生まれてバンザイ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
加熱も味付けもされていない、生身の歌たち。 子を持つと、主体が変容する。 変容していく経過を丁寧に、時には変化の瞬間を鮮明に、31字に収めていく。 「舟になろう いや波になろう 海になろう 腕にこの子を揺らし眠らし」 「たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやる いつかお前も飛んでゆくから」 安らかで、強くて、幸せで。 終わりの方には恋の歌もすこし収められているけど、何も感じなくて、私はもう。
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2021.11.07 Twitterで偶然知った俵万智さんが妊娠〜子育て中の短歌集を出版していると知り、借りてみました。 我が子を優しく見守る温かい歌、 成長を喜びながらもいつか巣立って行ってしまうという一抹の寂しさを覚える歌、 子どもの初めてを一緒に見守ったり支えたりした歌…...
2021.11.07 Twitterで偶然知った俵万智さんが妊娠〜子育て中の短歌集を出版していると知り、借りてみました。 我が子を優しく見守る温かい歌、 成長を喜びながらもいつか巣立って行ってしまうという一抹の寂しさを覚える歌、 子どもの初めてを一緒に見守ったり支えたりした歌… どれもこれも優しさにあふれた短歌ばかりで共感したり、ほっこりしたり。 「かーかん、はあい」も読んでみたいです。
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57577の枠にとらわれず、流れるような自然な言葉運びがとても好き。子どもの日々の非常に些細な変化に気づく力、それらを心から愛して言語化する力がすごい。子どもがほしくなった。短歌は好きだけど、彼女には到底敵わないから詠む気が起きない。
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持ち運びにもいいし、1ページ一首、もいい。 ただ子どもとのかかわりが中心になるので、子育て・発達を考えるには、恋愛、妊娠前、父親とのことが書いてある『プーさんの鼻』をすすめる。 最後に少し、恋愛の歌など載せてあるが、全体を読んだ後、例えば『プーさんの鼻』の「卵」などを背景に...
持ち運びにもいいし、1ページ一首、もいい。 ただ子どもとのかかわりが中心になるので、子育て・発達を考えるには、恋愛、妊娠前、父親とのことが書いてある『プーさんの鼻』をすすめる。 最後に少し、恋愛の歌など載せてあるが、全体を読んだ後、例えば『プーさんの鼻』の「卵」などを背景においてみると、全く違って読めると思います。 子育ては背景があるということを感覚的に経験できると思います。 バンザイの姿勢で 眠りいる吾子(あこ)よ そうだバンザイ 生まれてバンザイ 文学はこの一首で味わうのがよいのですが、背景に 不妊という悩み持ちたる女らが手つなぎにくる「子宝倶楽部」(プー、p.64) を置くと、ああ、お母さんもいっしょにバンザイしてるのかも、とかまたちがうように感じられる。 俵万智 プーさんの鼻 https://booklog.jp/item/1/4167548089
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妊娠中〜息子の幼稚園卒園ごろまでの歌のアンソロジー。 上澄みだけを編んだような キレイで温かくて優しくてちょっとせつない一冊。 逆に言えば厚みやリアリティに欠け 母ではない著者の姿が見えずらく、物足りない。 子育て中に辛い、悲しい、苦しいに 潰されそうになったときに それだ...
妊娠中〜息子の幼稚園卒園ごろまでの歌のアンソロジー。 上澄みだけを編んだような キレイで温かくて優しくてちょっとせつない一冊。 逆に言えば厚みやリアリティに欠け 母ではない著者の姿が見えずらく、物足りない。 子育て中に辛い、悲しい、苦しいに 潰されそうになったときに それだけじゃないと思い出させてくれる 上を向き呼吸を整えるきっかけになる一冊になる。
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ふと心に浮かんでは通り過ぎていく思いを取り逃がさないように、やさしく言葉にして留めておいたその輝きがたくさん詰まった歌集。この先何度も読み返すのだろうと思います。そのたびに自分の中に新しく芽生えた気持ちとあらためて向き合えるのだろうと思います。
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鮮度バツグンの子育ての歌ばかり。母親の気持ちを正直に代弁してくれています。短歌は苦手だったけれど、あっという間に読了。未来でも過去でもなく、今を必死に生きる子どもたちの貴重な時間を分かち合える幸せを噛みしめて、一日一秒を大切にしていきたいとしみじみ思いました。
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私から生まれ 私に似ているが 私ではない 私のむすこ 一人遊びしつつ 時おり我を見る いつでもいるよ 大丈夫だよ みかん一つに 言葉こんなにあふれおり かわ・たね・あまい・ しる・いいにおい
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お子さんが生まれてからのものを再編集したもので、「プーさんの鼻」に入ってたものが多いようです。 3.4行に改行されてゆったり余白で印刷された短歌が優しい印象。 薄き舌を 木の葉のようにふるわせて アングリーボーイ 泣きやまぬ午後 が一番好きでした。一番映像が再生されやすかった...
お子さんが生まれてからのものを再編集したもので、「プーさんの鼻」に入ってたものが多いようです。 3.4行に改行されてゆったり余白で印刷された短歌が優しい印象。 薄き舌を 木の葉のようにふるわせて アングリーボーイ 泣きやまぬ午後 が一番好きでした。一番映像が再生されやすかった。 赤塚図書館 911.1
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