ヨーロッパ史における戦争 の商品レビュー
戦争という観点からヨーロッパの歴史を紐解くというのは興味深く、また実際にヨーロッパに行ったことのある人が観光地を周るたびに「これはいつの戦争の史跡?」と疑問を持つように、ヨーロッパの歴史は戦争の歴史でもある。 本書は歴史と戦争を対比して説明する点で面白く、第二次世界大戦で米露アジ...
戦争という観点からヨーロッパの歴史を紐解くというのは興味深く、また実際にヨーロッパに行ったことのある人が観光地を周るたびに「これはいつの戦争の史跡?」と疑問を持つように、ヨーロッパの歴史は戦争の歴史でもある。 本書は歴史と戦争を対比して説明する点で面白く、第二次世界大戦で米露アジアの台頭により、ヨーロッパは世界の中心ではなくなり、戦争する必要も無くなったと閉めるのは非常にスッキリするのだが、原本をほぼ直訳しており非常に読みづらい。その点が残念。
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軍事を軸にして中世以降のヨーロッパ史を概観する一冊。約1000年間について、単なる戦争史としてではなく、社会の変化と関連付けながら記述している。 著者がイギリス人だからなのか、ナポレオンやプロイセンを俯瞰して見ていたり、海軍力についての記述に一定の割合を割いているのが効いているよ...
軍事を軸にして中世以降のヨーロッパ史を概観する一冊。約1000年間について、単なる戦争史としてではなく、社会の変化と関連付けながら記述している。 著者がイギリス人だからなのか、ナポレオンやプロイセンを俯瞰して見ていたり、海軍力についての記述に一定の割合を割いているのが効いているように思う。大英帝国の盛衰についても(ややアイロニカルに)距離を置いているように見える。 これを文庫版230ページ強に収めた力業がすごい。逆に、このくらいに収めないと散漫になる気もする。 とはいえ、そのために前提知識を必要とする面はある。私は中世ヨーロッパに関する記述で特にそれを感じた。まあ仕方ない。 前提知識なのかわからないが、文中で2回、ロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』の内容が引かれているのでびっくりした。脚注もなく、さも知ってて当然のように登場するのだが、イギリス人にとってはそれほどの常識なわけ? いや、『ボートの3人男』が古典化するような国だし、「モンティ・パイソン」の国なんだからあり得る話だとは思うけど、にわかには信じがたい。 日本でいえば、こういう研究書(?)の中で『吾輩は猫である』の逸話が混じってくるようなことですよ。まじかよ。
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構成は非常に興味深く、各時代の戦争の形態を中心的な戦闘員から論じ、ヨーロッパでの戦争の変化を時系列順に追うことができるようになっている。が、何か読みづらい。原著がそうなのかもしれないが、非常に表現が回りくどく感じる。文体に慣れないと、要点をつかみづらい気がした。
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狭義の軍事史というよりも、軍事・戦争という観点から見たヨーロッパ史というべき本。構成は章ごとのタイトルからわかるように(封建騎士の戦争、傭兵の戦争、商人の戦争、専門家の戦争、革命の戦争、民族の戦争、技術者の戦争)、それぞれの時代の戦争において決定的な役割を果たしたアクターごとにそ...
狭義の軍事史というよりも、軍事・戦争という観点から見たヨーロッパ史というべき本。構成は章ごとのタイトルからわかるように(封建騎士の戦争、傭兵の戦争、商人の戦争、専門家の戦争、革命の戦争、民族の戦争、技術者の戦争)、それぞれの時代の戦争において決定的な役割を果たしたアクターごとにそれぞれの時代の戦争の特徴を摘示するようになっている。兵器の技術的発展、軍制の変化、それに伴う政治システムや社会の風潮の変化が全体のなかでバランスよく記述されており、単なる軍事史ではなく国制史とも言えるほど、ヨーロッパ史の多くのトピックに重なるところが多いと思う。
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ヨーロッパ史における戦争≠戦争の歴史であることに注意。あと、字が小さいとは言え文庫だから概論。で、時間をかけて読んでいたので、その間にいろいろ読んでたモノを結びつける役には立った。そして最後、『そして欧州は世界の中心では無くなりました。』で終わり。
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中世から世界大戦までのヨーロッパにおける戦争のその担い手や武器、戦い方を述べながらそれを構成する社会構成について説明している。
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マイケル・ハワード(奥村房夫・奥村大作訳)『ヨーロッパ史における戦争』中公文庫、2009年(原書初版1976年) 戦争の技術面・社会制度などを書いたものである。封建騎士の戦争から第二次世界大戦までを扱う。 とくに火砲に注意してよんだが、14世紀の臼砲(一日一度発射)や、火縄銃の発展、ライフリング、射程、18世紀の大砲部品の規格化、後装銃(伏射を可能にした)などが、興味深い。 1472年にミラノ公がつかった大砲は一門あたり20〜30頭の馬で引かねばならず、弾丸を運ぶためには40頭の馬が必要だった。たいへん重い兵器だったのである。また、跪いていれば、大砲の弾はほとんど損害を与えなかったとされている。 16世紀にはマスケット銃が登場する。初期のマスケット銃の射程は300ヤードほどで、長弓の400ヤードよりも短かった。15世紀から16世紀にかけて、オラニエ公マウリッツが「軍事訓練」をやり、傭兵を兵隊へ変えた。かれの士官学校にヤコブ・デラガルディがおり、デラガルディはグスタフ・アドルフに仕えた。火打ち石式マスケット銃の三列編成では一分に三発程度の発射能力があった。 大砲の機動性を改良したのは、スウェーデンの製鉄業者ルイ・デ・ギールで、人力でも動かせる野戦砲が開発され、実体弾や散弾を発射でき、発射速度は(それまで一時間に二三発だった)のが、マスケット銃と変わらない速度になった。 基本的に戦争は、騎士の時代では土地の相続権などの係争について「神の審判を仰ぐ」行為であった。中世後期に傭兵がでてくると「金しだい」になり、大航海時代から17世紀あたりまでは、交易品を奪う「ビジネス」だった。しかし、交易品の略奪ではなく、交易そのものが儲かると分かると、戦争はビジネスのジャマになり、18世紀はできるだけ相手を戦わずに相手を餓えさせるようにするのが、うまいやり方になっていく。これをかえたのが、フランス革命とナポレオンであり、かれの軍隊は「理念」のために戦い、ビジネスなど関係なかった。しかし、生き延びるためにあちこちを略奪している。革命防衛のために市民は徴兵され、兵士の数はそれまでになく増え、国民戦争になっていくが、復員させるシステムがなかったので、外国に追いやられ、そこで略奪したり、軍税を課して生存するしかなかったのである。19世紀の工業の発達は第一次世界大戦の新兵器をもたらしたが、戦争の目標は相手国の殲滅か、自国の恒久的な平和をもとめるものであり、要するに、「敵」の潰滅など達成不能な目標だった。結局、戦争を支える経済が崩壊して終戦になる。第二次世界大戦の「制空権」の話は非常に印象的であった。戦争の重点が経済であるなら、戦場で兵士を殺すよりも、直接飛行機で無防備な市民を狙うのが、結局、生産や人員補充を不可能にする点で有効でなのである。つまり、「銃後」の破壊こそ戦争の重点になり、原子爆弾もこの発想からつくられていくのである。
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[ 内容 ] 中世から第二次世界大戦に至るまでのヨーロッパで起こった戦争を、テクニックだけではなく、社会・経済・技術等の発展との相関関係においても概観した名著。 二〇〇九年に改訂された新版の本邦初訳。 [ 目次 ] 第1章 封建騎士の戦争 第2章 傭兵の戦争 第3章 商人の戦争 第4章 専門家の戦争 第5章 革命の戦争 第6章 民族の戦争 第7章 技術者の戦争 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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戦争は社会の性質を規定する・・・ 逆に社会は戦争の性質を規定する・・・ ヨーロッパのこの1000年の歴史を振り返り・・・ 社会が変化するに従っていかに戦争が変化したのか・・・ そして逆に、戦争そのものがいかに社会を変化させたのかについて辿る・・・ 今日の世界が戦争を通じていかに...
戦争は社会の性質を規定する・・・ 逆に社会は戦争の性質を規定する・・・ ヨーロッパのこの1000年の歴史を振り返り・・・ 社会が変化するに従っていかに戦争が変化したのか・・・ そして逆に、戦争そのものがいかに社会を変化させたのかについて辿る・・・ 今日の世界が戦争を通じていかに形成されたのかが分かる・・・ ヨーロッパについての本だけれども、もちろん日本だって同じ・・・ 今のような社会になったのは、第2次世界大戦で敗れた結果を通じてですよね・・・ 本書は騎士が戦争の中心だった1000年前、封建制の時代から振り返る・・・ 段々と重装の騎士が戦場で役に立たなくなってきて、さらにその維持にもお金がかかりすぎることがわかってくると・・・ 傭兵が戦争の中心となっていき・・・ 戦争こそが富と地位をもたらす機会だったので、戦争の商業化が進んでいき・・・ ヨーロッパが世界へと手を伸ばし始めた大航海時代には・・・ (ヨーロッパの視点からの)発見や交易が莫大な富をもたらすようになり、商人(海賊?)が戦争の中心となり・・・ 略奪や交易によってヨーロッパ諸国にもたらされた富が各国に軍隊を常時持つことを可能にしていき・・・ 常時軍隊を持てることによって、軍隊が専門集団化していき、職業軍人、戦争のプロが戦争の中心となり・・・ フランス革命からのナポレオン戦争がヨーロッパに国民国家、民族という枠組みを植え付け・・・ ナショナリズムが湧き起こり、民族、国民が戦争の中心となっていき・・・ 第一次世界大戦を経て戦争は国家の総力戦となり桁違いに戦争の規模が大きくなり・・・ 過去もそうだったけれども、特にこの時期から加速度的に様々な兵器の登場が戦争を変えていき、極めつけの核兵器、大陸をあっという間にひとっ飛びするミサイルの登場により、技術者が戦争の中心となっていき、現代へと至る・・・ ザッと1000年・・・ ヨーロッパが繁栄し、世界の中心となり、そして二度の世界大戦で没落したこの1000年間・・・ ヨーロッパでは、「平和」とはごく稀な現象でしかなかった・・・ 一時的に確立されても、長くは続かず、非常に脆く、不安定なものでしかなかった・・・ というのが、よくよく見てとれる・・・ 過去、ヨーロッパこそ戦争の本場でしたね・・・ そりゃあ、これだけ戦争してたら複雑怪奇にもなるわ・・・ そして・・・ 本文のあとの解説が非常にわかりやすくて・・・ 著者の平和観がよくまとまっている・・・ ということで引用・・・ 著者の確信は・・・ 平和とは秩序に他ならず、平和(秩序)は戦争によってもたらされるというものである。 つまり、戦争は新たな国際秩序を創造するために必要なプロセスなのであり、そして平和とは、創り出されるものなのである。 その意味において、戦争の歴史は人類の歴史と共に始まったものであるが、平和とは比較的に新しい社会現象であると言える。 だって・・・ ああ、そうすると・・・ 今(まがりなりにも)平和であるのは・・・ それはボクらにとっての平和なんであって・・・ この平和(秩序)を良しとしない人たちや国がいる以上・・・ この平和というのは常に脅かされ続けるということですね・・・ そう、今の社会に合ったまた新たな戦争(今はテロが中心でしょうか、それともサイバー空間でしょうか?)によって・・・ ヨーロッパの歴史にそんなに興味ないや、という人は268Pからだけでも読んでみるとイイかも・・・ そんなに長くないし・・・ でも中身は濃いかと・・・ オススメ・・・
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時代ごとの戦争の目的や規模、戦略などの移り変わりが細かく書かれている内容。騎士や傭兵から始まり、近代は技術者中心流れまで、ほんと常に戦争してる歴史だなと改めて思った。
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