中原の虹(1) の商品レビュー
感動の大作・蒼穹の昴から、続編・珍妃の井戸での息抜き(?)を挟んで、いよいよ続編となる本作へ。初っ端から前作同様、占い婆の予言から始まるけど、もうその段階でどんどん物語に引き込まれていく。にぶいことに最初はイマイチ人物像が把握出来なかったんだけど、なんと春児の兄も準主役級の役回り...
感動の大作・蒼穹の昴から、続編・珍妃の井戸での息抜き(?)を挟んで、いよいよ続編となる本作へ。初っ端から前作同様、占い婆の予言から始まるけど、もうその段階でどんどん物語に引き込まれていく。にぶいことに最初はイマイチ人物像が把握出来なかったんだけど、なんと春児の兄も準主役級の役回りで登場するし。で、その春雷が惚れ込んだ、白虎張がまた相当カッコいい。いとも簡単にどんどん人が殺されていくけど、その背景に横たわる人間模様も描かれ方も、さすがって感じで感動的だし。まだ最初の巻だけど、この先に対する期待が嫌が応にも膨らむ。蒼穹の昴に引き続き、更なる感動の大作が味わえる歓びを感じる。
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中国の歴史は 1949年以降 のこと と思い込んでいた。 こうやって 中国の近代史を 浮かび上がらせる 浅田次郎の筆力に ただただ感心する。 満州 というのが 万里の長城の 北側にあり 満族によって 支配されて いた。 中原の虹を求めて 万里の長城を 越える。 張作霖が まさ...
中国の歴史は 1949年以降 のこと と思い込んでいた。 こうやって 中国の近代史を 浮かび上がらせる 浅田次郎の筆力に ただただ感心する。 満州 というのが 万里の長城の 北側にあり 満族によって 支配されて いた。 中原の虹を求めて 万里の長城を 越える。 張作霖が まさか 馬賊 から 始まったとは 知らなかったが・・・じつに いいオトコである。 その 素直で 一途で 非常さが なんともいえぬ。 張作霖の 言葉が きらきらしている。
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「汝、満州の覇者となれ」と予言を受けた貧しき青年、張作霖。のちに満州馬賊の長となるその男は、大いなる国の未来を、手に入れるのか。栄華を誇った王朝に落日が迫り、新たなる英雄が生まれる。 図書館にきれいな文庫本があったので読み始めたが、どうもピンと来なかった。調べたら「蒼穹の昴」の...
「汝、満州の覇者となれ」と予言を受けた貧しき青年、張作霖。のちに満州馬賊の長となるその男は、大いなる国の未来を、手に入れるのか。栄華を誇った王朝に落日が迫り、新たなる英雄が生まれる。 図書館にきれいな文庫本があったので読み始めたが、どうもピンと来なかった。調べたら「蒼穹の昴」の続編とわかったので、出直すことにした。 (E)
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「蒼穹の昴」の正当な続編です。 以前「珍妃の井戸」も続編だと思って読んだら、続編というよりは外伝的な作品で肩透かしを食らったので、続編を読めるだけでもうれしくなってしまいました! まあ一巻は序章ですけどね。 清国滅亡までの様子を今度は馬賊の視点から描いていくのでしょうか。埃っぽい雰囲気が混乱の国に似合っています。 馬賊としてチュンルの兄が登場します♪ そして、チラッと登場した西太后の隣にはちゃんとチュンルがいました! いずれウエンシュウの行方なんかも明らかにしてくれるのかな。。 いろいろ期待させられる1巻でした☆
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中国清朝の末期から中華民国成立後の混乱の時代までを、張作霖を中心に描く。 歴史に弱い私は張作霖と言えば例の列車爆撃くらいしか思い浮かばず、読み切れるか自信がなかったが、張作霖を取り巻く個性的な馬賊の面々やこれまた歴史上の有名人物である袁世凱や西太后など、様々な人物に視点を移しなが...
中国清朝の末期から中華民国成立後の混乱の時代までを、張作霖を中心に描く。 歴史に弱い私は張作霖と言えば例の列車爆撃くらいしか思い浮かばず、読み切れるか自信がなかったが、張作霖を取り巻く個性的な馬賊の面々やこれまた歴史上の有名人物である袁世凱や西太后など、様々な人物に視点を移しながら物語が進んでいくので飽きることなく読めた。(どこまでが史実で実在の人物で、どこからがフィクションか容易に判断できないもどかしさはあったが。) それどころか、こんなにたくさんの登場人物のそれぞれのキャラクターやそれに基づいた行動を矛盾なく描き切っているのはすごい。 しかも歴史の中では少なからず悪役になっているような人物も、こちらが納得してしまうようなそれぞれの事情が描かれている(一貫して名前しか出てこない孫文は例外として)ためか読後感が実にいい。 ☆吉川英治文学賞
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最初はあまり面白く感じず。 途中で諦めようかと思ったけど、だんだんと面白くなってきた! 恋愛の話があったり、ランパの息子が出てきたり、 日本人が登場したりしたからかなあ。 最初は入り込みづらいけど、いざハマるとかなり面白いと思う。
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そしてまた私はこの世界観にひたる。 本日営業外周りなのだが、お昼休憩でスタバにでもいって読み耽ってやろうかと思うのである。 仕事しろよっていうつっこみはおいておいて(笑)
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シリーズは、大河ドラマ→ミステリー恋愛モノ→冒険活劇の様相で展開かな。そして浅田節は健在カツ炸裂しお涙頂戴などお約束は忘れてません。 とにかく読み易く私好みな文体なのだとシミジミ感じました。二巻楽しみ!
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最高!いよっ浅田次郎!って声をあげたくなる。 「蒼穹の昴」を読んだ際に味わったワクワク感が、読み始めたとたんにぶり返ってくる。 腹の底から期待感がむくむくと湧きあがって、読む速度抑えるのが大変。うん、最高!春児(チュンル)キターーーーーーー!っとか、叫んで喝采しちゃう(笑)...
最高!いよっ浅田次郎!って声をあげたくなる。 「蒼穹の昴」を読んだ際に味わったワクワク感が、読み始めたとたんにぶり返ってくる。 腹の底から期待感がむくむくと湧きあがって、読む速度抑えるのが大変。うん、最高!春児(チュンル)キターーーーーーー!っとか、叫んで喝采しちゃう(笑) 頽廃した時代の底辺にある力強い何者かが、じわり、と頭をもたげていくような、清の混沌とした雰囲気が、のっけから怒涛のように襲いかかってくる。 数億の民のうちからえりすぐられた一人が、天に変わって政をなす、そのみしるしである龍玉。 その龍玉を6代乾隆帝が手放したことにより、清王朝の力は弱まっていく。黄帝から顓頊(センギョク)に譲られ、帝嚳(テイコク)、堯帝(ギョウテイ)、舜帝(シュンテイ)に譲られた龍玉を、満州の馬賊、張作霖(チャンヅオリン)と春雷(チュンレイ)が手に入れるため、ヌルハチの眠る永陵へ赴くところから物語は始まる。 張作霖の台頭と、北京に居る袁世凱や西太后、そして清の太祖ヌルハチ(清の勃興)が絡み合いながら物語は進む。 歴史の史実にファンタジー色がバランス良くブレンドされて、ぐいぐい引き込まれる。「蒼穹の昴」よりも、龍玉の存在が常に意識させられる構成になってるけど、時代の流れに嵌っていて違和感が全然ない。むしろこの世のどこかに龍玉あるでしょ。絶対(笑) 第1巻は、龍玉が清末期の英雄たちに絡み、時代を動かしていく導入部。龍玉を手に入れた張作霖、家族を捨てた春雷、妻を捨てた秀芳(シウフアン:馬占山)。馬賊達が草原を疾走する。 2011年1月13日読了 6冊目
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馬賊の生き方がもう何とも言えない。 ひたすら戦うことに生きている人達。 きっと今の時代に生きる私には 理解なんて到底できない。 でも、最後の秀芳の思いを知ると、馬賊もやはり人間なんだなと思う。
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