には痛みが消えていない読書好きの義母が”腰痛”というキーワードから興味を持って読んだところ、腰痛が治る治らないということより笑っちゃうから読んで、とのことで。 著者の高野秀行さんはずっと以前に『ワセダ三畳青春記』を読んだことがあり、文章のおもしろさはお墨付き。 そもそも探検家なんだし、あんなにアクティブに世界中を動き回ることがお仕事なのだから、腰痛と言ってもたかが知れているのではと思って読み始めたら、著者の腰痛は思っていたより重症。なのに、申し訳ないけどとにかく笑っちゃう。 藁にもすがる思いで訪ねていく治療現場の先々で、その効果や洗脳的な心理描写がおもしろおかしすぎる独特な例えと表現の連打で、同情を誘うより先に吹き出してしまう。私は電車の中では読めなかったほどで。 腰骨を折った義母以前に、実母は深刻な腰痛を抱えているし、もう二度も手術をしている。何かひとつでもヒントになるような話があるかな、と読み始めたが、一冊読んで得たものは”腰痛改善に王道ナシ”ということだった。(全く批判ではなく、腰痛というものへの絶望です。そして、最終的に高野氏の行き着いた場所も要注目!)。
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自らの腰痛を治すべく、整形外科、針、気功、整体、スポーツ医学など、名医やカリスマと言われるありとあらゆる治療法を試した実体験冒険記。世界の秘境の冒険記も楽しいけれど、言っちゃ悪いが役には立たない。だがこれは違う。面白いのに役に立つ。腰痛に悩む人は必読だ。
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単なるおっさんの腰痛治療の話がなんでこんなに面白いのか。 ご本人も後書きで書かれてますが、腰痛治療に取り組む姿勢がなかなかに狂気じみてて、納豆や未確認生物捜索の勢いと変わらない没頭ぶりに、手ぶらでは帰ってこない探検家魂を感じた。
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腰痛に苦しんで色んな治療を試す話。 腰痛世界を彷徨って、色んなことを調査してうまくいかなくて…を繰り返すいつもの辺境の話のノリで、腰痛体験が語られている。 腰痛怖いな
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腰痛持ちの方からしたら笑いごとではないのだろうが、藁にも縋る思いで頼った主治医たちに翻弄されている高野さんの様子はやはり笑いを誘う。彼の苦悩っぷりを見ていると、腰痛の悩みを吐露する人には優しく接しようと思わずにはいられない。診る人の専門領域や流派によって診断結果や治療方針が異なる...
腰痛持ちの方からしたら笑いごとではないのだろうが、藁にも縋る思いで頼った主治医たちに翻弄されている高野さんの様子はやはり笑いを誘う。彼の苦悩っぷりを見ていると、腰痛の悩みを吐露する人には優しく接しようと思わずにはいられない。診る人の専門領域や流派によって診断結果や治療方針が異なるとなれば、主治医選びの難易度も上がる。そして高野さんが辿り着いた結論は、実にシンプルで納得のゆくものであった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
しつこい腰痛と悪戦苦闘の約1年半。読んでいると自分も腰が痛むような気がしてくる。 整形外科、整骨院、整体、謎の治療院、鍼灸院、理学療法、東洋医学、心療内科までフルで受けているのにこれといった結果が出なかったのは不思議だった。治療法を探して途方に暮れる気持ちがよく分かる。 高野さんの場合は荒療治っぽい感じで水泳に通い続けて次第に良くなっていったということだが、筋力がついたと同時に時が経ったことも多少影響してるだろうなと予想。 何度も声を出して笑ったはずなのに具体的に何で笑ったのか覚えてない。腰痛についてしか書いてないのに面白かったなぁ。
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腰痛探検家。笑笑 ホントに腰痛に彷徨い、ひたすら腰痛を治すために前進、、、また戻り、また前進、絶望感、虚脱、希望!期待! 裏切られる そんな一部始終を見られます。笑笑 また、腰痛を乙女の恋に例え、盲信的に医者を信じて、絶対良くなる、絶対良くなるんだ!とひたすら1人の医者を信...
腰痛探検家。笑笑 ホントに腰痛に彷徨い、ひたすら腰痛を治すために前進、、、また戻り、また前進、絶望感、虚脱、希望!期待! 裏切られる そんな一部始終を見られます。笑笑 また、腰痛を乙女の恋に例え、盲信的に医者を信じて、絶対良くなる、絶対良くなるんだ!とひたすら1人の医者を信じたかと思えば、他の治療に浮気したい気持ちもあったり、かと言って他人に自分の医者を否定されると必死に抗弁するという、ダメ男にハマる女の図がぴったり当てはまるという乙女の恋パターンに陥る患者。 笑笑 これ、腰痛じゃなくても結構多いよね。笑笑 わたしはめまいが酷かったから、まさに一瞬めまいジャングルに身を投げかけたが、残念ながらそこそこの立ち位置で迷宮入りする前にある程度自分の体と折り合いつけて納得。 このさきあんまり酷くなれば、わたしも高野さんと共にめまいジャングルの乙女探検家になりうる。と、読みつつ思った一冊でした。
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なった者にしか分からない腰痛。辺境作家が訪れた多くの医師。2年間の苦闘を描く。 まさか自分が腰痛に苦しむ日が来るとは。人生初腰痛で思い出したのがこの本、どうやって克服(共存)していったのか。 ダメ男と別れない女性を比喩に鍼、整体など様々な治療法を繰り返しては元サヤに収まる姿。...
なった者にしか分からない腰痛。辺境作家が訪れた多くの医師。2年間の苦闘を描く。 まさか自分が腰痛に苦しむ日が来るとは。人生初腰痛で思い出したのがこの本、どうやって克服(共存)していったのか。 ダメ男と別れない女性を比喩に鍼、整体など様々な治療法を繰り返しては元サヤに収まる姿。痛みまでも題材にする作家根性の素晴らしさよ。 意外な結末も楽しめました。画期的な治療法はなくともどうにかやっていく方法はある。納得の行く一冊でした。
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色んな治療法を試され、腰痛がどのようになったかまとめてある。腰痛がどうなるか気になって、どんどん読めた。面白かった。
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