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シヴァ(上) の商品レビュー

3.4

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

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2010/10/12

献本フェアでいただきました。「パラノーマル・ロマンス」と「狼男」というフレーズに惹かれ読みはじめました。 ページを開いて思ったのは、章の下に気温が書かれていたのが印象的でした。この温度というのが話を読み進めていくとキーになっています。 そして視点の切り替え。主人公であるグレースと...

献本フェアでいただきました。「パラノーマル・ロマンス」と「狼男」というフレーズに惹かれ読みはじめました。 ページを開いて思ったのは、章の下に気温が書かれていたのが印象的でした。この温度というのが話を読み進めていくとキーになっています。 そして視点の切り替え。主人公であるグレースとサムの視点が変わるごとに書体が変わり、どちらの視点で語られているか、視覚でわかるようになっていました。 上下巻一気に読んだのですが、全体的にさらっと読みやすく、ミステリーな要素、ロマンスな要素、ファンタジックな要素がつまっていたので、秋の夜長のお供におすすめです。 全編ではあまり物語について書きません。感想は後編にまとめて書きたいと思います。

Posted byブクログ

2010/10/13

 パラノーマル・ロマンス。そういう言い方があるのを今回のブクログで知った。一つ間違えれば、何でもありのご都合主義でエエ加減なホラ噺になりかねない処を、しっかりとした物語性を保ってこそ成り立つ世界だと思う。物語の組み立て、なにより人物描写、練り上げられた設定。白けさせることなく、読...

 パラノーマル・ロマンス。そういう言い方があるのを今回のブクログで知った。一つ間違えれば、何でもありのご都合主義でエエ加減なホラ噺になりかねない処を、しっかりとした物語性を保ってこそ成り立つ世界だと思う。物語の組み立て、なにより人物描写、練り上げられた設定。白けさせることなく、読者のハートを鷲掴みに、最後まで引っ張っていって欲しい。『シヴァ狼の恋人』は上下2巻、時間の関係で途中一度中断したものの、気持ちの上では一気に読んだ。  アメリカのミネソタ州マーシーフォールズって、狼の群がいる森に囲まれた町。主人公グレースは17歳の女子高校生。幼い頃に裏庭で狼の群に襲われる。グレースはそのとき群の中にいた狼に心引かれ、冬のくるたびに、裏庭に「わたしの狼」の姿を確認するのを密かな楽しみとしている。物語は、グレースと狼の視点から語られる。グレースの狼は、18歳の青年サムが変身した姿だった。  人狼と少女の恋ときたら、悲しい定めと相場が決まっていたりするのだ。さて、この二人はどうなるんだろうまどと思いつつ、読み進む、これこそ物語を読む至福の時間を堪能した。  思えば私は、小学校でドリトル先生全十二巻、中学校でツバメ号とアマゾン号全十二巻、ジャングルブック、ターザンシリーズ、平井和正のウルフガイ。変身したり、別の世界に行ってしまう物語が好きだった(今でも好きだが)。  小中高の頃は特に、何か全く違う存在になって、別の世界に行ってしまいたい、ここから誰か連れていって欲しい、みたいな願望があった。今なら登校拒否や引きこもりしてたような学校生活だったからねぇ。しみじみ。そんな私にとって、物語、小説を読むのは救いだったんだと思う。  『シヴァ』では、人狼にかまれた人間が同族になる。といっても、闇雲にかむわけでなく、原則のようなものがあるらしい。狼への変身は、人として生き続けられない哀しみでもあり、一種の解放でもある。私もかまれたかったな。いやいや、人間でよかったと今は思ってますよ、はい。  本書は狼三部作の第一作目とのこと。あとの二作を読むのが今から楽しみである。  最後に、ブクログのキャンペーン当選で本を送っていただきありがとうございました。改めて感謝申し上げます。 ※読書マップはこちら http://higurasi-no-sono.tea-nifty.com/lib/2010/10/shiver-f370.html

Posted byブクログ

2010/10/12

 ベストセラーというので、かなり激しい描写などがあるのではないかと思っていましたが、最初の印象は、 「上品だな」  という感じでした。語り口が落ち着いていて、繊細。サムの狼でいるときの感覚がリアルに語られたり、グレースの感受性の豊かさがリリカルに描かれていたり、二つの視点を丁寧に...

 ベストセラーというので、かなり激しい描写などがあるのではないかと思っていましたが、最初の印象は、 「上品だな」  という感じでした。語り口が落ち着いていて、繊細。サムの狼でいるときの感覚がリアルに語られたり、グレースの感受性の豊かさがリリカルに描かれていたり、二つの視点を丁寧に、しかもはっきりと区別して書いています。  これはたいへんな職人芸だなと思いました。  シェルビーとの対決、狼狩り、イザベラとの対決といった、次から次へと襲ってくる危機が、先へ先へと読ませます。  サムが頭の中で詩を作ったりするところがあって、これも「狼人間」の恐ろしさよりも、なってしまった哀しさを感じさせました。  狼になってしまって、脳の働きが違うことを、的確に、わかるように描写しているのもうまいと思いました。 「どこかに治療法があるはず」グレースの切実な思いが迫ってくるようで、時間が飛ぶように過ぎていきました。  凄く楽しかったです。次巻が楽しみです。  

Posted byブクログ

2010/10/12

パラノーマル・ロマンスという言葉を最近初めて聞いて、この本を読んでみました。とても切なくなる想いを抱かずにはいられませんでした。 パラノーマル・ロマンスというと、映画では「トワイライト」などが挙げられますが、この本も内容はそれとなく似ているところがあります。 主人公たちの想いが...

パラノーマル・ロマンスという言葉を最近初めて聞いて、この本を読んでみました。とても切なくなる想いを抱かずにはいられませんでした。 パラノーマル・ロマンスというと、映画では「トワイライト」などが挙げられますが、この本も内容はそれとなく似ているところがあります。 主人公たちの想いがとても純粋で、愛おしくさえ感じられるストーリーになっています。 普通ではない設定の恋愛物語ですが、今の世の中では、信じられなくもないかもしれません。 この本を読んでいると、とても切ない気持ちになり、今すぐにでも恋愛をしたくなってしまいます。 それもきっと作者が作り上げた主人公たちの、愛おしいまでの感情表現が、本を通して伝わってくるからだと思います。 海外の小説として楽しめますが、若干ティーンエイジャー向けのような、印象もなくはありません。 この一冊は上巻なので、ぜひ続きは気になるところです。 もうすでに映画化も決定されているそうなので、米国ではかなりの人気があるようです。それもそのはず、一度読みだすと最後までは読みとどけたい…そんな想いにさせる本です。 訳者の方が「ダレン・シャン」シリーズを手掛けた方なので、楽しめると思います。

Posted byブクログ

2010/10/11

キャンペーンで頂きました。レビューは上下巻両方に書かなければいけないらしいので敢えて上巻だけを読んだ状態で書いてみます。異性愛モノは苦手ですが、文章はやはり読みやすいなと思います。いかにもアメリカ作品という感じの描写につい笑ってしまいますが、切ない情感はとても伝わってきます。悲し...

キャンペーンで頂きました。レビューは上下巻両方に書かなければいけないらしいので敢えて上巻だけを読んだ状態で書いてみます。異性愛モノは苦手ですが、文章はやはり読みやすいなと思います。いかにもアメリカ作品という感じの描写につい笑ってしまいますが、切ない情感はとても伝わってきます。悲しくなるようなエピソードも多いので、下巻で幸せな結末を迎えることを期待しています。

Posted byブクログ

2010/10/11

異形の生物と人間の愛の物語・・・それをパラノーマル・ロマンスというのだと、今回初めて知った。 代表的なのは、ヴァンパイアと人間の恋「トワイライト」。 幼い頃、狼に襲われたグレース。 助けてくれた黄色い瞳の狼が忘れられない。 毎年、冬になると、黄色い瞳の「私の狼」を探した。 冬の...

異形の生物と人間の愛の物語・・・それをパラノーマル・ロマンスというのだと、今回初めて知った。 代表的なのは、ヴァンパイアと人間の恋「トワイライト」。 幼い頃、狼に襲われたグレース。 助けてくれた黄色い瞳の狼が忘れられない。 毎年、冬になると、黄色い瞳の「私の狼」を探した。 冬の間、彼はいつも森から私を見ていた。 ある事件をきっかけに、彼は突然グレースの元に現れた。 傷ついた人間の姿になって・・・。 もう彼と離れたくはない。狼の姿に戻したくはない。それは彼も同じ気持ち。ずっと遠くから見詰めていたグレースと、離れたくはない。 でも、寒さは変身を呼び起こす。 そして、もうすぐ凍てつく冬になる・・・。 最初にタイトルを見た時、「シヴァ」とは狼の名前かと思いました。 それっぽくないですか? 本文中、全くシヴァという言葉が出てこないので不思議に思っていたところ、あとがきで判明しました。 「シヴァ」とは「震え」のこと。 サムが変身するときの震え、自分が変身してしまうことに対する恐怖の震え。寒さに対する震え、愛しい人が狼に変身してしまうことに対するグレースの震え・・・。 その震えをモチーフにした作品です。 ミステリアスな設定ではあっても、障害のある恋愛のせつなさは同じ。 ただ、思っていたよりも「狼人間」が秘密にならず、登場人物のほとんどがその事実を知り、わりとあっさり受け入れてしまうのにはびっくり。 グレース、秘密を分かち合える人たちがいて、良かったね。 当選して、送っていただいた作品を手放しで誉められないのは何とも心苦しいが、突っ込みどころ満載の作品。何というか、細かいところのフォローがなってない。 え?あれはどうしたの?、ん?なぜそうなった?、おや?理由も分らんままにハッピーエンド??? 行間を読み取れというには、行間が広すぎる。 グレースとサム、それぞれの一人称が交互に続くので、読みやすいことは読みやすいが、軽~い感じで終わってしまった。 映画化も決定しているそうですが、出来ればもっとせつなさを強調した作品に仕上げて欲しいな、と思います。 あと、出来れば真冬に読みたかった気がしました。

Posted byブクログ

2010/10/10

何故、小さい少女は抵抗しなかったのだろう? そして恋するなんてあるのかなぁ? というところがあっさりしていていますが、 なんだか読みやすくてどんどん世界に嵌ってしまいました。 交互に両方の視線が短く書かれているので、 どちらの心情もすぐに解るという手法も面白いです。

Posted byブクログ

2010/10/09

ブクログの献本キャンペーンに当選したので、読みました。 とても読みやすく、するするとページが進みます。 全体的なレビューは下巻のほうに書きました。

Posted byブクログ

2010/10/09

キャンペーンに当選して読了しました。 以前、本屋で見かけて気になっていた本だったので嬉しかったです。 グレースは幼い頃、狼に噛み殺されかけた経験を持つ17歳の少女。 殺されかけた少女を救ってくれた別の狼の瞳は不思議な色をしていた・・。  以来、「冬」になると彼女を遠くから見守る...

キャンペーンに当選して読了しました。 以前、本屋で見かけて気になっていた本だったので嬉しかったです。 グレースは幼い頃、狼に噛み殺されかけた経験を持つ17歳の少女。 殺されかけた少女を救ってくれた別の狼の瞳は不思議な色をしていた・・。  以来、「冬」になると彼女を遠くから見守るように見つめている狼を「あたしの狼」と呼び、グレースと狼の間には不可思議な交流が芽生えていた。 そんなある日、グレースは「あたしの狼」と同じ瞳を持つ「サム」という少年に出逢う。 パラノーマル色より切ない恋愛要素を強く感じる。 1章ごとにグレースとサムの視点で描かれるのも興味深い。 個人的には一人称の物語はあまり好みではないのだが、これは大変読みやすかった。 人間と狼によって、サムの表現が「ぼく・俺」と訳されるのも面白い。 サムの愛読するリルケの詩集が要所要所に用いられ、風景の美しさと相まってロマンティックさに色を添える。 次に狼に変身してしまったら、二度と人間に戻ることはできない。 サムとグレースはどうなってしまうのか? 上下巻を感じさせずに読み切れる物語。 「SHIVER」(震え)。 原題にこめられた意味合いも最後には納得。 この秋にお薦めの一冊ではなかろうか。

Posted byブクログ

2010/10/09

実は普段あんまりロマンス作品は読まないんですけど。。。 「献本キャンペーン」に当選しました!! 有難うございます☆ 最初設定がよく理解できなくて・・・「狼男」みたいな感じだけど、違うんですよね。 うーん・・・兎に角読んでみる!でスタートしました。 主人公のグレースとサムの2人が...

実は普段あんまりロマンス作品は読まないんですけど。。。 「献本キャンペーン」に当選しました!! 有難うございます☆ 最初設定がよく理解できなくて・・・「狼男」みたいな感じだけど、違うんですよね。 うーん・・・兎に角読んでみる!でスタートしました。 主人公のグレースとサムの2人が交互に文章を綴る形式でストーリーは進んでいきます。 映画にもなるようですね。 グレースが子供のころ、狼に襲われるのですがその中に「サム」がいたのです。 グレースはその時狼に咬まれたようです。 それからグレースとサムはお互いを恋い慕うようになっていって・・・。 最初は「あたしの狼」とサムのことを呼んでいます。 狼に咬まれると「変身」するという設定が面白いです。それも、温度、気温に左右されるのです。 だから冬は狼としてグレースの前に姿を現すサム。 しかしグレースは普通の女の子として成長しているのです。 変身する事もなく。 そして事件が起こりジャックが狼となってしまって、狼狩りが行われてサムとグレース劇的な出会いをしていくのです。 こういうストーリーで、とても展開が早くてぐっと話にひきつけられるのであっという間に読めます。 ベックという年上のサムの狼仲間も魅力的に描かれています。 彼は弁護士。でも狼。 グレースの家族関係が希薄なため「サム」という存在を知られずに、同居していられるというのが何とも言えませんでした。 こういう家族関係があるのだなあ~と思いました。 アメリカならでは?なんですかね・・・ こういう部分とかも面白く読めると思います。 下巻はジャックが「人間」に戻る執着が強く、またグレースもサムが変身出来なくなることに強い恐れがある事が中心にストーリーは展開していくのですけど、、、 説得力がないかな~ 面白いのは面白いし、最後はお約束の結果ではありましたが、気楽に読めてどんどん読めてたまに読むのならいいなあ~と思います。 そういう意味では、かなりオススメな本です。 流石に映画化されるだけのストーリーだと思います!! 普段ミステリーとかばかり読んでいるので、ラブストーリーはちょっと苦手で・・・ でも、たまには今までの自分とは違うものを読んでみたかったのでした!! 有難うございました。

Posted byブクログ