1,800円以上の注文で送料無料

デカルトの誤り の商品レビュー

4.2

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/10/13

アントニオ・R・ダマシオ「デカルトの誤り」読了。情動的な身体反応が意思決定に重要な役割を果たすソマティックマーカー仮説は目から鱗だった。脳と身体を別で考える事が思い込みである事に気付かされた。デカルトの我思う故に我ありに根ざしている事も。進化の観点から細胞の反射から派生した脳神経...

アントニオ・R・ダマシオ「デカルトの誤り」読了。情動的な身体反応が意思決定に重要な役割を果たすソマティックマーカー仮説は目から鱗だった。脳と身体を別で考える事が思い込みである事に気付かされた。デカルトの我思う故に我ありに根ざしている事も。進化の観点から細胞の反射から派生した脳神経が体と分離しているとは確かに考えにくいな。

Posted byブクログ

2023/06/29

武器としての哲学の推薦本である。ビジネスパーソン向けの推薦本としてこのような硬い本を選んだが、実際に忙しいビジネスの合間に読める人がいるかどうかが不明である。それよりも時間がある大学生が読めると思う。  デカルトの誤りとして、身体と精神の2元論ではない、ということが最後に出てくる...

武器としての哲学の推薦本である。ビジネスパーソン向けの推薦本としてこのような硬い本を選んだが、実際に忙しいビジネスの合間に読める人がいるかどうかが不明である。それよりも時間がある大学生が読めると思う。  デカルトの誤りとして、身体と精神の2元論ではない、ということが最後に出てくる。  いまから30年ほど前の本であるが、読む価値はあると思われる。

Posted byブクログ

2023/02/11

我々の情動や感情は、身体の状態と不可分である。自己という生物学的状態が生じるには、多数の脳システムと多数の身体システムが全面的に機能している必要がある。脳と身体は切っても切れない関係にある。この点における本書の主張は、人間の本質は意識にあるとするデカルト的な心身二元論とは対立し、...

我々の情動や感情は、身体の状態と不可分である。自己という生物学的状態が生じるには、多数の脳システムと多数の身体システムが全面的に機能している必要がある。脳と身体は切っても切れない関係にある。この点における本書の主張は、人間の本質は意識にあるとするデカルト的な心身二元論とは対立し、「デカルトの誤り」という象徴的な著書名に表明されている。また本書は、心は脳の仕組みを解明するこで完全に理解できると考えている神経科学者に対してもデカルト的誤りの可能性を指摘する。なるほど、と深くうなずく。 本書の主張を日常生活の場面へ引き合いに出せば、あまり肩肘張らずに日々を送ることができるかもしれない。例えばネガティブな思考に陥っているときに身体の状態を振り返ってみると、空腹、睡眠不足、適切でない室温・・・、実は身体の状態がネガティブな信号を脳に送信しているのかもしれない。自分自身を客観的な視点で捉える一助となる考えを提示してくれる貴重な一冊。

Posted byブクログ

2021/12/26

デカルトの解釈に自分の解釈とずれがあって、その違和感がどうしても拭えなかった、自分の解釈が誤っているんでしょうけど。

Posted byブクログ

2021/03/30

感情と理性の複雑さと本質について。 特に視覚の神経構造の複雑さについては、単純に「見る」ことが複雑な仕組みの上で成り立ち、またその先で認知と感情が成り立っているのかよく理解できる。 これだけ複雑に絡みあった「感情」を単純に苦や不快で捉えて「社会的な原因」を見つけてしまうあたり...

感情と理性の複雑さと本質について。 特に視覚の神経構造の複雑さについては、単純に「見る」ことが複雑な仕組みの上で成り立ち、またその先で認知と感情が成り立っているのかよく理解できる。 これだけ複雑に絡みあった「感情」を単純に苦や不快で捉えて「社会的な原因」を見つけてしまうあたりは怖さすら感じる。

Posted byブクログ

2020/03/15

身体感覚と情動・感情が分かちがたく結びついている,という「ソマティック・マーカー」仮説を解説した書。 体と心の二元論は西洋由来だから,西洋人には新しく思えるのかもしれないなあ。日本人は体と心がもともと調和していると思っているので,一般人にはあまり違和感はないのだが,西洋思想にどっ...

身体感覚と情動・感情が分かちがたく結びついている,という「ソマティック・マーカー」仮説を解説した書。 体と心の二元論は西洋由来だから,西洋人には新しく思えるのかもしれないなあ。日本人は体と心がもともと調和していると思っているので,一般人にはあまり違和感はないのだが,西洋思想にどっぷり浸かっている「知識人」には辛いのかも。

Posted byブクログ

2019/07/13

第1部 第1章 ヴァーモントでの不思議な出来事     第2章 明らかになったゲージの脳     第3章 現代のフィネアス・ゲージ     第4章 冷めた心に 第2部 第5章 説明を組み立てる     第6章 生体調節と生存     第7章 情動と感情     第8章 ソマティッ...

第1部 第1章 ヴァーモントでの不思議な出来事     第2章 明らかになったゲージの脳     第3章 現代のフィネアス・ゲージ     第4章 冷めた心に 第2部 第5章 説明を組み立てる     第6章 生体調節と生存     第7章 情動と感情     第8章 ソマティック・マーカー仮説 第3部 第9章 ソマティック・マーカー仮説を検証する     第10章 身体志向の脳     第11章 理性のための情感(パッション) 補遺  

Posted byブクログ

2018/12/07

原書名:Descarte's error(Damasio, Antonio R) ヴァーモントでの不幸な出来事◆明らかになったゲージの脳◆現代のフィアネス・ゲージ◆冷めた心に◆説明を組み立てる◆生体調節と生存◆情動と感情◆ソマティック・マーカー仮説◆ソマティック・マーカ...

原書名:Descarte's error(Damasio, Antonio R) ヴァーモントでの不幸な出来事◆明らかになったゲージの脳◆現代のフィアネス・ゲージ◆冷めた心に◆説明を組み立てる◆生体調節と生存◆情動と感情◆ソマティック・マーカー仮説◆ソマティック・マーカー仮説を検証する◆身体志向の脳◆理性のための情感◆補遺 著者:アントニオ・R.ダマシオ 訳者:田中三彦(1943-)

Posted byブクログ

2018/10/19

情動(emotion)と理性(reason)との関係を様々な脳障害患者の臨床実験をもとに解き明かす。表題の意味は、デカルトの心身二元論は誤りで大きな誤解を広めてしまった。心と身体は対になって存在する分離できないものである、ということである。

Posted byブクログ

2014/10/04

[ 内容 ] 1848年、米北東部の鉄道施設現場で事故が起き、鉄棒が現場監督P・ゲージの前頭部を貫通した。 それを境にゲージの性格と行動は一変した。 著者自身が携わってきた症例やゲージのような歴史的症例をもとに、著者は、日常生活の折々の場面で求められる合理的な意思決定には、そのと...

[ 内容 ] 1848年、米北東部の鉄道施設現場で事故が起き、鉄棒が現場監督P・ゲージの前頭部を貫通した。 それを境にゲージの性格と行動は一変した。 著者自身が携わってきた症例やゲージのような歴史的症例をもとに、著者は、日常生活の折々の場面で求められる合理的な意思決定には、そのときの身体状態と不可分に結びついている情動と感情の作用が不可欠であることを明らかにした(「ソマティック・マーカー仮説」)。 神経科学の第一人者が、いまもさまざまな形で社会に浸透しているデカルト的心身二元論を強く批判しつつ、有機体としての心‐脳‐身体の関係を解くベストセラー。 新訳文庫版。 [ 目次 ] ヴァーモントでの不幸な出来事 明らかになったゲージの脳 現代のフィアネス・ゲージ 冷めた心に 説明を組み立てる 生体調節と生存 情動と感情 ソマティック・マーカー仮説 ソマティック・マーカー仮説を検証する 身体志向の脳 理性のための情感 補遺 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

Posted byブクログ