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街場のマンガ論 の商品レビュー

3.5

43件のお客様レビュー

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2013/04/18

ブログの再録本なのでスムーズに読める. アメコミがアメリカの哀しいセルフイメージであること、「鉄人28号」が戦後日本のセルフイメージで在日米軍と憲法9条をかかげた日本を表していることなど深く納得する. 鉄腕アトムや火の鳥が問いを反転させることにより、科学や姓名についての考察を深く...

ブログの再録本なのでスムーズに読める. アメコミがアメリカの哀しいセルフイメージであること、「鉄人28号」が戦後日本のセルフイメージで在日米軍と憲法9条をかかげた日本を表していることなど深く納得する. 鉄腕アトムや火の鳥が問いを反転させることにより、科学や姓名についての考察を深く日本人に知らしめたことなどを教えてもらった. 著作物について「商品」と「作品」という2つの側面があるという視点も勉強になった.著作物だけでなく、自分自身の生き方に関しても商品=ビジネス、作品=個人の倫理・幸福の様な感じであろうか.

Posted byブクログ

2013/02/24

内田樹先生の少女マンガの読み取り方については、非常におもしろかった。 そんな風にマンガを読んだことなかったし、少女マンガ読みたくなった。

Posted byブクログ

2013/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

購読 第一章・井上雄彦論 井上雄彦の天才性について 天才バガボンド バガボンド一気読み 「にょろにょろ」の教育的機能 井上雄彦さんの仕事場を訪ねる 第二章 マンガと日本語 日本語って変かも ショコラ・リパブリック言語論 擬態語について ベストセラータイトルの音韻について 第三章 少女マンガ論 少女マンガ・リテラシーと元少女おじさん 少女マンガの記号論 女は「三界」を遍歴する 第四章 オタク論・ボーイズラブ論 ノン・コレクター SFから「オタク」へ ボーイズラブとエロス 反米ナショナリズムとしての少年愛マンガ 第五章・宮崎駿論 足元を見よ 『千と千尋の神隠し』 『ハウルの動く城』の厚み 老いの手柄 「空飛ぶ少女」のために 第六章・マンガ断想 アメコミに見るアメリカのセルフイメージ 大学マンガを読む 『スピリッツ』療法 コピーライトについて 「プロの物書き」にちょっと駁す パイレーツ・オブ・チャイナ ジュンク堂と沈黙交易 『エースをねらえ!』に学ぶ 『エースをねらえ!』にさらに学ぶ 第七章 戦後漫画家論――戦後漫画は手塚治虫からはじまった  対談・内田樹 養老孟司(司会・菊地史彦)

Posted byブクログ

2012/10/05

ガラかめ(笑)。内田先生は少女マンガもぜんぜんいけちゃうらしい。井上雄彦氏との意外な接点も面白かった。表紙がまた、いいですね。新宝島!

Posted byブクログ

2012/09/27

内田氏がこれほどマンガを好んでいたとは、驚きでした。 特に少女マンガへの洞察は深い。このあたりはさすが。 僕も少女マンガを読もうかと思いました。 内田氏は、京都精華大学に勤めているのですが、自分にあった職場だと言っています。納得しました。 教育を語っているときの内田氏と、差があっ...

内田氏がこれほどマンガを好んでいたとは、驚きでした。 特に少女マンガへの洞察は深い。このあたりはさすが。 僕も少女マンガを読もうかと思いました。 内田氏は、京都精華大学に勤めているのですが、自分にあった職場だと言っています。納得しました。 教育を語っているときの内田氏と、差があって新鮮でした。 楽しみました。

Posted byブクログ

2012/09/04

偶然だけれども、 井上雄彦「バガボンド」で感じた剣術の身体探求と、 武道家としての内田氏の身体論とが、 自分の中で一致して、現在内田氏の師である 合気道多田宏先生の門下に席を得た。 剣道では早々に挫折を味わい、今合気道でも苦戦している凡人だが、 そんな物語をマンガというメディアが...

偶然だけれども、 井上雄彦「バガボンド」で感じた剣術の身体探求と、 武道家としての内田氏の身体論とが、 自分の中で一致して、現在内田氏の師である 合気道多田宏先生の門下に席を得た。 剣道では早々に挫折を味わい、今合気道でも苦戦している凡人だが、 そんな物語をマンガというメディアが繋いでいることが 不思議であり、日本の文化のひとつなのだなぁと思う。

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2012/08/18

少女漫画を読むには少女漫画リテラシーが必要だという件がおもしろかった。 確かに男の人で少女漫画を読める人ってあまりいない気がする。 それにしても、作中に出てくる漫画がだいたい分かる私は少年漫画も少女漫画もかなり読んでいるなと。 とりあえず今はジョジョを読みたい。 (作中にジョジョ...

少女漫画を読むには少女漫画リテラシーが必要だという件がおもしろかった。 確かに男の人で少女漫画を読める人ってあまりいない気がする。 それにしても、作中に出てくる漫画がだいたい分かる私は少年漫画も少女漫画もかなり読んでいるなと。 とりあえず今はジョジョを読みたい。 (作中にジョジョは出てきません。)

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2012/06/24

 いつものことながら、内田節が炸裂。マンガより面白い(?)マンガ論となっている。センセイならではの、卓見も盛り沢山。  日本でなぜマンガが生まれ、高度な発達を遂げたかについて、養老猛司の仮説が紹介されている。「漢字は表意文字なので図像として認識され、ひらがな・カタカナは表音文字な...

 いつものことながら、内田節が炸裂。マンガより面白い(?)マンガ論となっている。センセイならではの、卓見も盛り沢山。  日本でなぜマンガが生まれ、高度な発達を遂げたかについて、養老猛司の仮説が紹介されている。「漢字は表意文字なので図像として認識され、ひらがな・カタカナは表音文字なので音声として認識される。日本人は、漢字かな交じり文を読む時、脳内で2箇所の部位で認識している。こうした習慣を1000年以上にわたって続けてきたために、日本人は世界でも類稀なる識字率の高さを誇り、ひいてはマンガをも生み出した。マンガの<図像>は<漢字>であり、<ふきだし>は<かな>である」というもの。  「描き手が成長しない限り、登場人物も成長することもない」という井上雄彦の言葉が引用されている井上雄彦論も圧巻で読み応えがある。内田センセイ愛用のフレーズを借用させていただき、「井上雄彦の本質に迫るマンガ論は、この内田樹の論をもって嚆矢とする」と言っておこう。  内田センセイのマンガ論は、少女マンガにまで及び、少女マンガにのみ表現されている<記号化された無意識>を読み取るリテラシーの必要性についても言及していて、養老センセイ同様、私が少女マンガを読めないのはこうした能力の欠如からくるものだったのかと、気付かされたりもする。  最後にもうひとつ。インターネット書店の「アマゾン」の由来について、講演中に発作的に思いついたという話がなかなか面白い。「20世紀になって、地球から暗黒大陸はなくなり、それと同時に、<言葉を交わすことも、姿を見ることもない交易相手>は消滅した。そこに、インターネットが出現して、私たちは再び<沈黙交易>に近いコミュニケーションをすることが可能になった。だから、アマゾンなのだ」と。ロゴのAからZに向けた矢印には、すべてを網羅するという意味が込められていというが、この内田センセイの説の方がロマンチックで、私は好きだ。現に、私がこうしてブログを書いているのも、電脳空間に<沈黙交易>のようなワクワク感を求めているからだ。  ★注:沈黙交易=異民族の間で行われた交易形態の一つ。双方が無言で、また顔を合わせることもなく、互いに置かれた品物を交換する方法(『広辞苑』より)

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2012/06/21

井上雄彦については、ウッチーが武道家だからかな?と思った。 少女マンガにまで通じてるなんて、すごいなぁ!

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2012/06/15

日本辺境論の続編に当たる位置づけということだが、エッセイを寄せ集めただけの安易な作りに思えたし、マンガへの愛情もそんなに感じられなかった。巻末の養老孟司との対談だけが、チョットおもしろかっただけ。マンガを読むにはリタラシーがいることは、BSマンガ夜話でよく言われてきたことで新味も...

日本辺境論の続編に当たる位置づけということだが、エッセイを寄せ集めただけの安易な作りに思えたし、マンガへの愛情もそんなに感じられなかった。巻末の養老孟司との対談だけが、チョットおもしろかっただけ。マンガを読むにはリタラシーがいることは、BSマンガ夜話でよく言われてきたことで新味もなかった。マンガ評論は専門家に任せておけ。

Posted byブクログ