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赤朽葉家の伝説 の商品レビュー

4

209件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    84

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2021/01/31

“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。旧家に生きる三代の女...

“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く一族の姿を鮮やかに描き上げた稀代の雄編。第60回日本推理作家協会賞受賞。

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2021/01/03

三世代に渡る一族の物語。なかなかの名作。鳥取の旧家の土着的な雰囲気あり、ミステリアスな雰囲気あり、と思えばコメディタッチな部分もあり、楽しめる部分は多い。三世代それぞれが生きた時代の日本社会の描写がいささか表面的な気はするが、世代によって移り変わっていく時代を書くということが主眼...

三世代に渡る一族の物語。なかなかの名作。鳥取の旧家の土着的な雰囲気あり、ミステリアスな雰囲気あり、と思えばコメディタッチな部分もあり、楽しめる部分は多い。三世代それぞれが生きた時代の日本社会の描写がいささか表面的な気はするが、世代によって移り変わっていく時代を書くということが主眼であり、それ以外については瑣末なことであろう。三世代目の娘が同い年というのも共感を覚えた。

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2020/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルからも堅苦しそーだなあでも読みたいなあ読まなきゃなあを彷徨ってたこの超大作をようやく読めました。読んで良かった。堅苦しさとはなんのことやったのか。物語への没入のしやさすさ。戦後からの時代背景を詳細に踏まえながら、赤朽葉家の物語は語られます。時代に沿ったり沿わなかったり、旧家の有り様も表現豊かでとても面白かった。 なにより、文体や語り草にとても笑ってしまう。 『寝取りの百夜』は腹抱えて笑いました。死に様も全く裏切ることなく、とても良いキャラでした。 万葉、毛毱、瞳子の3世代がもちろん色濃く強く素晴らしい主人公でしたが、周りを取り巻く女性たちのなんと華やかで可笑しなことか。黒菱みどりがとても印象的です。この女性が出てくるたびに、万葉の少女時代が思い返され、飛行人間の謎をそのたびに思い出してたのですが、これはまた最後に解決されるお話。切なくも、強かった男のお話。 毛毱とチョーコの関係性はとても儚く、寂しいものでした。チョーコという人間の考え方にはとても共感するものがあり、この陰影な考え方は毛毱が大きく強い赤い光であることを再確認していた。 だからこそ、毛毱の最後には驚いた。チョーコが迎えに来たのか、毛毱がチョーコを迎えにいったのか。死してなお、胸を打たれた。 桜庭一樹さんの全体小説、とても楽しませていただきました。流石の一言に、尽きます。

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2020/09/12

3章で構成された物語ですが、1,2章は独特の世界観で引き込まれます。ところがミステリー小説と思っていたのにその要素が無い?…。3章目で漸くその展開がありました。昭和から平成に生きる女性の愛憎を時に恐ろしく、時にコミカルに描いた作品です。とても面白く印象深い作品でした。

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2020/08/31

あまり好きな作風ではなかったが、読破して良かったと思える良作。 祖母、母、娘三代にわたる、旧家の物語を、当時の社会情勢を交えて描いている。 創作ながら、地に足がついており、登場人物たちの名前に違和感を残すのみだった。 その時代の空気感や、社会の変遷から派生する登場人物たちの悩みな...

あまり好きな作風ではなかったが、読破して良かったと思える良作。 祖母、母、娘三代にわたる、旧家の物語を、当時の社会情勢を交えて描いている。 創作ながら、地に足がついており、登場人物たちの名前に違和感を残すのみだった。 その時代の空気感や、社会の変遷から派生する登場人物たちの悩みなど、大きな視点と小さな視点のバランスがうまく取れていた。

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2020/07/29

 最初から特殊な能力を持った女の子が、空を飛ぶ男と遭遇するところから物語が始める。時代は大正の頃か昭和の初め頃か、日本海に面した田舎での物語。不思議な雰囲気で物語が進む。特別な殺人事件が起きるというわけではないが、雰囲気ならば江戸川乱歩か横溝正史のような感じ。3代にわたる女性の人...

 最初から特殊な能力を持った女の子が、空を飛ぶ男と遭遇するところから物語が始める。時代は大正の頃か昭和の初め頃か、日本海に面した田舎での物語。不思議な雰囲気で物語が進む。特別な殺人事件が起きるというわけではないが、雰囲気ならば江戸川乱歩か横溝正史のような感じ。3代にわたる女性の人生を描いてゆくが、祖母は超能力者、母は伝説のヤンキー、そして語り手の女性はそんな母や祖母の人生を振り返る特別な能力は持っていない女の子。三部構成の異次元の世界のような物語に引き込まれる。

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2020/05/06

借りた本。 3人とも、魅力的だった。文章も綺麗で、変なひとたちが興味深く可愛らしくて。また、名付けが絶妙。昭和時代のこと、歴史と雰囲気をなんとなく知ることができたこともよかった。 地方に興味がある。名家はどんな感じかなと気になるし、山の人って今でもいるのかな、というのも気にな...

借りた本。 3人とも、魅力的だった。文章も綺麗で、変なひとたちが興味深く可愛らしくて。また、名付けが絶妙。昭和時代のこと、歴史と雰囲気をなんとなく知ることができたこともよかった。 地方に興味がある。名家はどんな感じかなと気になるし、山の人って今でもいるのかな、というのも気になる。

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2020/04/29

濃密な時代小説を読んでいるようで。 文字は小さいし分厚いしうーんってなったけど、 ノリ始めたら止まらない。 不思議な運命の巡り合わせに翻弄されます。 毛鞠の話が一番すき。 赤朽葉家は今も何処かで続いているのかしら。

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2020/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2020.02.27 読了。 昨年末頃からちょこちょこ読み進めていた作品。 第一部は、はじめに『サンカ』のキーワードでなるほど、民族的?な難しい話かしら、と思いながら読んでいたが全然違って万葉さんを応援したくなる話で面白かった。 第二部、万葉の娘毛毱編。 まさかのヤンキーブームの話で、「あれ?これライトノベル?」ってなるような読んでいて恥ずかしい口調が出てきて選書ミスったかも。と思ったがまぁ頑張ってよめた。 第三部、現代編であり孫の瞳子編。 第一部からの謎がこれで解けるんだけど、わざわざこの謎を解かす為だけに孫編いるかしら。 さほどパッとしないし。 第一部が一番読んでいて雰囲気も良かったし、面白かった。

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2019/12/19

普段の桜庭一樹とは違った雰囲気の作品。独特の世界観という点では共通しているものの、終盤まで盛り上がりがなく、読了に時間を要した。 全体小説というジャンルに初めて触れ、比較するものがないからだろうか、最後まで何故こんなに評価が高いのかいまいち理解できなかった。 ただ、地方の現代...

普段の桜庭一樹とは違った雰囲気の作品。独特の世界観という点では共通しているものの、終盤まで盛り上がりがなく、読了に時間を要した。 全体小説というジャンルに初めて触れ、比較するものがないからだろうか、最後まで何故こんなに評価が高いのかいまいち理解できなかった。 ただ、地方の現代史として見た場合に面白いエピソードも沢山あり、歴史好きにとっては嫌いになれない作品だと思う。

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