星の舞台からみてる の商品レビュー

木本雅彦【著】

2010/05/13

ほとんど全ての人がコンピュータの中にエージェントと呼ばれる代理人を所持し、日常の行動サポートをしてもらうようになった世界。
香南は顧客の死後にWEB上において死亡告知などの処理を行う会社に勤めている。契約社員である彼女は、所謂‘デキる女‘に憧れる２５歳だ。ある日、親会社の創業メンバー・野上の死後処理を任された彼女は、謎のメールをたどりながら野上の人生を追い始める。
「愛と勇気のシステムエンジニアSF」という煽りに若干不安を覚えながらもタイトルに魅かれて購入。文句なしに面白かった。内容的に堅すぎず、しかし軽くもない所。平凡なWL（working lady）から宇宙まで……スケールの大きさにも関わらず、伏線を回収しながらすっきりとまとめてくれている所が良い。