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ケンブリッジ・サーカス の商品レビュー

3.7

14件のお客様レビュー

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2022/08/28

私の好きな翻訳家の1人柴田元幸のエッセイ集 自分の家の一階に行けば中学生の自分に出会えるという話 イギリス滞在中に偶然出会い覚えられていた話 表題作は、ケンブリッジ・サーカスでバスを降りるときにごろごと転んでしまった過去と現在あのときこうだったら…未来が変わっていたのかいないの...

私の好きな翻訳家の1人柴田元幸のエッセイ集 自分の家の一階に行けば中学生の自分に出会えるという話 イギリス滞在中に偶然出会い覚えられていた話 表題作は、ケンブリッジ・サーカスでバスを降りるときにごろごと転んでしまった過去と現在あのときこうだったら…未来が変わっていたのかいないのか そして、子供の頃の思い出(1番最初の思い出)が何だったかをポール・オースターと対談、 シカゴ育ちの作家スチュアート・ダイベックと同じような路地育ちを共感しながら一緒に歩く話。小学生の頃に路地をうろついていた頃の自分と散歩中に出会う。 などなど。 どの話も柴田元幸の軽妙な文体で語られ、楽しい。 ここに出てくる話で、ポール・オースターの自伝的エッセイ『トゥルー・ストーリーズ』の後日譚がある。「鉛筆を持っていなくて野球選手のサインをもらい損ねた話」を読んだ友人の作家が実はその選手の近くに住み、サインボールをもらうことができるという52年という歳月を挟んだ話。 いろんな偶然が結びついている。 また読みたくなる芋づる式読書。 ところで、最初の記憶、何かな⁇

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2022/06/07

エッセイはサラサラ読めるけどすぐ内容を忘れてしまうのでたまにしか読まないが、この本はとてもおもしろくて一つ一つのエピソードが印象に残った。この前『ガラスの街』を読んだこともあってポール・オースターとの対話も興味深かった。いろいろな作品が出てきたので読みたい本も増えた。新潮文庫版を...

エッセイはサラサラ読めるけどすぐ内容を忘れてしまうのでたまにしか読まないが、この本はとてもおもしろくて一つ一つのエピソードが印象に残った。この前『ガラスの街』を読んだこともあってポール・オースターとの対話も興味深かった。いろいろな作品が出てきたので読みたい本も増えた。新潮文庫版を読了したが本が出てこなかったのでこちらに感想を書いた。

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2016/07/26

翻訳家としても著名な柴田元幸による場所に因んだエッセイ。 過去に住んでいた土地、または訪れた土地に立つことによって、過去の自分と対峙する。過去の自分を見て、過去の自分から見られる。時間をひょいと交差させながら、虚と実も交わらせる。その筆遣いが実に心地好い。 またそれぞれの場所によ...

翻訳家としても著名な柴田元幸による場所に因んだエッセイ。 過去に住んでいた土地、または訪れた土地に立つことによって、過去の自分と対峙する。過去の自分を見て、過去の自分から見られる。時間をひょいと交差させながら、虚と実も交わらせる。その筆遣いが実に心地好い。 またそれぞれの場所によって小説風になったり、日記風になったり、対談形式になったりと語り口が変えられているのも面白い。特別付録にいたっては、原稿用紙に書かれた直筆そのものを印刷したものなのですから。これは様々な文体を自分の筆で表わし直す翻訳家としての成せる技なのでしょうか。でも全体に流れる空気は同じような感覚で、少し自分を引っ込めて描くため、その場所その場所にいる人々が浮かんで見えてきます。しかしそれでいながら、その他者の中に過去の自分を紛れ込ませて、最終的には自分をも浮かび上がらせていることに気付かされるのです。

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2012/05/08

なにが素敵って、表紙がステキ。 魚眼レンズを覗いてるような、場所の記憶集でした。 名翻訳家は名エッセイストでもあるのでした。 おれごん・ぽーとらんど、いってみたい。

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2012/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日常生活の周辺をエッセイだか捜索だか分からないような不思議なスタイルで書いたものや日記、インタビューなどいろいろな短い文章をまとめたもの。ケンブリッジ・サーカスがでてくるわけではない。 タイトルの付け方にはどんな意図があったんだろうと考えてみる。

Posted byブクログ

2012/03/05

柴田元幸「ケンブリッジサーカス」読んだ。訳本ではなく彼自身の作品は、いつも、エッセイに創作のオチがついて、ちょっとパラレルワールドが展開してる。柴田元幸は翻訳家なんだなあと、創作を読むたびいつも思う。とはいいつつ、抑えた郷愁と、翻訳業にまつわるエピソードを読むのは楽しい。

Posted byブクログ

2011/10/20

翻訳家、柴田元幸さんの「ウソの様なホント」と「ホントの様なウソ」が混ざった、カフェオレみたいなエッセイ。 エッセイの様であり小説の様である、カフェオレみたいなエッセイ。

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2011/06/23

たぶん、ほとんどCoyoteで既読ですが、買わないわけにはいきますまいて、と思って買ったのですが、Coyote だけじゃありませんでした。 なんだか、にやにや読みました。

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2011/02/21

こんな面白いエッセイがもっとあれば良いのにと思わせてくれる。時間も空間も飛び越えて、柴田氏の視点は、ブックカバーの鳥のように変幻自在に移動してゆく。楽しめる本だ。

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2010/08/07

コヨーテの記事に加筆したエッセイ集。今までのエッセイになく、本人が出ている気がします。個人的な感想ですが、薄く死の膜のようなものが感じられて、それが僕が個人的に偏愛している鈴木清順の映画、特に大正三部作の空気感に近いような気がしてとてもよかった。あくまでも空気感であって、大正の世...

コヨーテの記事に加筆したエッセイ集。今までのエッセイになく、本人が出ている気がします。個人的な感想ですが、薄く死の膜のようなものが感じられて、それが僕が個人的に偏愛している鈴木清順の映画、特に大正三部作の空気感に近いような気がしてとてもよかった。あくまでも空気感であって、大正の世界はまるきりないのだけれど。コヨーテだと、素敵な写真が多数載っていたのだけれど、単行本は写真はナシ。けど、単行本にはおまけエッセイが付いている。つまり、ファンはどっちも購入すべき、ということです。

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