中原の虹(1) の商品レビュー
身よりなく、馬賊として頭角を現す張作霖。その張作霖に見いだされて仲間に加わった李春雷。春雷は、貧しい親、幼い兄弟を捨てた過去をもつ。その幼き弟が、春児。清朝が落日を迎える間近。2巻以降、物語がいよいよ動き始める。
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蒼穹の昴、珍妃の井戸に続けて、読み始めた。 先の二物語は自身が北京に行く前に読み、今回2年間生活をした後に再読、さらに続編である本編に取り掛かった。以前より背景をより理解している所為もあり、相変わらず登場する人物が複数の、似たような名前を使用する事もあり、時々混乱するが、楽しく読めた。張作霖が主人公の一人となるが、歴史上では爆殺事件の被害者という知識しかないが、小説とはいえ知識以上の感覚を与えてくれる。 西太后や義和団の乱といったものが史実でどう語られているのか興味が出て来た。 あと満族の馬賊達が、冬場に凍った饅頭を懐に入れて寝ると朝になると食べごろになるという話や、文中に出てくる日本人が馬賊に保護された際、その二文字の苗字を名乗ったところ、馬賊達が漢族以外の満州族や蒙古族には二文字のものが多く、そのようなものなのだと納得している件があったり、細かい描写が非常に興味深い。
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浅田先生は天才だ。見てきたかのようなリアルさ。まだまだ続きがあると思うとわくわくする。 ただ、毎ページごとにある中国読みのフリガナが煩わしく感じる。内容も濃いので2巻は軽めの本を読んでからにしようと思う。
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浅田さんの中国シリーズ第三弾。張作霖や張学良が登場した時代の物語です。 浅田さんの小説は、歴史に忠実で綿密なんだなと、改めてこの中原の虹を読んで思いました。
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「汝、満洲の王者たれ」予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リイチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り...
「汝、満洲の王者たれ」予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リイチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。
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時代は1900年辺りの日露戦争が終結した辺りの満州が舞台。本小説の主人公、馬賊チャンズオリンの出世と中国の歴史的変遷を追いかけながら物語は進行する。
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数年前に『蒼穹の昴』を読んで大変面白かった。ずっと積読になっていたのを新年だということで読み始めてみた。 数年前の記憶なので曖昧だが、『蒼穹の昴』は1巻ですでにぐいぐい面白かった気がするのだが…とにかくまだ1巻は説明で終わった感じがした。2巻以降の盛り上がり、動き出す大きな歴史に...
数年前に『蒼穹の昴』を読んで大変面白かった。ずっと積読になっていたのを新年だということで読み始めてみた。 数年前の記憶なので曖昧だが、『蒼穹の昴』は1巻ですでにぐいぐい面白かった気がするのだが…とにかくまだ1巻は説明で終わった感じがした。2巻以降の盛り上がり、動き出す大きな歴史に期待。
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難しかったけど、おもしろかった。 第1巻はまだしも、2巻、3巻、4巻と、とても感動。あついものがこみ上げてきました。 「蒼穹の昴」の続編で、「珍妃の井戸」ではちょっといまいちでしたが、本作はすばらしい物語 清の始まりと終わりが交錯しながら語られるストーリー展開です。 -- 第1...
難しかったけど、おもしろかった。 第1巻はまだしも、2巻、3巻、4巻と、とても感動。あついものがこみ上げてきました。 「蒼穹の昴」の続編で、「珍妃の井戸」ではちょっといまいちでしたが、本作はすばらしい物語 清の始まりと終わりが交錯しながら語られるストーリー展開です。 -- 第1巻では春雲の兄、春雷が登場し、馬賊の張作霖の元で活躍する姿が語られます。 張作霖の馬賊としての人物像が語られていきます。 そして、春雷が女房となる人とのストーリー。 貧困さゆえのつらい物語が二人の絆を強くします。 そして、秀哥が自ら昔の女房を殺害しなければならないストーリー。 このふたりの対比はとてもつらい。
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蒼穹の昴残り続き。 結構前に読んだからなぁ、と思いつつも読んでいたら記憶がだんだん呼び起こされてきた。 長い旅の始まりだけど、1巻からすでにドラマがみられます。
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32 シリーズ第一巻。 枯れた大地、枯れた人達、枯れた天下にありながらも、光り輝く希望はやはり人であり、大地である。 龍玉を天より賜った張作霖と、李春雷の物語が始まる。
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