セイジャの式日 の商品レビュー
「思い出せない。どうしても。だから、描けない。青い絵を完成させることができない。ずっと」 「それが苦しい」 不器用な人たちの、不恰好な恋と旅立ちの物語、三部作完結。 由良がね、幸せになってほしい。 とっくに大人になってしまった私はそう思うのですよ。 最後の最後がね。もう言...
「思い出せない。どうしても。だから、描けない。青い絵を完成させることができない。ずっと」 「それが苦しい」 不器用な人たちの、不恰好な恋と旅立ちの物語、三部作完結。 由良がね、幸せになってほしい。 とっくに大人になってしまった私はそう思うのですよ。 最後の最後がね。もう言うことないよね。そうだよ。そうなの。それだけなの。
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「プシュケの涙」「ハイドラの告白」に続く物語。 最後まで読んで、前作を読み返すたびに泣いてしまいました。 切ない感じと、よかったねって感じと。 この作品に出合えてよかったと思います。 ぜひ、三作品すべてを収録したものをハードカバーで出してほしいです。 久しぶりにどっぷりのめり...
「プシュケの涙」「ハイドラの告白」に続く物語。 最後まで読んで、前作を読み返すたびに泣いてしまいました。 切ない感じと、よかったねって感じと。 この作品に出合えてよかったと思います。 ぜひ、三作品すべてを収録したものをハードカバーで出してほしいです。 久しぶりにどっぷりのめり込んでしまいました。 私が待っていたのはこういう物語か、と。 イラストが驚くくらい物語とマッチしていて、すごく綺麗で大好きです。 ハルさん良かった。ハルさんとの出会いがあっての由良兄弟だなと勝手に思い込んでいます。 なんていうか、最後のページの笑顔を見れて、本当によかったです。 ありがとうございました。 個人的にAと兄のその後が知りたいです。
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ようやく読めた由良シリーズ最終巻。 忘れているところが多々あって、そういえばと思い出しながら読んだが、できることなら3作一気に読んでしまいたい。 全作通して、胸がしめつけられるような苦しさや切なさを感じるこの作品。 今回も苦しいところはあったが、数年後の彼方の笑顔がすべて回収し...
ようやく読めた由良シリーズ最終巻。 忘れているところが多々あって、そういえばと思い出しながら読んだが、できることなら3作一気に読んでしまいたい。 全作通して、胸がしめつけられるような苦しさや切なさを感じるこの作品。 今回も苦しいところはあったが、数年後の彼方の笑顔がすべて回収してくれたように思う。 そして、也さんのイラストはどれもイメージを壊さず、すごくよかったと思う。 個人的には『プシュケの涙』の表紙の蝶が特に好き。
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三部作、最終章。 忙しくて、間が空いてしまったので ぼんやりとした印象になってしまった… それでも、三部とも読みやすい印象。 時間があるときに、三部一気に再読したい。
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『プシュケの涙』・『ハイドラの告白』に続く由良シリーズ。 何だかずっと綺麗な薄靄がかかったような世界だったけど、最後に晴れたなぁ。 登場人物たちのその後を想像してみては幸せを祈る。
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迷って迷って、悩んで悩んで、それでも分からなくて、簡単には噛み砕けなくて。そんな想いを何度も繰り返しながら、彼方はすべてを受け入れたんだな、と思ったら、胸がぎゅっと切なくなった。 大切な人が、壊れそうで、崩れそうなのが怖かった。その気持ちを知っているから、彼方を大切に思っている人...
迷って迷って、悩んで悩んで、それでも分からなくて、簡単には噛み砕けなくて。そんな想いを何度も繰り返しながら、彼方はすべてを受け入れたんだな、と思ったら、胸がぎゅっと切なくなった。 大切な人が、壊れそうで、崩れそうなのが怖かった。その気持ちを知っているから、彼方を大切に思っている人たちを思うと、泣きたくなった。彼方に、行かないでと言いたくなった。 でも、まだ笑えて良かった。彼方はきっと素敵な教師になると思う。
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『ハイドラの告白』の続編です。 前半3分の2が、ハルさんと由良くんのストーリー。 『ハイドラの告白』で最後に書かれていた内容の続きですね。 なんとも言えない恐怖というか、寒気がするような感覚がありました。 人間って怖いなと。 後半3分の1が、由良くんのさらに数年後...
『ハイドラの告白』の続編です。 前半3分の2が、ハルさんと由良くんのストーリー。 『ハイドラの告白』で最後に書かれていた内容の続きですね。 なんとも言えない恐怖というか、寒気がするような感覚がありました。 人間って怖いなと。 後半3分の1が、由良くんのさらに数年後のストーリー。 大人になっても由良くんの独特の存在感は相変わらずなのだなと。 良い意味で変わってない感じが、少し嬉しい気もしました。 『プシュケの涙』を読んでいないと、理解できない部分があるので…合わせて読んでいただくことをオススメします。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
由良三部作の最終作です。 前二作と同じで、前半はがっつりミステリーテイスト、 後半は恋愛を含ませたストーリーです。 そして、今作はハルさんの名前が初登場。。 やはり、前で出していないのは理由があったのだなと。 ハルカさんだったなんて…、ここで吉野彼方と血のつながりを感じます。きっと名づけは一緒の人物だと想像できますね。 しかも、由良弟との名前の絡みを考えてあえてふせていたという事に、彼の人間性が出ていて大変よかったです。 さて、今作はもう絵の天才のお話。天才であるがゆえに 狂っている。由良弟と通じるものがありますが、兄や家族がいるがゆえにギリギリこちらで踏み止まっているように思えました。 そして、それから数年後。 由良は、母校に教育実習に来ていました。吉野彼方かなと思わせる 由良弟と吉の彼方を彷彿させる後半の語り手と同級生。 結末を考えると、せつな過ぎて仕方ないです。 最後のこの作品の締めくくり。 おそらく、後半の作品の語り手の彼と同じ美術部員の人に向かって話したセリフ。 「きみが笑っていてくれると、嬉しい」 その後の由良弟の満面の笑みのイラスト。 これこそ、吉野彼方の心からの願いだったのではないかな。 最後のこの一行だけで号泣ものです。 この作品の全てを表しているように思います。 結末は、ハッピーエンドではなかったけど、 それぞれの人が思ったように人生を過ごせることが、案外一番の幸せなんじゃないかと思いました。
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「どうしても逃れられないものから 逃れるためにはどうすればいいと思いますか」 由良シリーズ第三弾。 遥か彼方。 この一言です。 金城一紀がぶっちぎって行くなら、 柴村仁は突き抜けていきます。 前半は由良が答えを求める側、 後半は由良の原点回帰、与える側...
「どうしても逃れられないものから 逃れるためにはどうすればいいと思いますか」 由良シリーズ第三弾。 遥か彼方。 この一言です。 金城一紀がぶっちぎって行くなら、 柴村仁は突き抜けていきます。 前半は由良が答えを求める側、 後半は由良の原点回帰、与える側に立ちます。 大切だった吉野彼方の死後。 由良はいろんな青を描き探し続けている。 「絵を一枚仕上げるたびに、 絵にサインを入れるたびに、 もうやめよう、これで最後にしようって、考える―― それでも私は、あなたのために絵を描こう。」 とにかく由良が魅力的です。 掴みどころのなかった由良が 輪郭をなぞるように人間味を帯びていきます。 クライマックスではドキドキして泣きそうになりました。 哀しいくらい一途な由良に、彼方に、ドキドキしました。 「プシュケの涙」では、 救いがない感じがしてましたが 今回は救いがあったかも。 装丁も挿絵も全て素敵でした。 読んだのがもったいない。泣 終わっちゃったー。泣
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プシュケの涙、ハイドラの告白、セイジャの式日の順番で読みました。 ハイドラの告白が個人的には微妙でしたがこれは(続編としても)面白い。 彼方の表情が増えてきていてなにより後半で教育実習生として美術室に戻ってくる話が良かった。 やっぱり由良彼方という人物には引力があると思う...
プシュケの涙、ハイドラの告白、セイジャの式日の順番で読みました。 ハイドラの告白が個人的には微妙でしたがこれは(続編としても)面白い。 彼方の表情が増えてきていてなにより後半で教育実習生として美術室に戻ってくる話が良かった。 やっぱり由良彼方という人物には引力があると思う。美大生由良彼方も私は好きです。
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