蒼林堂古書店へようこそ の商品レビュー
短編のミステリと、ミステリの過去の名作を紹介する 「入門書」のコーナーが交互に出てくる不思議な本。 小説の方の(たぶん)主役の古書店店主が、 書評も担当している、という体で書かれている。 蒼林堂という「ミステリ専門の古書店」を舞台に、 週末になると集まる常連客と店主のやり取りを...
短編のミステリと、ミステリの過去の名作を紹介する 「入門書」のコーナーが交互に出てくる不思議な本。 小説の方の(たぶん)主役の古書店店主が、 書評も担当している、という体で書かれている。 蒼林堂という「ミステリ専門の古書店」を舞台に、 週末になると集まる常連客と店主のやり取りを描く 「一幕物」が小説部分の基本。 その中で毎回のように「日常の謎」が取り上げられ、 店主のロッキングチェアディテクティブぶりが冴える、 というのが基本のパターンなのですが... 正直、この小説部分が、最初の内はなんだかなぁ... という印象だった(^ ^; 謎が簡単だし、 謎解きもハンパな印象だし... でも、グダグダした(失礼!)常連たちの会話が、 重ねて読んでいくうちに気持ちよくなってくる(^ ^ しかも、尻上がりに「もやもや感」が増していき、 最終章で全編通しての隠しストーリーが浮かび上がる。 そこで初めて、こんなに複雑な伏線を張っていたのか、 ということに驚かされる(^ ^; いや...よくまぁここまで複雑な話を思い付くな...(^ ^; 読み始めは★三つくらいの印象だったのに、 最終章で★七つくらいに跳ね上がった感じ(^ ^; 最後の最後の書評のお遊びも粋だわね(^ ^ ミステリ読みの「入門書」としても良いのかも(^ ^ 「読んでみたい」と思った作品がたくさんあった(^ ^
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ミステリ専門古書店に集う客と店主が、ミステリ談義と日常の謎を持ち寄る小噺。実在のミステリ小説について毎回語り、章の合間にはミステリガイドも掲載。全体的に軽いほのぼの雑談だけど、読み進めるとロマンチックな伏線が。最後の一文までニクい。
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雑誌かなんかに連載された本の紹介コーナーを纏めたもののようですが、なかなか洒落てます。 通勤等で細切れに読むのにちょうど良い。 茅原先生の描写がどんどんと美人になっていく(笑) 読んだ本も全く知らなかった本も、いつか読みたいと思っていた本も。どれもこれも読みたくなります。こうい...
雑誌かなんかに連載された本の紹介コーナーを纏めたもののようですが、なかなか洒落てます。 通勤等で細切れに読むのにちょうど良い。 茅原先生の描写がどんどんと美人になっていく(笑) 読んだ本も全く知らなかった本も、いつか読みたいと思っていた本も。どれもこれも読みたくなります。こういうの大好き、 13章 転送メールの罠 だけが意味が分からなかった。 翻訳?の仕組みは分かったのだけど、その文章は何?という感じ。 ネットで探しても、腑に落ちる説明はなかった。
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乾くるみのラストにニヤニヤしちゃう恋愛展開が大好物だ!! だもんでこれはとても満足!! あと、書評の本を読みたくなったので今後集めてみようかな??
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蒼林堂古書店を舞台にちょっとした「日常の謎」を常連さんが語っていく短編、緩やかな連作で最後まで繋がる。 短編ごとに関連した古今東西のミステリーの書評が2ページずつついてる。 しかし、なんかの雑誌での連載をまとめたんだろうが、短編それぞれの始まりに毎回毎回、主人公や登場人物の説...
蒼林堂古書店を舞台にちょっとした「日常の謎」を常連さんが語っていく短編、緩やかな連作で最後まで繋がる。 短編ごとに関連した古今東西のミステリーの書評が2ページずつついてる。 しかし、なんかの雑誌での連載をまとめたんだろうが、短編それぞれの始まりに毎回毎回、主人公や登場人物の説明などの設定を繰り返し入れてくるため、うっとおしい。単行本化するならその辺の編集をしっかりやってほしい。 書評自体はテーマごとにまとまっててよいと思うのだが、かろうじて合わせ技一本という感じか。小説として買ったら面白さは少ない。
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本にまつわる謎解きものは大好き。 ミステリー専門古書店というだけあって正解がきれいに解かれていくのがいいです。 現実で「解読された奇跡」みたいなメッセージに出会いたいものです。 そして林雅賀のミステリ案内のラスト、ニヤつきました。
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すっっっっごく面白かった! 2016_040【読了メモ】(160703 13:11)乾くるみ『蒼林堂古書店へようこそ』/徳間文庫/2010 May 15th/ついった繋がり宮古さんからのリコメンド。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いろんなミステリー小説が紹介されてて、読んでみたいなと思える本に沢山であえた気がする。 物語自体も短編のミステリー調なので空いた時間に読める。 以下、紹介されてて読みたいなと思った自分宛メモ。 ・ヒッチコック殺人事件(石沢英太郎) ・十角館の殺人(綾辻行人) ・生存者、一名(歌野晶午) ・そして二人だけになった(森博嗣) ・ある閉ざされた雪の山荘で(東野圭吾) ・八墓村(横溝正史) ・球形の季節(恩田陸) ・「悲劇四部作」(エラリークイーン) ・女囮捜査官「シリーズ」(山田正紀) ・「惨劇の村・五部作」(吉村達也) ・大誘拐(天藤真) ・リミット(野沢尚) ・展望塔の殺人(島田荘司)(短編) ・ディオゲネスは午前三時に笑う(小峰元) ・犬神家の一族(横溝正史) ・二つの鍵(三雲岳斗) ・螺旋階段のアリス(加納朋子) ・秋の花(北村薫) ・改訂・受験殺人事件(辻真先) ・飛ぶ男、堕ちる女(白峰良介) ・沈黙者(折原一) ・顔のない顔(北森鴎(?))
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ミステリー専用のビブリア的作品ですね。ラストがあまりに短絡かなと思いますけど紹介作品も読んでみたい気にさせます。
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正直つまらなかったし、苛立ってきた。仕方のないことかもしれないが、何度も章が新しくなる度に新たな情報のない設定を読まされるのが苦痛だった。登場人物の人物像も描ききれてないし、深みがない。主人公の性格も寒いし、全員痛々しい。ストーリーも毎回事件の設定をここが何センチで~こういう構造...
正直つまらなかったし、苛立ってきた。仕方のないことかもしれないが、何度も章が新しくなる度に新たな情報のない設定を読まされるのが苦痛だった。登場人物の人物像も描ききれてないし、深みがない。主人公の性格も寒いし、全員痛々しい。ストーリーも毎回事件の設定をここが何センチで~こういう構造で~といった舞台作りが想像しやすければ良かったが何とも面倒になる。本の紹介も、数が多いだけで薄っぺらく、魅力が伝わらなかった。もうこの作家の本は買わないかも・・・・・・・
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