あの日にかえりたい の商品レビュー
表題作の「あの日にかえりたい」よりも、 「へび玉」「夜、歩く」が秀逸でした。 へぇーっ どうなっていくのだろう。 なぁるほど、そこに持ってきますか。 ふぅん、なるほどねぇ。 読み終わった後、しみじみ感が心地よく漂いました。 優しい気持ちを喚起させられるような気がしました。 ...
表題作の「あの日にかえりたい」よりも、 「へび玉」「夜、歩く」が秀逸でした。 へぇーっ どうなっていくのだろう。 なぁるほど、そこに持ってきますか。 ふぅん、なるほどねぇ。 読み終わった後、しみじみ感が心地よく漂いました。 優しい気持ちを喚起させられるような気がしました。 朱川湊人さんとは また一味違う不思議感が魅力です。
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「真夜中の動物園」 夜の動物園で会った、優しい飼育員さんは・・・ 「翔る少年」 僕には新しい、若いお母さんがいる。 ある日大きな地震が起きた。 僕の意識は過去と、そして今いる場所を行き来する。 「あの日に帰りたい」 ボランティアで通い始めた老人施設。 私は一人の老人の話の聞き役に...
「真夜中の動物園」 夜の動物園で会った、優しい飼育員さんは・・・ 「翔る少年」 僕には新しい、若いお母さんがいる。 ある日大きな地震が起きた。 僕の意識は過去と、そして今いる場所を行き来する。 「あの日に帰りたい」 ボランティアで通い始めた老人施設。 私は一人の老人の話の聞き役になる。 奥さんを亡くして、苦労ばかりさせた事を悔やんでいる老人。散歩のときに私が見たのは・・・ 「へび玉」 長い事そのままになっていた袋には、へび玉が入っていた。高校の時の仲良し5人組は、そのへび玉を持って15年後に会う約束をしたのだった。会えない事は分かっていた。けれど、行かずにはいられなかった。 「did not finish」 アルペン競技でコースアウトした。自分はきっと助からない。選手として一流にはなれなかったのに、自分をこの競技につなぎとめていたものは何だったのだろう。 「夜、あるく」 夜の散歩のときに会う一人の老婦人。いつも中学校の門の前のハクモクレンの木の傍にいた。 彼女は雪の季節にしか歩かないという。 老婦人と彼女との、ハクモクレンにつながる思い出は・・・ ちょっと不思議な物語が6篇。
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2015.2.14 読了 切ない話が多かった短編集。 世にも奇妙な物語チックでした。 読みやすく 読後感も悪くなかったです。
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喪失感の中にも、もう一度現実を肯定しようとする主人公の姿が印象的だった『へび玉』と、『夜、あるく』が特によかった。
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乾さんの作品は「てふてふ荘へようこそ」に続いて二作目を読みました。 この作家さん、幽霊ものが得意なんでしょうか? それともたまたまかな? 本作は短編集でしたが、どの作品も過去のある時点を振り返って今をもう一度見つめる という内容でした。 「あの時に、別な選択をしていれば…」なんて...
乾さんの作品は「てふてふ荘へようこそ」に続いて二作目を読みました。 この作家さん、幽霊ものが得意なんでしょうか? それともたまたまかな? 本作は短編集でしたが、どの作品も過去のある時点を振り返って今をもう一度見つめる という内容でした。 「あの時に、別な選択をしていれば…」なんて振り返るときって誰にもありますよね。 でも本作は「あの日」を振り返りつつも、とても前向きなところがいいなと思いました。 あの日の選択で良かったのか? あ、あの日の自分があるから今ここにいるんだな みたいな内容が多くて好きでした。 老人ホームのおじいさんのお話は切なかったけれど…。 スキー選手の話が一番心に残りました。
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真夜中の動物園は、結末は良かったけど、初めの方の主人公の少年の辛い心情を読むのがつらかった。翔る少年がいちばん良かった。
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(収録作品)真夜中の動物園/翔る少年/あの日にかえりたい/へび玉/did not finish/夜、あるく
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誰しもが持つ人生の分岐点「あの日」。今を生きている者と、あの日から時が止まってしまった者との時空を超えた交錯が奇跡を生みます。それは希望に続く道筋でもあれば、もう時を刻むことのない過去への懺悔でもあり、ひとつひとつの物語に感慨深くしみじみと読みました。それぞれが二度と戻ることのな...
誰しもが持つ人生の分岐点「あの日」。今を生きている者と、あの日から時が止まってしまった者との時空を超えた交錯が奇跡を生みます。それは希望に続く道筋でもあれば、もう時を刻むことのない過去への懺悔でもあり、ひとつひとつの物語に感慨深くしみじみと読みました。それぞれが二度と戻ることのないあの日に触れて思い寄せます。そこには懐かしい切ない気持が静かにたたえられていくのです。特に「翔る少年」は互いの果てしない優しい思いが悲しくなるくらい伝わって大きく気持ちを揺さぶられました。他「へび玉」「夜、あるく」が好き。(2010年7月読了)
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『たったひとり』でこの作家の作品に初めて触れ、続いての2作目。端正で上質な作品集。『世にも奇妙な物語』に必ずひとつははいっている感動譚的な、想いが呼ぶ奇跡、とでもいうテーマで描かれている。『へび玉』が、特に心に残った。
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時空をこえた不思議で切なくて温かい話たち。 どの話も北海道が舞台なのはどうしてだろう? 『翔ける少年』『夜、あるく』が特に好き。
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