獣の奏者 外伝 刹那 の商品レビュー
外伝…、本当に、しみじみと良かった…。 終わってしまうのが悲しくて、あちこちに散らばる大切な言葉の全てのメモを取りながら、のろのろと読んだ。 エリンやイアル、そしてエサルの真っ直ぐで純真な心に胸を打たれて涙が滲んだ。 そうだなぁと思うことだらけで身体の中心からブルブルした。 手元...
外伝…、本当に、しみじみと良かった…。 終わってしまうのが悲しくて、あちこちに散らばる大切な言葉の全てのメモを取りながら、のろのろと読んだ。 エリンやイアル、そしてエサルの真っ直ぐで純真な心に胸を打たれて涙が滲んだ。 そうだなぁと思うことだらけで身体の中心からブルブルした。 手元に置いておきたい本にまた出会ってしまった。
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本編では見えなかった、キャラクターたちの人となりが見えてよかった。 筆者の後書きにもあったが、本編ではあえて描かずにいてもらえたおかげで、本編も外伝も楽しめた!
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今この一瞬を生きる、この瞬間を一生抱えて生きる、そんな思いがどの文章からも伝わってくる。外伝なので、より主人公たちの物語に浸れたのは良かったが、読んでいて常に切なかった。
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獣の奏者、外伝。 まさに外伝と呼ぶにふさわしい作品だった。 わたしは物語の中に変に恋愛要素が絡んでくるのが好きじゃない。 だから今回のこの内容が、外伝として収録されて本当に良かったと思う。 「刹那」はエリンとイアルの、 「秘め事」はエサルの恋愛エピソードを中心に描かれている。...
獣の奏者、外伝。 まさに外伝と呼ぶにふさわしい作品だった。 わたしは物語の中に変に恋愛要素が絡んでくるのが好きじゃない。 だから今回のこの内容が、外伝として収録されて本当に良かったと思う。 「刹那」はエリンとイアルの、 「秘め事」はエサルの恋愛エピソードを中心に描かれている。 どちらも良かったけど、より心に響いたのはエサルのお話の方だった。 意外と向こう見ずで喜怒哀楽がわかりやすく、 自分の思いに真っ直ぐで。。 作者の上橋さんにはもう少し穏やさを感じるものの、エサルは彼女と似ているような気がした。 若い頃の、ユアンに恋焦がれるエサルを少し自分に重ねてしまい、苦しくなった。 ユアンに対しても心は様々に揺れた。 理解できない!と思ったあと、 わかる!と気持ちがほだされたり。 女たらしな人だな。。 外伝まで読み終えたら、また最初から読みたくなった。 これを読んだことによって、またさらに深くこの作品に触れることができそう。
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完結しているシリーズで本編に続けざまに外伝の類を読むようなとき、いつも思うのが、果たしてどちらが幸せかということだ どちらがというのは、登場人物たちにまた会いたい!とためてためてから読むのと時間をおかずに続けて読むのと 結論を言おう、どっちも幸せ(じゃあ、なんの問いかけやったん...
完結しているシリーズで本編に続けざまに外伝の類を読むようなとき、いつも思うのが、果たしてどちらが幸せかということだ どちらがというのは、登場人物たちにまた会いたい!とためてためてから読むのと時間をおかずに続けて読むのと 結論を言おう、どっちも幸せ(じゃあ、なんの問いかけやったん?) 今回深く感銘をうけたのは、当然あとがきだ このあとがきにおいて上橋菜穂子さんは「雑と達者」「効果と手抜き」について語っておられ、それを見極められる書き手であろうと日々精進されているとのことでした 自分も作家さんたちの想いに応えられるような「雑と達者」「効果と手抜き」を見分けられる読み手でありたいと強く思いました
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エサルの外伝が良かった!エサルの生き様が想像よりも激しかったな…一生独り身で過ごす覚悟、やりがい生き甲斐、束の間の許されない恋、家族思いの純粋な心。エサルの良さが凝縮されている一冊。
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イアルやエサルの過去のお話。 エサルの話は特に痺れた。 これで完結。でも妄想でそれぞれの物語を楽しみ続けたいと思う。 上橋さんありがとう!
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外伝。 エリンとイアルの話。エサル師の昔の話。ジェシの小さいときの話。 どれも良かった。 本編からちょっと離れて、ほっとできる感じ。 これで、本当に完結だな。 *** 王国の行く末を左右しかねない、政治的な運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、また、...
外伝。 エリンとイアルの話。エサル師の昔の話。ジェシの小さいときの話。 どれも良かった。 本編からちょっと離れて、ほっとできる感じ。 これで、本当に完結だな。 *** 王国の行く末を左右しかねない、政治的な運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、また、ひとりの母親として、いかに生きていたのか。時の過ぎ行く速さ、人生の儚さを知る大人たちの恋情、そして、一日一日を惜しむように暮らしていた彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。
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読み終わった後に、もう二度と開かなくなる本とまた読み返してみたくなる本がある。 この本は完全に後者だ。 作者の上橋さんもこれは児童文学ではなく、人生を半分過ぎた人に読んでもらいたいと書いておられたが、本当に、そう。 とっくに忘れていた思い出や、あの時の胸の痛みが、こんなに鮮度良く...
読み終わった後に、もう二度と開かなくなる本とまた読み返してみたくなる本がある。 この本は完全に後者だ。 作者の上橋さんもこれは児童文学ではなく、人生を半分過ぎた人に読んでもらいたいと書いておられたが、本当に、そう。 とっくに忘れていた思い出や、あの時の胸の痛みが、こんなに鮮度良く私の中で保存されていたなんて知らなかった。 上橋さんの物語は、主人公と共に私の物語でもある、そんな感じなのだ。 ネバーエンディングストーリーと似たような感覚がある。不思議でわくわくするのだ。 獣の奏者の完結編まで読まれたら、ぜひ読んでもらいたい一冊。
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完結篇の感想で、これは児童文学ではないと書いたら、作者自身がこの本の後書きで「児童文学ではありません」と書いていた。 この外伝を読んだ人はみんなそう思ったはず。 後書きでは、「人生の半ばを過ぎて人へ」となっている。 エリンの妊娠、出産にいたる経緯をイアル目線で描いた「刹那」、エサ...
完結篇の感想で、これは児童文学ではないと書いたら、作者自身がこの本の後書きで「児童文学ではありません」と書いていた。 この外伝を読んだ人はみんなそう思ったはず。 後書きでは、「人生の半ばを過ぎて人へ」となっている。 エリンの妊娠、出産にいたる経緯をイアル目線で描いた「刹那」、エサル先生の若い時を描いた「秘め事」、もうね、タイトルからして大人向けですよね(汗) 後書きが含蓄深くて、物語はなんでも書けばいいというものではなく、「もっとも美しい臨界点というのがあり、たとえ書きたいエピソードがあったとしても、よけいな一滴を加えれば、物語の形はあっけなく崩れ去ってしまう」というのは、なるほどと思わされた。 描かれていないからこそ、こちらの想像で保管してさらに世界が広がる、そういう面はあるよね。
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