NECK の商品レビュー
首にまつわる四編を収録したホラーともミステリーともつかぬ不条理短編集。 舞台の脚本や映画の脚本などが収録されているため、読点を極力省いて一気に読ます饒舌な舞城節は薄めですがどれもテイストが違って面白かったです。 「a story」 阿修羅ガール以来の女性一人称。パワフルでアグレ...
首にまつわる四編を収録したホラーともミステリーともつかぬ不条理短編集。 舞台の脚本や映画の脚本などが収録されているため、読点を極力省いて一気に読ます饒舌な舞城節は薄めですがどれもテイストが違って面白かったです。 「a story」 阿修羅ガール以来の女性一人称。パワフルでアグレシッブな愛子とは違いこちらの語り手は首の骨が多いのを除いては普通の女子大生。だけど「気に入るバイトがなけりゃ作っちゃおう!」精神で探偵事務所開設を本気で考えたりする結構ズレた子。 「首が通り道になってる」「道の中に首が含まれてるだろ?」と意表をついた発想が面白かった。美少女がなんでこんな得体の知れん男に一目惚れ?という都合よさは感じたけど奇想天外な展開にのめりこみテンポよく読めました。 「the original」 森に首まで埋められた三人の男を襲う恐怖。 元は舞台劇だったそうですが、確かにこれは見せ方次第で映えそうですね。限定空間におけるスプラッタ+心理戦はSAWを思い起こさせます。恐怖の正体が推理されども明確に言明されないのが怖い。最後のオチが酷すぎる……。 「the second」 キャンプに来た大学生たちが巻き込まれた惨劇。 舞城さんの挿絵つき。面白かったです。これも映画で見たいなあ……というか四編ともオムニバス式の映画にしてほしかったな。得体の知れない存在に襲われ追い詰められる学生たちというホラーの定石を押さえた展開。屋敷やそこの住人の不気味な存在感も際立ってます。 で、結局馬はなんだったんだ。 「the third」 人間の恐怖が幽霊を具現化するというネック理論の実践を試みる女性と彼女に惚れた大学生。ラブコメ風味であまり怖くないコミカルホラー。恋愛ありバトルありと収録作の中では最も娯楽的な話に仕上がってます。越前魔太郎氏が一番好きです。彼はまたどっかにでてきてほしい。
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これは、完全に自分の勘違いだったのですが、あらすじに目を通さずに読み始めたために、てっきり一冊の分厚い長編小説だと思っていたんですよ。 ですので、1話目の「a story」から2話目の「the original」に読み進めたとき、あまりの内容の変わりっぷりにビックリしまくりました。「え?これ、どうやって繋げるの?この2話って繋がるんでしょ?」って。勘違いしまくりですな、、、 でも、こういう意表のつかれかたも、本の内容に驚くのとは違う意味のドッキリで、おもしろいものです。 「NECK = 首」という人体の一部位に着目して発想を膨らませ、全く違う4つの物語をつむぎだした、という点は、なかなかすげえなあ、と思った次第です。首、かあ。人体では重要な部位なのでしょうね。 1話が小説の形式。あとの3話は映画やドラマの脚本風に書かれていますが、個人的には、 第二話の「the original」が、ドキドキして恐くて面白かったです。 こんな状況、絶対イヤやわ、、、という不気味さと不愉快さと不条理さが、うーむ、上手い。おもろい。 映画でいうと「SAW」や「CUBE」みたいな雰囲気かなあ?と思った次第。 低予算で、撮影方法や見せ方や俳優さんの起用にこだわって映画化して、単館系の映画館で上映するような感じにしたら、ええ感じな気がしました。舞台化されてるみたいですけどね。映画のほうが、見てみたい気がします。
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『女の子として生まれた以上同性からの勝手な批評に耐えていくのはもう避けられないことなので、気にしない。』 「その台詞は頭で考えて出てきたものでしょうか?頭で感じて出てきたものでしょうか?心で感じて出てきたものでしょうか?心で考えて出てきたものでしょうか?」 『言葉としてはずっ...
『女の子として生まれた以上同性からの勝手な批評に耐えていくのはもう避けられないことなので、気にしない。』 「その台詞は頭で考えて出てきたものでしょうか?頭で感じて出てきたものでしょうか?心で感じて出てきたものでしょうか?心で考えて出てきたものでしょうか?」 『言葉としてはずっと知ってた台詞が、ようやく頭でじゃなく、心で理解できた。心が知って、心がゆっくり味わっている。』 『まだ福井がどこにあるのか知らないけれど、また会える。 いろんな人ともまだ遭える。 そしてそれが私の血肉になっていくのだ。』
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元凶が頭と心のらせん状態の失調にあるという図解。六人の殺害事件の顛末。それぞれ独立で構想された物語っぽいのに、いつものように無理やりひとつの話にまとめてしまう。 結局ドーマンとセーマンはどういう意味で正義だったのだろうか。世界の秘密は本当にあるのだろうか。
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サスペンスとかホラーとかの短編集。 1話目は、首から人が出てくるって発想が奇抜で、けっこう好き。 でも2話目・3話目はマジ恐い。 4話目は…そういやあたし、越前魔太郎シリーズって読んでないや。
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『首の骨を英語ではサーヴィカル・ヴァータブラといい、上から一番めの椎骨をC1、二番めの軸椎をC2、そこからC3、C4、C5、C6は特に名前が与えられてるわけでなくてC7を隆椎と呼ぶのだが、私の頸部には謎のC8もまた隆椎として並んでいて、首を倒すとポコンポコンと骨の出っ張りが二つ、...
『首の骨を英語ではサーヴィカル・ヴァータブラといい、上から一番めの椎骨をC1、二番めの軸椎をC2、そこからC3、C4、C5、C6は特に名前が与えられてるわけでなくてC7を隆椎と呼ぶのだが、私の頸部には謎のC8もまた隆椎として並んでいて、首を倒すとポコンポコンと骨の出っ張りが二つ、首の腰に浮き上がる。』 『何しろ私が好きなのは赤川次郎や西村京太郎のたくさん書いてるような軽いタッチの推理小説ではなくて綾辻行人や笠井潔のような本格ミステリー作家が二年も三年も十年もかけて書くような重厚で堅牢で豪奢な名探偵ものなのだ。』 『お勉強はできるしいろんなこと知ってるけど、モモちゃんには何もないじゃない』 『モモちゃんが今言ってるのは半分しか正しくないよ。それも凄く浅〜い正しさでしかない。』 『非常に薄くて浅くて馬鹿みたいよ』 『首の骨が増えたのだ。』 『このパンチは憶えておくからね』 『何今の台詞。いいじゃんタフじゃん。』 『百花ちゃんの方がバッガイ......バッガールなんだよ。』 『私は思い出し、首置き地蔵が《お地蔵様》じゃなくて《道》なんじゃないかって話をしてみる。』 『ほれに『道』って字には『首』って字が入ってるもんなあ』 『人間はときどき首の中に道を作り、いろんなものを通しているのです。人間の首に喉仏があるのも偶然じゃないですよ。』 『気をつけてくださいね。頭と心がチグハグなとき、首に道が通るんです。』 『ふふふ、俺のそばで二度も狙撃が通じると思うなや!』 『ごめんなさい!首のこと笑ってるわけじゃないんです!ちょっと、あはははははは!やだお腹痛い!』 『首の骨の数なんてどうでもいいのだ。』 『首(ネック)』
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ホラー中心。第1話が小説、2,3,4話は脚本。 第1話は文体からして舞城の短篇集に載っていてもおかしくないようなもの。 だがこれに騙されて2話以降を読むとうわーってなる。 とくに第2,3話に関してはバリバリのホラーである。こういうジャンルはあまり読んだことがないのだが、私と...
ホラー中心。第1話が小説、2,3,4話は脚本。 第1話は文体からして舞城の短篇集に載っていてもおかしくないようなもの。 だがこれに騙されて2話以降を読むとうわーってなる。 とくに第2,3話に関してはバリバリのホラーである。こういうジャンルはあまり読んだことがないのだが、私としては十分怖かったし、楽しめた。 全体に通底するテーマがあり、それぞれの作品のタイトルも作品集の表題と同じ”NECK”であるようだ。 だが、怖い話ジャンルで同じモチーフを繰り返し用いると間延びしないかなーと思ってたら第4話で作者が触れてました。 やるなー。
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一つ目の話は舞城王太郎っぽい語り口調ですいすい読めたんだけど、とはいえ、それもあまり面白くはなかったんだけど、残りの舞台脚本や映画脚本は、ただの「怖い話」でしかなくって、とりわけ面白くなかった。残念。
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なんだかよくわからないー。 こわいようなこわくないような わかるようなわからないような。 脚本ぽいの読むの慣れてないからかうまくはいれんかった。この人の本読むようになってから福井弁すきになってきたわ。 映画は少し見てみたい気がする。
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「薄くて浅いことを浅はかって言うんです。モモちゃんは自分の状況の居心地の良さの中で気楽な格言をひねり出してるだけで、人生の大きなうねりの中ではすぐに意味のなくなるチラシの煽り文句みたいなものに過ぎません。ぺらっぺらで反吐が出そう」 「a story」で語られるのは舞城王太郎の小説によく出てくるテーマ。 パターンとか、もっともらしい格言に人を当てはめて当てはめて分かった気になってしまう私たち。 でも、パターンに当てはめて解説が済んでしまうくらいに、人間は、相手は、自分は簡単な生き物なんだろうか? 「あなたはもう少し太りなさい。身体じゃなくて、人生を太らせなさい。人生って言うのは見栄えの良さなんか全然大事じゃないんだよ?物事を綺麗に片づけようとするのはよして、本質を大事にしなさい。」 パターンに当てはめた生き方は綺麗に整うけど、醜くてもいいから、ちゃんと自分の足でしっかり生きたいなと思う。
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