空白の叫び(中) の商品レビュー
殺人を犯した3人の少年が少年院に入り、そこでの生活から卒院後までを描いた中巻。 少年院での生活がどこまで真実に基づいたものなのかは知らないが、罪を償うのではなく、更正を目的としてるのは事実なので、ここでも描かれていたような卒院のための処世術だけを身につける者も実際に少なくないので...
殺人を犯した3人の少年が少年院に入り、そこでの生活から卒院後までを描いた中巻。 少年院での生活がどこまで真実に基づいたものなのかは知らないが、罪を償うのではなく、更正を目的としてるのは事実なので、ここでも描かれていたような卒院のための処世術だけを身につける者も実際に少なくないのではないだろうか…。 被害者や遺族感情を考えるとやるせないが、本作ではあくまで加害者視点を貫いており、久藤や葛城が自分の中の瘴気を意識ながらもあがらい続ける様は、どこか共感できる部分もある。その2人の対比としての神原は普通っぽいが故に保身に走り、無意識にズル賢しこさを働かせていくようになる。それが彼を破滅へ導くのだろうが、その姿は現代社会の一部を反映してるようだ。。。 …と、思わず引き込まれているのだが、葛城の医療少年院から卒院までの心理と、久藤が教官の柴田に目をつけられた経緯について不明瞭なのが気になる。下巻で触れられるのだろうか? ま、とにかく下巻へ!!
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少年3人が殺人をおかし、少年院で出会い、出所後に銀行強盗をする。3人の普通の少年たちがそれぞれ悪の道におちていく。貫井作品らしい、最後のどんでん返しもあり、3巻にわたる長編だが読みふけってしまった。読後はあんまりいい気持ちじゃないけど。
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こんな展開になるとは! 全然予想外!!!って終わり方でした。 中は、 事件後の少年院での話と、そこを出た後の話。 3人がやっと、やり取りし始めます。
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現実を、突きつけられる。取り返しのつかないことをしても、その先の世界がある。 生きている限り、他者との関わりは続く。 醜悪な場面があったり、心理描写が省略されて消化不良な部分があったりで、読んでいて決して楽しいものではないけど。 3人を描く意味、謎の悪意、狭い世間、と気になる要素...
現実を、突きつけられる。取り返しのつかないことをしても、その先の世界がある。 生きている限り、他者との関わりは続く。 醜悪な場面があったり、心理描写が省略されて消化不良な部分があったりで、読んでいて決して楽しいものではないけど。 3人を描く意味、謎の悪意、狭い世間、と気になる要素もまだまだあって、ついつい引き込まれてしまう。
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院内の生活ってここまで劣悪なんだろうかとちょっと怯懦を感じてしまった。 中巻にてちょっとミステリー要素も強まってきてるし、やはり貫井さんの構成力はスゴイなと思う。
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