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去年はいい年になるだろう の商品レビュー

3.7

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

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2013/01/16

面白いねん。 山本さんの本はどれも(大体)面白くて好きなんだけど、どれも物凄く痛い。 同人仲間の本を読んでるみたいな。 読者のことを考えてないわけではないし読みやすいのだけど、とことん作者の頭の中から出て来てない感じがするのかもしれない。 どこまでも現実感が無いからか、どこまでも...

面白いねん。 山本さんの本はどれも(大体)面白くて好きなんだけど、どれも物凄く痛い。 同人仲間の本を読んでるみたいな。 読者のことを考えてないわけではないし読みやすいのだけど、とことん作者の頭の中から出て来てない感じがするのかもしれない。 どこまでも現実感が無いからか、どこまでも「作者」を見せられるからか。あー、原作者が自分の映画に、それもせりふ付で出てるのを見るような感じか。 この本は、まさに本人やその周辺の人たちが出てくるのだが、出て来なくても同じ。 条件設定した上で、その条件から派生するものをストーリー展開しているだけの作品。 だけど面白いよ。

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2012/11/04

2012.11.4読了。 荒唐無稽とも言えるSF設定(まぁだからSFなんだけど)に、かなりリアリスティックな日常の描写。面白かったです。

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2012/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初の数ページを読んで、あれっっておもった。 おいおい、これって著者自身がモチーフかよ。ってツッコミを心の中で入れたが、認識が甘かった。主人公が山本弘だと名乗ってしまった。 自分自身が主人公のある意味自伝で、著書の解説書だ。 それほど本を読んでいないため、この手法がどれほど一般的なのかわからないが、びっくりした。自分を自分のままSFの主人公にするなんてね。 ただ、これを読む前に山本弘の作品を概ね読んでおいた方がいい。 読んでいるから感じるのかもしれないが、ネタバレも含まれている。神は沈黙せずなんかは、特に、結構大きなネタバレだとおもう。

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2016/01/17

読み始めは「ああ、こういうタイムパトロール的なやつね」って思いながらガーディアン到着まで進んだけど、某SF作家個人にストーリーの焦点があたり、タイムパトロールの個人との関わり合いという要素が組み合わさることで、物語は深みを増してゆく。誰もが自分の家族が大切で、自分の身が大切。「自...

読み始めは「ああ、こういうタイムパトロール的なやつね」って思いながらガーディアン到着まで進んだけど、某SF作家個人にストーリーの焦点があたり、タイムパトロールの個人との関わり合いという要素が組み合わさることで、物語は深みを増してゆく。誰もが自分の家族が大切で、自分の身が大切。「自分」の側がどんな規模なのかの考え方は人によって違うけど、規模が違うだけで結局は身勝手なんだよなと。終わり方が山本弘らしいともらしくないとも言えて印象的。

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2012/05/26

2001年9月11日、突如上空に現れた球体は、瞬く間に全世界の軍事力を無力化した。 ガーディアンと自称する彼らは未来からやってきたアンドロイドであった。 彼らの目的は、世界征服ではなく、人を不幸から守ることらしい。 彼らのおかげであの米国同時多発テロは起こらなかった! 彼らのもた...

2001年9月11日、突如上空に現れた球体は、瞬く間に全世界の軍事力を無力化した。 ガーディアンと自称する彼らは未来からやってきたアンドロイドであった。 彼らの目的は、世界征服ではなく、人を不幸から守ることらしい。 彼らのおかげであの米国同時多発テロは起こらなかった! 彼らのもたらした情報によって、本来の歴史で起こった自然災害、テロ、戦争、大事故などが防げるようになった一方で、未来の自分からのメッセージに翻弄され、人生が大きく変わってしまう人も多くいた。 主人公のSF小説家山本弘も突然の非現実的な出来事と未来の自分からのメッセージに翻弄されていく・・・ 私小説というだけあって自伝的要素も多く含んだ小説となっています。 過去の自分自身を主人公にしてそこから歴史改変ものの物語を作るっていう発想が面白いですね。 こういう自伝もありですね!! 自己オマージュ作品とういう単語が思い浮かびましたw 純粋にSF小説として読むよりも、山本弘の自伝として読んだ方が面白いように思います。 SF小説としても十二分に面白ですけど。 是非とも『アイの物語』を読んでから読んでもらいたい!! 『アイの物語』とはまた違ったアンドロイド像が見られて面白いですよ。 「作家にとって最高の作品は自分の作品だ。だってそれは、自分好みの題材を、自分好みの手法で調理し、自分好みに味つけしたものだからだ。まさに僕のためのオーダーメイド料理だ。美味しくないわけがない。」 しかし、山本作品のアンドロイドの微妙に人間と異なる描写は巧みですね。 わずかな違いでしかないんだけど、そこに違和感を感じ、それが逆に怖い。 結局人間とアンドロイドは互いに理解しあえない、そしてそれが当てはまるのは何も人間とアンドロイドだけではない・・・

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2012/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 タイトルだけで胸がときめく。  いいよね「去年はいい年になるだろう」。  しかしながら読もうと思っている本の(これより以前に書かれている本の)ネタバレがあり……あー……という気持ちになる。  あと、うーん……うーん……。  身内ネタというか、ええそれファンじゃないとついていけないよ、という箇所も多々あり、時事ネタの取り扱いも…………なんというか個人的には「ああ、そう」な気持ち。  しかしながら、もしかしたらフィクションかもしれないし、実際の本を読んでみれば違うのかもなぁとも思う。よーく考えてみると、ここまで自分を突き詰められるのってすごいよね。  地に足の着いた力強い作品だと思った。  男のロマンだと思いますがw

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2012/03/20

タイムトラベルSF。ある日、未来からアンドロイドがやって来る。目的は「人間を守る事」。テロリストや犯罪者、独裁者を逮捕し、現代の医学では治せない病を治療する。本当に善意なのだろうか? アンドロイドを神様と置き換えれば、宗教になる。それ位、何でも出来る事に違和感があるけど、非常に面...

タイムトラベルSF。ある日、未来からアンドロイドがやって来る。目的は「人間を守る事」。テロリストや犯罪者、独裁者を逮捕し、現代の医学では治せない病を治療する。本当に善意なのだろうか? アンドロイドを神様と置き換えれば、宗教になる。それ位、何でも出来る事に違和感があるけど、非常に面白く引き込まれた。ただ、未来の人類が戦争せずに共存しているとは思えない。その前に滅んでる気がする。それと過去の自分宛のメッセージなんてナンセンス。その時点で歴史は変わっちゃうし、ほっといて欲しい。 オチは作中で登場人物が言うとおり「SFにハッピーエンドはない。ただ物語は続く。」

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2012/02/03

2001/09/11、24世紀の未来から「ガーディアン」と名乗るロボット集団がやってきて圧倒的な技術力の元、本来の歴史では起こっていたはずテロや犯罪を防ぎ始めます。この顛末を著者自らが主人公となって語るという形式が取られており、と学会のメンバーなど実在の人物が実名で登場、「禁則事...

2001/09/11、24世紀の未来から「ガーディアン」と名乗るロボット集団がやってきて圧倒的な技術力の元、本来の歴史では起こっていたはずテロや犯罪を防ぎ始めます。この顛末を著者自らが主人公となって語るという形式が取られており、と学会のメンバーなど実在の人物が実名で登場、「禁則事項です」といったくすぐりをあちこちにちりばめながらも万人に楽しめるエンタテインメント作品になっています。

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2011/12/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

未来から大量のロボットがやってきて、人類を良き方向に導こうとするが、個人や社会に様々な問題も発生するという話。 タイムパラドックスものは思考実験のようなものになりがちだが、この話の個性的なところは、作者が自分に降り掛かったらどうだろうかという思考実験を公開しているところと言えるかもしれない。 未来から数百万のロボットが人類を助けるためにやってきて、人類を良き方向に導いていく。山本さんのところには特に親しくやってきて、未来の自分からのメッセージを置いていく。 しかも、連中は自分のいた時代から1年ごと遡って、10年間滞在するということをもう300年もやっているというのだ。 のだから、山本さんに関わるのももう10回目とかで、どんどん枝分かれする影響時間軸や、どんどん増えていく平行世界の山本さんが、思考実験をどんどん複雑なものにして行って、発散した挙句論理よりも感情の世界に突入してしまう。 思考実験について、 私はSFの醍醐味は付加要素(もしくは欠落要素)が発生したときに人間はどう動くかということだと思ってるのですが、この話だと、自分にこういう事件が降りかかったらどうなるだろう、そしてどう思うだろう、というのを、かなり山本さん視点で書いていて、作者に親しみを感じると共に、自分であればどう感じるだろうということを想起させてくれて面白かったです。 その上で、登場人物に現実の人が大量に出てきて、こんな事まで書いてしまって良いのか?と思ったり、最後にこのメインの山本さんがひどい目にあうくだりでは、これ見てご家族怒らないのかなあ、とか、余計な心配もしてしまいましたよ。 結局、ロボット君たちがやっている人類救済というのが、おせっかいなのですよね。 現実のおせっかいというのも、良かれと思って手を出して、あんまり良い結果にならないことがままある。余計な手出しをして、かえって悪い結果になることもあるのであれば、本人に任せたほうが良いだろう、となってしまうのに、 ロボットの最大の快楽は人助けで、悪いこともあることはわかっていても、やめられないという展開には、じゃあしょうがない、となってしまいました。 このあたり、人間だとどうしても「お前たちのためにやってやっているんだ」から逃げ切れないところ、ロボットの本能に根ざした行為にすることで、それまで人間と似せても異なる存在であることを示していたこともあり、欲望からは逃げられないという点で、別の視点の「人間味」を感じさせられました。 人間同士でも私が感じる「話せば分かる」は、理解を深める事で同じでないことを認識する、ことを示してくれたような。 それでやはり山本さんの作品世界は好きだと思うのだけど、それだけにメインの山本さんの不幸が残念でした。 別の時代の山本さんが救われてても、やはり残念で、私の中で星をひとつ落とした感じです。 教訓:自分を見つめることをためらっているとろくなことにならない。

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2011/12/02

アイの物語が面白かったので、借りてみた。 2001年の9月11日に、24世紀からロボットが来て、混乱もありつつ、平和になるという話。 アイの物語の延長上にありそうな話である。 著者の一人称で語られていて、実際の出来事と、実在する人物が入り混じるドキュメンタリー風。 全然似てな...

アイの物語が面白かったので、借りてみた。 2001年の9月11日に、24世紀からロボットが来て、混乱もありつつ、平和になるという話。 アイの物語の延長上にありそうな話である。 著者の一人称で語られていて、実際の出来事と、実在する人物が入り混じるドキュメンタリー風。 全然似てないのに、村上春樹の1Q84を連想してしまった。 あるはずのないパラレルワールドといった感じ。 もしも、歴史が変わるとしたら? 過去の時分にメッセージを伝えられるとしたら? なにを伝えたいと思うだろう?未来なんて知らないほうがいい、と思ってしまった。 後編までくれば、一気に読めるけど、読み進めるのに、時間がかかってしまった。 アイの物語のほうが好みかな…

Posted byブクログ