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葉隠 の商品レビュー

3.9

13件のお客様レビュー

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2024/09/15

「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」という一文で有名な本。 どうやって生きるかは死を常に身近なものとして感じることにより変わってくることを教えてくれる。 死は誰もが嫌悪感を持ち、考えたく無いと無意識のうちに遠ざけてしまいがちな概念だが、特段珍しくもなく、常に身の回りにあるもの。そ...

「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」という一文で有名な本。 どうやって生きるかは死を常に身近なものとして感じることにより変わってくることを教えてくれる。 死は誰もが嫌悪感を持ち、考えたく無いと無意識のうちに遠ざけてしまいがちな概念だが、特段珍しくもなく、常に身の回りにあるもの。それをいかに意識して生きるかにより人生は充実したものになる。そう考えさせられる本。

Posted byブクログ

2024/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・いまというときが、いざというときである。いざというときは、いまである。 ・自分の心の中をまったく人に開いて見せるものではない。日頃の言動で人が知っていてくれるものだ。 ・どうして他人にできることが自分にできないことがあろうか。 ・できないことだと思い込んでいるからできないのだ。十年も苦心すれば、確実にできるものだ。 ・つぎに、外見の事を言うと、風姿・言葉遣い・筆跡が大切だ。しかし、これは日常のことであるから、ふだんよく稽古をすればできることだ。全体として物静かであるが強さがにじみ出ているように心得ることである。こうしたことが身についたなら、お国の歴史や伝統などの学問をするように心がけ、そのあとで気晴らしに諸芸を習ったらよかろう。いまの時代、少しお役に立つ人というのは、外見の三か条が身についた者であって、それ以上の者ではない。 ・年功を経た者の話などを聞くときには、たとえ自分が知っていることでも、十分に尊敬して聞くことだ。同じことを十も二十も聞いているうちに、ふと理解できるときがある。そのときは、とくに印象が深いものだ。 ・人よりすぐれた境地を得ようとすれば、自分のすることについて、他人の意見を聞くことである。一般の人は、自分の考えだけで動くから、一段高いところに到達できない。人と相談する分だけが一段高くなるところだ。人に添削を頼むところが人よりも優れているのだ。 ・人に出会ったときは、いつも気を抜かないでいるようにしたいものだ。そして話を聞く場合や、ものを言いかけられたときは、うっかりそれに乗せられないように注意し、自分の納得がゆかないことであれば自分の意見を述べ、相手の意見の誤りを明らかにしようと努める。たいしたことではないと思われることでも、わずかのことで間違いが生ずるものである。気をつけなければならないことだ。 ・日ごろは懇意にしていつも一緒にいる者が、さて病気や災難に見舞われたとき、疎遠になるのは腰抜けである。何によらず、人が不幸なときはとくに近づいて、見舞いをしたり、贈物をしたりすべきだ。〜たいていの場合、自分が難儀しているときは人を頼りにするが、それがすむと忘れる人間が多い。 ・水があまりに澄んでいるところには魚が住まないという諺がある。藻などが生えているから、魚はその陰に隠れて成長することもできるのだ。少々くらいのことは見のがしたり、聞きのがしたりして咎めない方が、下々の者は安らかに暮らしてゆけるのである。 ・世間で差し障りがあるような話はしないがよい。気をつけなければならないことだ。〜口をきいたばかりに、いらぬことで敵をつくり、恨みを残すことになる。そのようなときには、外出しないで歌などを考えていた方がよい。 ・酒盛は、きびしくなければならない。よく気をつけてみると、たいていの連中がただ飲んでいるだけである。酒というものは、仕舞をよくしてこそ酒である。それに気がつかぬと人間が下品に見えるものだ。だいたい、その人の心がけは、そこに表われるような気がする。 ・〜このくらいで十分だなどと思わず、いつも「これではいけない、これでは不十分だ」と考えて、どうしたら真実の道理にかなうことができるだろうと一生たゆむことなく探求して、その決心を忘れることなく修行するべきである。このような修行の中にこそ真実の道理があるであろう。 ・〜分からないのが当然だ。簡単に分かることは浅薄な知識のみである。 ・幸せなときは、自慢と奢りに気をつけなければならない。そのようなときは、日ごろの倍も敬虔な心を持たないとつい失敗するものだ。よいときにはずむ者は、調子が悪くなるとすぐにへこたれてしまう。 ・「茶の湯の本当の心は、人間の欲望を除いて、その根本を清らかにすることである。眼に掛物や生花を見、鼻に香の匂いをかぎ、耳に釜の湯のたぎる音を聞き、口に茶を味わい、手や足の作法を正し、五感の根本が清らかなときは、精神もおのずから清らかになる。つまるところ精神を清くするものだ。」

Posted byブクログ

2024/04/28

山本常朝の武士としての心構えや振る舞い、武士道についてエピソードを交えて知ることができる。自分の普段の考え方や行動から、グッとくるものが多かった。特に、死に向き合うことで生を見つめること、それが、一瞬一瞬を大切に生きる武士の生き様につながっているのだと理解した。新渡戸稲造の武士道...

山本常朝の武士としての心構えや振る舞い、武士道についてエピソードを交えて知ることができる。自分の普段の考え方や行動から、グッとくるものが多かった。特に、死に向き合うことで生を見つめること、それが、一瞬一瞬を大切に生きる武士の生き様につながっているのだと理解した。新渡戸稲造の武士道ではあまり理解できなかった、武士の死に対する美学を理解できた気がする。 また、親切にすることには他の人に見えない形で行うこと、自分の考えで相手のことを悪く思っている人に対して、ただ文句を言うのではなく、どのように良い方向に変えていくのかを考えて行動すること、など、自分の考えと行動を変えていきたいと思わせられた本。繰り返し読んでいきたいと思う。

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2023/09/01

いつの世も、人間は生きて、考えて、生活していたことを教えてくれる。歴史は人生の連続ということを再認識させてくれた。

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2021/08/18

武士道とは死ぬことと見つけたり この言葉と三島由紀夫のイメージで、この書をずっと誤解していました。 奈良本氏のわかりやすい現代語訳と、この書が書き記された時代背景を知ることで、今まで知ることのできなかった 葉隠に改めて出会うことができました。

Posted byブクログ

2017/10/07

「武士道とは死むことと見つけたり」で有名な「葉隠」。 どういう経緯で高校生の私が、この本を所持したかは忘れた。 「葉隠」は肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝が武士としての心得を口述し、それを同藩士田代陣基(つらもと)が筆録しまとめたもの。

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2017/06/16

肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝氏の口述『葉隠』を現代語訳した本である。さすがに原著11巻を読む気は起きないのでこうしたものは有難い。『葉隠』といえば「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」の一文が殊に有名だが、本旨は主君に仕える心得を記したものである。有名な一文は仕える覚悟の構えを説い...

肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝氏の口述『葉隠』を現代語訳した本である。さすがに原著11巻を読む気は起きないのでこうしたものは有難い。『葉隠』といえば「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」の一文が殊に有名だが、本旨は主君に仕える心得を記したものである。有名な一文は仕える覚悟の構えを説いたものである。 現代語訳で読めるのは有難いものの、一世代二世代前の前近代的会社人間のようなことを説いている印象を受けた。『第4章 いかに「人と付き合う」か 』は不変的な日本人気質を突いたものであるものの、ほかは常朝氏の説く教訓は私の琴線には触れなかった。『葉隠』原著に挑むかどうかのリトマス紙的役割となったのであった。

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2016/12/31

人生の難問を解決する法との書。 覚悟と信念をもち、人生を歩んでいく生き方。 色々な年齢の人が読むと、捉え方が変わるほんで、僕にピンときたのは以下。 7つ呼吸する間に腹を決める。 勝つためには後から勝つのではなく初めから勝つ。 武士は、人と相談する智、人のためになることをする...

人生の難問を解決する法との書。 覚悟と信念をもち、人生を歩んでいく生き方。 色々な年齢の人が読むと、捉え方が変わるほんで、僕にピンときたのは以下。 7つ呼吸する間に腹を決める。 勝つためには後から勝つのではなく初めから勝つ。 武士は、人と相談する智、人のためになることをする仁、歯をくいしばる勇、加えて風姿、言葉遣い、筆跡が大切。 一度くらい過ちがあったといってその人を見捨てるようでは人物は育たない。 でした。 人生の切れ目切れ目で読みなおそうと思った。

Posted byブクログ

2014/09/12

其れでも、恐らく解説付きの原文を読んだ方が良い。体系化の不完全や、自己矛盾を指摘するより、自分に当たるところを拾えば良い。 1680代? 350年近い昔、これほど人の意識が変わらず連綿と繋がっていることを感じられたのは初めてです。

Posted byブクログ

2013/12/07

原本読む気力体力ないから大雑把にこれで。武士の暑苦しい生き様かと思ったら、とても腰の低い思想で、ここに書かれていることに妙に共感してしまった。

Posted byブクログ