神話の力 の商品レビュー
神話それ自体の話が多いのかなと思っていたが、私たちがいまこの人生をより良く生きるためにどうすればいいのかみたいな内容が結構あってよかった。「あなたの至福を追求しなさい」ということを忘れずにいたいと思う。
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本文の「現代の若者は、ただ有名になりたいという人が増加している」みたいな文章から、現代の人には英雄の精神が不足していると感じた。英雄は、社会のために自己犠牲してこそ英雄になるわけで、「ただ有名になりたい」は自己犠牲せずに社会から称賛されたいというもの。 フォロワーが何万人いてもな...
本文の「現代の若者は、ただ有名になりたいという人が増加している」みたいな文章から、現代の人には英雄の精神が不足していると感じた。英雄は、社会のために自己犠牲してこそ英雄になるわけで、「ただ有名になりたい」は自己犠牲せずに社会から称賛されたいというもの。 フォロワーが何万人いてもなお、承認欲求に飢えて幸福になれていない人を見ると、人は他人や社会のために自己犠牲することで満たされるのではないかと仮定した。 自己犠牲なくした承認欲求には幸福は訪れない
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結構なボリューム。 対談形式で進むから読みやすさはある。 カトリックの素養を持ったキャンベルではあるが、東方仏教やインド哲学への傾倒など、一元的な偏りには左右されない柔軟な思考の持ち主だと感じた。 神話や宗教関連の書籍を読み漁る中でもキャンベルの名前は頻出してたが、こうして初巡り...
結構なボリューム。 対談形式で進むから読みやすさはある。 カトリックの素養を持ったキャンベルではあるが、東方仏教やインド哲学への傾倒など、一元的な偏りには左右されない柔軟な思考の持ち主だと感じた。 神話や宗教関連の書籍を読み漁る中でもキャンベルの名前は頻出してたが、こうして初巡り合わせできて嬉しい。 主著である『千の顔を持つ英雄』も読みたい。
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読み始めると著者らのバックボーンの違いか時代背景の違いなのか、本編と違うところが気になって集中出来なかった。
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過去の神話から学び、より高次の視点から人生を歩める資となる本 内容についても対話形式で章立てのため読み進めやすい。 ボリュームはそこそこある
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スターウォーズや鬼滅の刃など、現代でもヒットする作品は世界のあらゆる文化の中で生まれた宗教や神話を参照しながら作られていると言われている。「神話」と聞くと普段の生活に馴染みがないように思うけれども、意外と普段意識しないところまで浸透しているのかもしれない。 世界各地の神話を比較...
スターウォーズや鬼滅の刃など、現代でもヒットする作品は世界のあらゆる文化の中で生まれた宗教や神話を参照しながら作られていると言われている。「神話」と聞くと普段の生活に馴染みがないように思うけれども、意外と普段意識しないところまで浸透しているのかもしれない。 世界各地の神話を比較して研究してきた著者が、「男女」「結婚」「生死」「英雄・冒険」など、重要なキーワードをもとに様々なエピソードを紹介。キリスト教やイスラム教、仏教などはもちろん、南米の山奥で根付いている宗教からアフリカの村に伝わっている神話など、世界の端から端まで網羅されていて、その情報量に圧倒された。国だけでなく、神話がユングなどの心理学や哲学といった普遍的な学問とも密接な関係もあり、神話はただの作り話ではなく、ある程度の根拠をもとに作られ、社会の規範になるものなのだということは気づきだった。特に、神は自分の中にいるということ、神話は個人の夢に対して言わば「社会の夢」であることなど、神話に対する見方が変わった。(ただ、色々なエピソードから別のエピソードに飛ぶので、たまにわかりづらくなることもあったが…。) 東洋の思想と西洋の思想が根本のストーリー、時代が似ていることもとても興味深かった。発見が多い一冊だった。
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場所は違えど、神話の中には共通のテーマがある。 自分がなぜそこにいて、何の為に生きるのか(どう生きていくのか?)、その普遍的な問いを突き詰めていくと、ヒントとしてそこに神話があるのかなと。そして、人生における他者との関わりについても、神話にはたくさんのヒントがある。 神話には宗教...
場所は違えど、神話の中には共通のテーマがある。 自分がなぜそこにいて、何の為に生きるのか(どう生きていくのか?)、その普遍的な問いを突き詰めていくと、ヒントとしてそこに神話があるのかなと。そして、人生における他者との関わりについても、神話にはたくさんのヒントがある。 神話には宗教的なイメージがあったけれど、行き詰まった時には読み物として読んでみたいと感じた。 ヒントとして「こう生きていけば?」というメッセージはあるけれども、押し付けがましくない。キャンベルさんの語り口も、神話のメッセージと同じようだった。 西洋の神は人型(髭の生えたおじいさん)で、東洋の神はより自然に近いもの、という記述が興味深かった。
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聞き手であるジャーナリストのビル・モイヤーズと、語り手である神話学の権威であるジョーゼフ・キャンベルとの対話を通して、神話に対する疑問や現代社会における神話の存在意義や影響等について考察した、両者の深い知識量による示唆に富んだ一冊。 神話は詩であり、隠喩である。 そして神話とは...
聞き手であるジャーナリストのビル・モイヤーズと、語り手である神話学の権威であるジョーゼフ・キャンベルとの対話を通して、神話に対する疑問や現代社会における神話の存在意義や影響等について考察した、両者の深い知識量による示唆に富んだ一冊。 神話は詩であり、隠喩である。 そして神話とは究極の心理の一歩手前の心理である。 人生のマイナス面やマイナス時期だと思われるものや時の中にプラスの価値を認めることを神話から学ぶのだと。 しかし双方の知識量の豊富さに圧倒されて、まだ断片しか咀嚼できてないと思うので、また読み返さないといけななと。
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具体的な神話について詳細が語られるような本ではなく、インタビュアーに応える対話形式。 この本を読もうと思ったのは、令和元年を迎えるにあたって、天皇家ってなんだ?という疑問から古事記の解説本を読んで、その本のコラムに、古事記と共通する他国の神話の話が幾つも紹介されていて世界の神...
具体的な神話について詳細が語られるような本ではなく、インタビュアーに応える対話形式。 この本を読もうと思ったのは、令和元年を迎えるにあたって、天皇家ってなんだ?という疑問から古事記の解説本を読んで、その本のコラムに、古事記と共通する他国の神話の話が幾つも紹介されていて世界の神話の共通性に興味が湧いたのと、並行で読んでいた西洋美術の本でも、神話画がヒエラルキーの頂点とか、人間の歴史の中に神話が欠かせないものなのかなぁと漠然と思ってたところにちょうど手に入った。 神話の共通性って、人間の形、男女の違いなどが影響してたりするのをみると、ホムンクルスじゃ無いけど、身体と脳の関係性が思考に影響しているんだろうなぁとか、色々と思索ができる。 そして、この本の中で感銘を強く受けたのは、キリスト教である教授が話す仏教との親和性。 神という存在をどこに置いているかが最も違う点だと思うけど、何が正しくて、何が正しく無い、ではなくて、人間の思考って様々だし、共通項もあるねという認識が出来る。 やはり、身体の形から思考は作られるのかな?なんて。 それぞれの人が色々な示唆を受けられるのでは無いかと思う本でした。
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原書名:THE POWER OF MYTH) 著者:ジョーゼフ・キャンベル(Campbell, Joseph, 1904-1987、アメリカ・ニューヨーク州、神話学) 訳者:飛田茂雄(1927-2002、世田谷区、アメリア文学) 解説:冲方丁(1977-、各務原市、小説家)
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