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神話の力 の商品レビュー

4.2

43件のお客様レビュー

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2016/10/24

人々を説得によって信仰に導こうとするからうまくいかない。むしろ自分自身の発見の輝きを示すべきだ。世界中で最善のものと認められ考えられている物事を知り、それをまた他者に知らせることによって真実のまた新鮮な思潮を創造すること。 世界の神話に共通した要素を発見し、人間の心理の奥底には...

人々を説得によって信仰に導こうとするからうまくいかない。むしろ自分自身の発見の輝きを示すべきだ。世界中で最善のものと認められ考えられている物事を知り、それをまた他者に知らせることによって真実のまた新鮮な思潮を創造すること。 世界の神話に共通した要素を発見し、人間の心理の奥底には絶えず中心に近づきたい、つまり深い原理に近づきたいという要求があることをしてきすること. 人生の意味の探求が必要なのではなく生きているという経験を求めること。 スペシャリストとジェネラリスト 自分自身の神話を見つけようと思ったらどういう社会に所属しているか知ることが大事。遊牧民族か、農耕民族か。 日本はまだ内面的には自然と調和している。 一神教グループは争いあって未来に対する自分たちの能力を自ら否定している。ー個々人を地域グループではなく惑星全体と同一視するような神話が必要。 そういう神話の雛形はアメリカ。13の異なる植民国家がどの一刻の利益も無視住まいと努力しながらも共同利益のために協力して活動しようと決心していた。アメリカは単なる戦争でなく、理性を基礎として築かれた最初の国家。 どの集団も皆、自分たちは選ばれた民だと思っている。彼らが自分たちにつけた名前が、大抵は<人間>を意味するものだというのはちょっと面白い。他の人々には変な名前をつけている。 愛はたくさんの機能のうちの一つ。本来なら全体の秩序に奉仕すべき一つの機能がシステム全体を支配すると物事は狂ってしまう。

Posted byブクログ

2016/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 現代社会を神話という切り口から分析する。ジョーゼフ・キャンベルの膨大な知識を聞き手のビル・モイヤーズがうまく引き出す。観念的な話が多いので、さくさくは読めなかったが、難解でもなかった。ただキャンベルの主張はよく理解できない、納得できないところも多々あった。宗教の話題も多いので、価値観が合わないことは当然あるのだが、根拠が神話に依っているのが原因ではないか。  神話は確かに過去の人類から受け継がれた宝で、現代でも通じるものがたくさんあるだろう。しかし、相互に矛盾しているし同じテキストがまったく異なる意味に解釈されることもある。牽強付会とまでは言わないが、主張に合致するテキストのみを持ち出して反例は黙殺している嫌いがある。さらにキャンベルの主張も一つの解釈なので、それが全て正しいというものではない。神話というマテリアルから何を学べるのかはそれぞれ異なるため、自分の解釈を見つけて人生を考えるツールの一つにしたい。

Posted byブクログ

2015/09/06

「ストーリー・ウォーズ」からのジョーゼフ・キャンベル。世界共通の神話母型があり「スターウォーズ」はそれに則っている、と知っているつもりだったが、ちゃんと書籍で読んだのは初めてでした。いま自分にとって必要な時に必要な本、というか必要な読書体験だったような気がしています。次は「千の顔...

「ストーリー・ウォーズ」からのジョーゼフ・キャンベル。世界共通の神話母型があり「スターウォーズ」はそれに則っている、と知っているつもりだったが、ちゃんと書籍で読んだのは初めてでした。いま自分にとって必要な時に必要な本、というか必要な読書体験だったような気がしています。次は「千の顔を持つ英雄」に行くしかないかも。人が成長するためにどんな旅に飛び込まなくてはならないのか?巡り合わなければならないのか?とても沁みてくるものを感じます。聴き手のビル・モイヤーズも素晴らしい知性の持ち主で見事にキャンベルのビジョンを引き出しているのですが、微妙に自分だったらここ聴きたいのに!みたいな流れもあって、自分が直接インタビューしたい!みたいな大それたこと考えたりしました。さてさて、今年12月公開のディズニーのスターウォーズはどんな神話を世界に提示するのでしょうか?

Posted byブクログ

2015/08/07

スターウォーズもこのキャンベルの神話のストーリーから生まれている。すべてのストーリーの元型を求めた著者が、スカイウォーターランチというスターウォーズの聖地でおこなった対談。興味深い話が多い。

Posted byブクログ

2015/03/29

どうして世界にはこんなにも神話があるのか? どうして、これほどに形を変えて、類似した神話が存在するのか? そのようなありふれた疑問に対して、比較神話学の『ひ』の字も知らない素人にも興奮と驚きをもたらしてくれる示唆に満ちた一冊。数年ごとに繰り返し読んでいけば、また新たな発見があるだ...

どうして世界にはこんなにも神話があるのか? どうして、これほどに形を変えて、類似した神話が存在するのか? そのようなありふれた疑問に対して、比較神話学の『ひ』の字も知らない素人にも興奮と驚きをもたらしてくれる示唆に満ちた一冊。数年ごとに繰り返し読んでいけば、また新たな発見があるだろう。

Posted byブクログ

2014/11/29

世界の捉え方が変わる種類の名著。たとえば、 アダムとエバは対立観念を知ることで追放された。つまり超越者とは対立観念では認識することができないものであって、一の世界においてしか感知できないもの。我々が言葉や感覚で捉え認識することすらできないもの。 訳本が書店で見つからないのが難点

Posted byブクログ

2014/08/01

神話を題材にしつつ、筆者は生きることそのものを祝福している。P99〜のインディアン部族の首長の言葉があまりに美しく、英語本と日本語本を交互に何度も読んだ。

Posted byブクログ

2014/02/02

キャンベル氏の本。内容が盛りだくさん。物語を書く上で、参考になるかと思い、読んでみた。 これは、再読しないといけないなぁ。

Posted byブクログ

2012/11/24

単行本で読んだやつの再読。これ読むと『スター・ウォーズ』を見たくなるが、どんな映画や小説もその気になって鑑賞すると、骨子は神話的要素で成り立っている。 これはライター業にも有効だなぁ。

Posted byブクログ

2012/08/12

 人々はよく、われわれは生きることの意味を探っていると言いますが、人間がほんとうに探求しているのは、たぶん生命の意味ではありません。人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと思います。 純粋に物理的な次元における生活体験が、自己の最も内面的な存在ないし実体に...

 人々はよく、われわれは生きることの意味を探っていると言いますが、人間がほんとうに探求しているのは、たぶん生命の意味ではありません。人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと思います。 純粋に物理的な次元における生活体験が、自己の最も内面的な存在ないし実体に共鳴をもたらすことによって、生きている無上の喜びを実感する、それを求めているのです。  もし人生の途中でなにが案内標識の役をしているか、それがわからないければ自分で作り上げるしかありません。ところが、もし神話というテーマが自分をとらえた場合は、こうした伝統のあれこれのおかげで、言い換えれば、人生を豊かにし、活性化してくれるような深みのある情報のおかげで、もうそれを手放したくないと思うものです。 (第一章 神話と現代の世界より)    神話は詩です、隠喩ですよ。神話は究極の真理の一歩手前にあるとよく言われますが、うまい表現だと思います。究極のものは言葉にはできない、だから一歩手前なんです、究極は言葉を超えている。イメージを超えている。その生成の輪の、意識を取り囲む外輪を超えている。神話は精神をその外輪の外へと、知ることはできるがしかし語ることはできない世界へと、放り投げるのです。・・・そういう経験とともに、ということはその神秘とあなた自身の神秘を知りつつ人生を生きるのは、大事なことです。それは人生に新たな輝きを、調和を、大きさを、与えてくれる。神話的にものを考えることは、あなたがこの「涙の谷」において避けられない悲嘆や困苦と、折り合いをつけて生きるのを助けてくれます。あなたの人生のマイナスメンだとかマイナスの時期だと思われるもののなかに、プラスの価値を認めることを神話から学ぶのです。大きな問題は、あなたが自分の冒険に心からイエスといえるかどうかです。 (第五章 英雄の冒険)  神話とは、人間の夢。もっといえば、世界の夢である。人間の肉体という器は古来より全く変化していない。したがって、神話は原初的な人間の生のモチーフとして、決して色褪せるということが起こらないのである。  

Posted byブクログ