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蜜姫村 の商品レビュー

3.5

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2011/10/24

乾ルカさん3作目です。藤女子短大卒業の人だし、歳も近いから応援してる感じで読んでます。 蜜姫村は・・かなり「惜しい!」。前半は雰囲気も人物描写も怖いしかなり面白い! それでいよいよこれから!って所で話の雰囲気が変わってそのまま終わってしまいました。 ん~、正直この中身ならあと20...

乾ルカさん3作目です。藤女子短大卒業の人だし、歳も近いから応援してる感じで読んでます。 蜜姫村は・・かなり「惜しい!」。前半は雰囲気も人物描写も怖いしかなり面白い! それでいよいよこれから!って所で話の雰囲気が変わってそのまま終わってしまいました。 ん~、正直この中身ならあと200P位かけてでももっとじっくりしっかり描ききって欲しかったなぁ。特に蜜姫村の歴史の部分とか、住人のその後とか。 続編を作って欲しいくらい面白さと中途半端さがある作品でした。

Posted byブクログ

2011/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

変種のアリを追って、東北の山村に迷い込んだ、東京の大学の講師で昆虫学者の山上一郎は、瀧埜上村の仮巣地区の人々に助けられ、命をとりとめた。翌年、山上は医師でもある妻の和子を説得し、一年間のフィールドワークのために、再び仮巣地区を訪れた。この村には医師がいなかったため、和子にとってもそれはやりがいのある仕事に思えたのだった。優しくて、親切な村の人々。だが、何日かその村で生活していくうちに、和子は違和感を覚える。―みんな健康的過ぎる…医師もいないのに… 女は病気の吸い取る能力を持つ。男は視る目。遠くの存在と予知。 数百年前に山奥に逃れる。かくまわれる代わりに住民の病を治す。 吸い取ると、壷(人間、動物等)に吐き出す。吐き出され続けた生物は狂うので殺す処置。蜜姫と国王。は一人だけ。兄弟は大蜂。 昆虫学者はたまたま壷になった蟻を新種の蟻と勘違い。この村に妻と住む。蜜姫の存在を知り、壷にされる。妊娠していた妻は残り、。女子出産。 医師の妻は娘の病気が治せない。蜜姫に直してもらうが黒王と婚約が条件。病気は治る。壷は行方不明の亭主。娘の毒を吐き出されて死ぬ。自分は壷に。娘に手紙を書く。 娘は大蜂に恋する。大蜂と黒王は双子。当時の黒王は弟を生かした。 初潮。黒王との婚礼の準備開始。大蜂と契り妊娠。二人で逃げる。 出産。黒王が復習にくる。大蜂は黒王と追ってを殺し、自分も密姫の毒をくらい死ぬ。娘が生んだ女子は医師となり、村に戻る。

Posted byブクログ

2011/09/29

題名に魅かれて読んだ。物語の背景に語られていることは面白く、一気に読めた。しかし、時々醒めてしまった。速度が安定していないエスカレーターに乗っているようだった。

Posted byブクログ

2011/08/19

結局、蜜姫は和子との約束を守って娘の優子を助け自らの命を絶った。そして十数年後その娘有紀は蜜姫村を訪れた。大蜂や蜜姫、黒王は妖怪だったのか?特に前半は不気味な話しでドキドキしながら読んだ。

Posted byブクログ

2011/08/06

山奥の不便極まりない場所にある村。医者のいないその村にはしかし病人はいず、皆なぜか健康的だった……そこから始まる伝奇的な物語。蜜姫という至高の謎の存在、取り巻く人々もまた謎めいて、どう展開するかと思えばいきなり…逃避行。蜜姫の謎は?いや、その部分、少し萌えたりしたので、私個人は良...

山奥の不便極まりない場所にある村。医者のいないその村にはしかし病人はいず、皆なぜか健康的だった……そこから始まる伝奇的な物語。蜜姫という至高の謎の存在、取り巻く人々もまた謎めいて、どう展開するかと思えばいきなり…逃避行。蜜姫の謎は?いや、その部分、少し萌えたりしたので、私個人は良いといえば良いのですが。展開がちょっと駆け足だったり、そういう風にいきなり「蜜姫村」の謎をほっぽって、結局それはあんまり説明がなかったり、で色々惜しいなあと思えたのでした。どうして姫がそこまで約束にこだわったのもわからないし、あの壷とかそのあたりが確立する流れも読みたかったし、ほんとあちこちでこれもあれも欲しかった、が出てきたお話でした。 読み終えればやっぱり?グロテスクな描写が頭に残りまして、そこはさすがの作者だなと!…誉め言葉になるのかしらこれは。

Posted byブクログ

2011/07/29

劇画の原作本を読んでいるような気分になりドンドン先を読みたくなりました。物語の展開、描き方、スピードが素晴らしく、少々グロテスクな描写も含めて筆のたつ作家だと関心しました。 ワタシにとっては新鮮な作品で一揆に読んだしー、印象的なので☆5

Posted byブクログ

2011/09/29

悪習的なものが小説だとわかっていても嫌悪感を覚えるので、前半でてっきり仇をうつのかと思いきや娘の恋物語に変わる。さらに彼女が事実を知り仇をうつのかと思いきやそういうわけでもなく。蜜姫も私は約束を守る人です的な感じで終わるし…なんじゃこの変な裏切り方は? ただまぁ、面白くなかったか...

悪習的なものが小説だとわかっていても嫌悪感を覚えるので、前半でてっきり仇をうつのかと思いきや娘の恋物語に変わる。さらに彼女が事実を知り仇をうつのかと思いきやそういうわけでもなく。蜜姫も私は約束を守る人です的な感じで終わるし…なんじゃこの変な裏切り方は? ただまぁ、面白くなかったかと言われたら、まあまあ面白く…まあまあといったところです。

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2011/06/20

これは「伝奇ロマン」だと思う。 かつて半村良さんあたりが書いていた、壮大な因果関係と時間の絡みあう物語。 ミツツボアリの生態からヒントを得たとおぼしき蜜姫の存在が、実に不気味である。 「夏光」でも描かれていた、じんわりくる怖さがさらにパワーアップしていると思う。 怖いのだけれど(...

これは「伝奇ロマン」だと思う。 かつて半村良さんあたりが書いていた、壮大な因果関係と時間の絡みあう物語。 ミツツボアリの生態からヒントを得たとおぼしき蜜姫の存在が、実に不気味である。 「夏光」でも描かれていた、じんわりくる怖さがさらにパワーアップしていると思う。 怖いのだけれど(特に壺となった後など)、読むのを止められず、先へ先へと読み進めてしまった。 しかし最後に大きな疑問が残る。 主人公(といっていいのかどうか)の行動の動機が、今ひとつ共感しづらいのだ。どうしてそこまでするんだろう、と思ってしまう。 それでも、きれいに因果が収斂し物語がほんの少し明るい光を見せたところで終わるので、ある種の救いはある。 それにしても、すばらしい筆力だと思う。他の作品ももっと読んでみたいと思った。

Posted byブクログ

2011/06/18

昆虫学者・山上は日本にはいないはずの奇妙なアリを見つけ、山中に迷い込む。どうしてもそのアリが忘れられない彼は、後日、妻で医師である和子を伴って、その土地で長期のフィールドワークを開始する。山深い無医村。高齢化が進んでいるのに、矍鑠とした村人が多いことに、和子は違和感を抱き始める。...

昆虫学者・山上は日本にはいないはずの奇妙なアリを見つけ、山中に迷い込む。どうしてもそのアリが忘れられない彼は、後日、妻で医師である和子を伴って、その土地で長期のフィールドワークを開始する。山深い無医村。高齢化が進んでいるのに、矍鑠とした村人が多いことに、和子は違和感を抱き始める。一方、目当てのアリをどうしても見つけられない山上は禁忌とされた地区に踏み込もうとしていた。 ・・・・・・・ 悪くない。嫌いでもない。だがどこか物足りない。 一部、必要以上にグロテスクと感じる描写はあるが、作品全体が下卑ていると感じるほどではない。表紙の加山又造の絵が象徴するような、薫り高いしんとした怖さもある。官能的であり、ロマンティックでもあり、別世界で夢を見たような感はある。 作品としてきれいにまとまってはいるのである。だが、異界のお約束ごとを組み立てて、小さく、というか、浅く閉じた世界になってしまっている感じがする。 なんだろう、と考えてみるに、多分、説得力が足りないのである。それは理路整然としたものでも、理屈抜きの力技でもよいのだけれど、現実世界と違う世界を描いたときに、「うん、これはありそうだ」と思わせる何かが、この作品には欠けているように感じる。 和子が医師であるようにはまったく感じられないとか、村人が掛かる病気がいずれも種類の違う奇病なのはおかしくないかとか、昆虫の造形が生かし切れていないのではないかとか、個々に挙げれば違和感のもとはいくつかあるのだけれど。 なんだかイメージビデオを見せられたような、「こんな感じの世界なんですよー」というような、ふんわりとした心許なさがあって落ち着かない。 せっかく「桃源郷」を描くのならば、もっと胃の腑にずしんと来るような説得力が欲しかった。

Posted byブクログ

2011/05/31

昆虫学者の夫のフィールドワークに共に行くことにした女医の妻。 無医村での活動をしたいと思っていたのだ。 僻地の村人は、まったく医者を必要としていないことに驚く。 その後に起こった恐ろしい出来事・・。 落ち武者の子孫たち。?? 医療と呪いの世界っていつまでも永遠のテーマだと思う...

昆虫学者の夫のフィールドワークに共に行くことにした女医の妻。 無医村での活動をしたいと思っていたのだ。 僻地の村人は、まったく医者を必要としていないことに驚く。 その後に起こった恐ろしい出来事・・。 落ち武者の子孫たち。?? 医療と呪いの世界っていつまでも永遠のテーマだと思う。 しかし、物語としては引き込まれましたな。

Posted byブクログ