野川 の商品レビュー

長野まゆみ【著】

2011/07/16

野川が武蔵野を流れる「野川」と知って嬉しく思いました。神田川の本を読んだ直後で、なにか神懸かり的な物を感じてしまいます。新聞部の活動が伝書鳩を育てあげるというせっていですか。イイですね。小金井市近辺の美しい自然描写と相まって、感動しました。(これは小金井市で大学時代を過ごしたという個人的な背景が大きく寄与しているかもしれません)

2010/08/09

物語の舞台が実家のそばだったから読んだ本。

しってるところが舞台だとなんかうれしい。

物語自体は、毒もなくきれいに進んで、だからこそ若干物足りない気はするのだけど、こういうのも嫌いではないです。

兄弟間の微妙な距離感っていうのはなかなかおもしろく書けてるし。

大人になるってことは、よきにせよあしきにせよ、距離感を学ぶ、距離感に慣れるということなんだなぁと思う。

やっぱりそういうのってあんまりよくないのかな…
日本人的かな…

2010/08/06

こんなませていて純情な子がいるか？～父の写真を加工する商売が上手く行かず，マンションも自家用車も手放して，移り住んできたのは都心から電車で３０分の武蔵野。母はピアノと一緒に実家に戻り，音和は中学２年の夏休みに段丘に立つ中学に転校したが，その側には川が流れ，鳩を飼育する新聞部があり，風変わりな国語教師がいた。教師が受験など意識しない話に魅了される～大人や同級生・上級生・下級生と話す時は冷静で，思索も深く，洞察力も備わっているのに，父と真情を吐露する場面では純情そのもので，飛べない鳩に同化する幼い心も持っている。大人が大人であることを忘れて，今の中学生の現実を彩りあるものにしたいと考えるとこうなるのかもしれない。まあ非現実的