花よりも花の如く(8) の商品レビュー
能楽師お仕事コミック8巻。 前巻はテレビドラマのストーリーを追った劇中劇、この巻はそのメイキング、舞台裏である。 憲人は現代劇は初めてだが、普段の能でもさまざまな役を演じる。レニー役の琳(りん)との交流から、さまざま考えを巡らす。 どんな劇であれ、役者は自分ではないものにな...
能楽師お仕事コミック8巻。 前巻はテレビドラマのストーリーを追った劇中劇、この巻はそのメイキング、舞台裏である。 憲人は現代劇は初めてだが、普段の能でもさまざまな役を演じる。レニー役の琳(りん)との交流から、さまざま考えを巡らす。 どんな劇であれ、役者は自分ではないものになる。それがすべて自分の経験を元にしたものであれば、経験していないことは演じられないことになってしまう。極端な話、能では龍になったり神になったりもするが、どんな人でも龍や神の経験を持つことはない。現代劇でも、例えば殺人者の話なら、本当に殺人をしなくては演じられないとなるとなかなか大変である。 ではどうするか。 現代劇では「気持ちを作る」「持っていく」という。感情の記憶に基づいて心理状態を作っていく。ただそういうやり方はできないという人もいて、台本から状況をイメージしてアクションし、感情はあとからついてくるという場合もあるという。 「サイズ」という言葉は、役柄にあった度量や世界観を指す。これがあまりにも違い過ぎるとやはりその役を演じるのは難しいのかもしれない。 能では「位(くらい)」という言葉があり、これは役というより舞台についてのようなのだが、「重い」「軽い」と称する。やはり経験を積まないと「重い」「位」の舞台には立てないものであるようだ。 現代劇ならではの役者の交流の仕方に最初は戸惑う憲人だが、やはりそこは演者。吸収していくものは吸収していこうとする。 琳は琳で、役を超えて、能に興味を持ち始め、2人の交流は続いていくようである。 ドラマ中でも出てくる「弱法師(よろぼし)」。憲人はこの巻ではゆかりの地、四天王寺を訪れる。ドラマ(「石に願いを」)にはいくつかの「石」が出てくるのだが、四天王寺の石の鳥居もその1つ。「弱法師」は、河内の伝説、俊徳丸が主人公で、『説経節』にもここから派生したお話がある。 俊徳丸は、人の讒言を信じた父により家から追放されてしまう。悲しみのあまり盲目となり、乞食坊主として暮らしている。目が見えず、よろよろしていることから、周囲からは弱法師と呼ばれている。 俊徳丸は夕日を拝むため、四天王寺を訪れる。西の石鳥居は極楽浄土に向っていると信じられていて、落日を拝むと浄土に行けるという信仰があった。これを日想観(じっそうかん)と呼ぶ。日想観を行ったことで、見えない目が見えるように感じ、ありありと周囲の景色を見る俊徳丸。けれど、それは錯覚で、うろうろするうち、人々にぶつかっては転び、笑われる。俊徳丸は高揚した心を恥じ、二度と興奮しまいと誓う。 そこに居合わせたのは、俊徳丸を追放した父。父はそのことを悔いていた。たまたま盲目となった息子と行き会い、我が家に連れて帰ろうとする。俊徳丸は盲目の我が身を恥じて逃げようとするが、父は追いつき、連れ帰る。 俊徳丸伝説や派生するお話では、最終的には奇跡が起こり、盲目の俊徳丸の目が再び見えるようになる形のものが多いが、能ではそうはならない。悲劇的ともいえるが、父には引き取られるのだから、絶望的ではない。むしろ、現実的な救いと見ることもできる。 いずれにしても、何だか考えさせられるところの多いお話である。
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とりあえず記憶の為にもレビューです。 主人公・憲人の家系図によるとなかなか複雑。 母方が能の家(相葉家)父方が神官の家(榊原家) 憲人と弟・西門は幼い頃から能を習いますが5才の時神官である榊原本家の養子となり青森へ。 8巻までの間に憲人が芸に悩み、弟との関係に悩みますがどんな時...
とりあえず記憶の為にもレビューです。 主人公・憲人の家系図によるとなかなか複雑。 母方が能の家(相葉家)父方が神官の家(榊原家) 憲人と弟・西門は幼い頃から能を習いますが5才の時神官である榊原本家の養子となり青森へ。 8巻までの間に憲人が芸に悩み、弟との関係に悩みますがどんな時も真面目に誠実に悩み答えを出して成長する憲人が素敵(⑉︎• •⑉︎) この巻でテレビのスペシャルドラマに出演します。 能を絡めたミステリーです。 作中作がめちゃくちゃ良かった〜新たな世界で新しい出会いと経験が芸を成長させます。 さぁ9巻からが更に楽しみになりました♪ 今日も漫画三昧で幸せ\(//∇//)\
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人の目に触れる職業である以上、能楽師も 見てくれる客層を増やす為にも注目されること自体は 自分は良いことだと思う。 ただそうなることで周りの目は厳しくなる。 色々言われても最終的には黙らせる為には 本業である能をこれまで以上にしっかりやる。 それ以外にできることはない。 歯痒い気もするが、本当にそれしか無いのだ。 先生が『いつもニコニコしながら私に重いものを乗せる』のは 憲ちゃんを信頼しているからこそなのだろう。 琳さんも良いキャラクターだし、 仕事か本心か気になるのは好きだからだ と気づく憲ちゃんが良かった。 初めはスタッフさんが多いことで緊張していたけれど 今は「慣れた」ではなく「心強い」といえるところも 恰好良い。 スタッフさんを気遣ってお菓子をふたりして差し入れるところも素敵だ。 琳のことが好きだと思ったのに連絡先を聞けないのも憲ちゃんらしいし、 琳さんは琳さんで遠慮してすぐに連絡先が聞けなかったのだろうと思うと微笑ましい。 友達付き合いをしたいという言い方ではなくて、入門したいというのが 琳さんの実直さだなと思う。
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―仕事か本心か気になるのは その人が好きだからだ 7巻でまるまる劇中劇やって、8巻でそのメイキングやるなんて楽しすぎる構成。 時々劇中劇まるごとやる作品はあるけど、知ってる限りは全部あとから番外としてなんだよね。 サイファで劇中劇やってたの思い出すな。 能の玄人さんたちのガッ...
―仕事か本心か気になるのは その人が好きだからだ 7巻でまるまる劇中劇やって、8巻でそのメイキングやるなんて楽しすぎる構成。 時々劇中劇まるごとやる作品はあるけど、知ってる限りは全部あとから番外としてなんだよね。 サイファで劇中劇やってたの思い出すな。 能の玄人さんたちのガッツリ監修とものすごい取材とそもそも能ガチファン成田さんで作られてるこの作品の中で、玄人たる登場人物たちのガッツリ監修のもと能を舞台にしたドラマを作るっていう入れ子構造もまたインタレスティング。 「一般向にそう思われてるけど、実はこうです」っていうことを知るのが大好きなので、ドラマ制作側の能に対するそれと、能側のドラマに対するそれが同時に襲ってくるこの8巻はほんと面白い。
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5巻で止まっていた続きを読み始めたけれど、やはり面白い! この間は実際にお能の舞台もしっかり観たし、昔に比べて楽しさ倍増です。 これからもお能を観たいし、これも続きが読みたい。
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自分の体験だけが基だとそれを超えた大きい役を演れないんで役柄に見合った度量や世界観を「サイズ」というんですが
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前巻のドラマ「石に願いを」のメイキングですが、久々の新刊は前巻から復習しないと、話がよく分からないです。もともと、ちょっと難しい能の話ですから。 でも、憲人がドラマの役にはまって、ちょっと表情とかが変わってきてたのは、成長してるって感じでよかったです。次巻は琳さんが、能に弟子入...
前巻のドラマ「石に願いを」のメイキングですが、久々の新刊は前巻から復習しないと、話がよく分からないです。もともと、ちょっと難しい能の話ですから。 でも、憲人がドラマの役にはまって、ちょっと表情とかが変わってきてたのは、成長してるって感じでよかったです。次巻は琳さんが、能に弟子入りなんですかね?
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リアルタイムで追いかけている数少ない漫画家さんの一人。多作でなく、濃密な世界を淡々と描いてくれて、本当にありがたいと思う。
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劇中劇のメイキング。昔から、こういうの好きでしたもんね。「エイリアン通り」の時代から。 今回は、テレビドラマ「石に願いを」のメイキング。一周して、「あいつ」に戻ってきているような人間関係のかき方の感じは大好きです。 「NATURAL」や、「花よりも花の如く」は、「あいつ」の雰囲...
劇中劇のメイキング。昔から、こういうの好きでしたもんね。「エイリアン通り」の時代から。 今回は、テレビドラマ「石に願いを」のメイキング。一周して、「あいつ」に戻ってきているような人間関係のかき方の感じは大好きです。 「NATURAL」や、「花よりも花の如く」は、「あいつ」の雰囲気があると思っていたのですが、「エイリアン通り」や、「CIPHER」の雰囲気も、確かにあって、なんていうか、成田 美名子のいい味が、全部出ているなぁと感じます。 でも、テーマはいったいなんだろうというか、これって、結局何の話だったっけ?という疑問も。 まぁ、憲人の生き方そのものがテーマかな。
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