神の棄てた裸体 の商品レビュー
筆者自身がイスラムの国々を歩き、諸国の“性”に向き合っていく。 お金を稼ぐために、今日1日を生き抜くために、身体を売る少女が居る、少年が居る。愛を求め、自ら身体を売る子供が居る。 戦争の報道からでは知り得ない、イスラム諸国の現実を目の当たりにする。 表現が陳腐だとか、ドラマ...
筆者自身がイスラムの国々を歩き、諸国の“性”に向き合っていく。 お金を稼ぐために、今日1日を生き抜くために、身体を売る少女が居る、少年が居る。愛を求め、自ら身体を売る子供が居る。 戦争の報道からでは知り得ない、イスラム諸国の現実を目の当たりにする。 表現が陳腐だとか、ドラマ的に仕立て上げられているだとか、 そういった評価も多いものの、私みたいな無知な者が導入として読むには良い本だと思う。 結局、多くの人が現実を理解しない限り変わっていかないのだから…
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※このレビューにはネタバレを含みます
レンタルチャイルドに引き続き読んだ石井さんの本。 執筆されたのはレンタルチャイルドより前であったためか、文章がいまいち洗練されていない感じがした。また、取材のスタンスもいまいち定めきれていないので、正義感やなんとかしたい、という強い気持ちが全面的に出ていた。 命ってなんだろう。命よりも家族の名誉を取らざるを得ない、イスラームの考え方。浮浪者が生活していくための手段。性同一性障害の概念そのものが認められない国でのレディーボーイの末路。 決して長くないエピソードの中に、知らない世界が多く詰め込まれていた。 ある程度裕福だから、ここまで強調されないが、日本でもこれらの問題は多く妥当すると思う。どこか他の国、と割り切れないところがあった。 イスラームの国々での人々の生き方から、哲学のようなものを見出すきっかけを得たような気がした。
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レンタルチャイルドに続き、2冊目の石井光太。 貪るように石井光太の本を読んでいる。 レンタルチャイルドで貧困による劣悪な環境というものを学んだせいか、今回はあまり衝撃を受けなかった。 それは読み手の私が刺激に慣れたせいで、本著に登場する人々の生活がレンタルチャイルドに比べて恵ま...
レンタルチャイルドに続き、2冊目の石井光太。 貪るように石井光太の本を読んでいる。 レンタルチャイルドで貧困による劣悪な環境というものを学んだせいか、今回はあまり衝撃を受けなかった。 それは読み手の私が刺激に慣れたせいで、本著に登場する人々の生活がレンタルチャイルドに比べて恵まれているという訳ではない。 それよりも、著者の姿勢の方が気になった。 少年漫画の主人公のように、弱い部分を持ちながらも常に正しい側に立っている。 作中に登場する人々が、「何か改善しなければいけない生活を送っている」という視点で眺めているように思えた。 もちろんその通りだが、それが傲慢な正義感に思え、読んでいてイライラすることが何度かあった。 事実だけを淡々と述べるルポを期待していたので、少し残念。
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イスラーム圏の国々における「性」に視点を当てたルポ。性に携わる職のひとたちが多く登場し、それは、老若男女問わない。少年少女、老人、女性、男性など、様々なひとが登場して、自分の思いを吐露する。 貧しさだけが、体を売る理由ではない。寂しさ、心のスキマを埋めるために売るという人が少な...
イスラーム圏の国々における「性」に視点を当てたルポ。性に携わる職のひとたちが多く登場し、それは、老若男女問わない。少年少女、老人、女性、男性など、様々なひとが登場して、自分の思いを吐露する。 貧しさだけが、体を売る理由ではない。寂しさ、心のスキマを埋めるために売るという人が少なくない。さまさまな環境の中で、一概にその行為を否定することはできないと思う。 非常に考えさせられる内容であったと思うが、筆者の姿勢で気になる点があった。出てくる人を自分の定規に当てはめて、「これはいけない。もっとこうしなければ」と押し付けるのだ。個人的な意見として、それはあまり望ましいことではないと感じた。そのようなことをしたいのなら、そのような活動を行なっている団体に参加するなどの方法があるはず。取材をするなら、一貫して冷静な目線、第三者でいるべきだとおもう。 案の定、「部外者のくせに」「何も知らないくせに」などと言われて、拒絶され、自分は無力だなどと途方にくれている。悲劇のヒーロー気取りが鼻につく点が多々あった。 視点としては面白かったと思うので、残念。
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作者の目線は、いつも底辺で、日の当たらないところで懸命に生きる人々に向けられる。 宗教とは、本当に人を救うためにあるのか?と考えさせられる。 幼い頃から、路上で暮らし、食べるために、売春を行う。 悲しい現実だ。 そんな彼・彼女らに対して、無力感を感じる作者。 私も何もできない。
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ミャンマーの老人の独白という形式をとる第三章「問わず語り」は、宮本常一の土佐源氏を思い出した。そう思って読んでみると、民俗学っぽいと思った。
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『イスラーム飲酒紀行』に続き、イスラーム世界の裏を知る。 中東や南アジアの売春にかかわる人々を描くルポ。紛争地域や男娼までカバーしてるんだから並大抵の行動力と実現力ではない。 その点にはもう完全に脱帽なのだけれど、読み物としてはちょっと評価が落ちると思う。 描写や言い回しがわ...
『イスラーム飲酒紀行』に続き、イスラーム世界の裏を知る。 中東や南アジアの売春にかかわる人々を描くルポ。紛争地域や男娼までカバーしてるんだから並大抵の行動力と実現力ではない。 その点にはもう完全に脱帽なのだけれど、読み物としてはちょっと評価が落ちると思う。 描写や言い回しがわりと陳腐というか、場末のファミレスがすごいネタをさばききれてない感。 好奇心とジャーナリスト気分で行くから、実際そこにある矛盾や悲惨な現実に対して何もできず、そんな自分を憐れんでいることにも気づかず、知らずにインフォーマントを傷つけている。 しょうがないといえばしょうがない。知らせてくれただけで本当にありがたい。でもなんかイライラさせられた、というのが正直なところ。 そもそもこれが「イスラームの国々」という縛りでやった価値が表現されきってないような気がしました。 でも、心にぐっとくる話ばかりです(ワンパターンだけど)。自分しか売れない女を痛めつけるのも、救うのも男。性欲という最も危険で根源的な欲望が生む悲劇と、その中の小さな救いや人の強さが垣間見られました。男娼の兄弟の話には号泣した。
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取材姿勢はすごいなとは思うものの、期待していた内容では無かった。もっと一般的な人々の感覚を知りたかったが、よく考えたら若い男性である著者がイスラムの国で一般的な女性を取材出来る訳ないよね。そして表現は稚拙に感じる。
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せっかくの取材も、陳腐な表現や叙情的に過ぎるくどい言い回しのために価値が薄れて感じられた。 取材をする能力と、文章を書く能力は全くの別物なのだと改めて実感した本。
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現地へ潜り込んで書いたルポ(物語のようでもある)。著者の等身大が詰まってる、若くてなつかしい感じの文章。
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