堂場警部補の挑戦 の商品レビュー
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読んだことのない作家さんを、と選んだ1冊。 創元推理文庫、けっこう好きなので。 4つのお話、“連作としても意外な展開を辿るので頭から順にお読みください。”と帯にあったので、素直に順番に読む。 ひとつ説明してしまうと色々崩しちゃいそうなので、あらすじは述べず、個人的感想だけ。 全てのお話に、ちゃんと謎が用意されていて、それなりに凝っているとは思う…んだけれど、あれだけあっちこっちにいったのに、こういうことなの??と、物足りなさというか、「そうか…」と静かに読み終えてしまう。 堂場刑事というひとつのキャラクタを1冊の本を通してうまく使っていて、そこは面白いなと思った。 そこがこの本の肝なんだろうな。 もう少しそのキャラクタに魅力があったら楽しめたかも。
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蒼井上鷹の連作ミステリ。第1部では「堂場警部補」が,第2部では「堂場巡査部長」が,第3部では「堂場刑事」が登場と,少しずつ設定が異なっている。全く独立した4つの短編からなっているのかと思うと,これら全てが第4部で,小説家を目指している兄弟の作品であるという設定が明らかになる。 4つの作品が繋がっているが,個別の作品の中に他の作品の伏線になるような記載は,ほぼ存在しない。第4部は,文庫本書き下ろしなので,文庫化する際に,後付けで作られた設定だと思われるが,個別に作られた作品に意味を持たせる趣向は嫌いではない。 4つの作品は,いずれも蒼井上鷹らしく,ひねりの効いたミステリだが,白眉は第2部の「堂場巡査部長最大の事件」。殺人事件の容疑者から監視を依頼された堂場巡査部長が,途中で居眠りをしてしまったために,容疑者のアリバイが曖昧なものになってしまったという設定。「本来完璧なはずの,あやふやな証人のせいであやふやになっちゃったアリバイは,それ以上崩しようがない」というパラドックス状態に。しかし,この話はアリバイ崩しに留まらず,容疑者と堂場巡査部長の不倫が明らかになり,この不倫で被害者から堂場巡査部長が揺すられていたという事実まで明らかになり,なんと堂場巡査部長が真犯人というオチ。その上で,堂場夫妻の服毒死体と「自分たちの将来に絶望した」という遺書が発見されるという終わり方をする。なんとも嫌な読後感の短編。しかし,こういうモヤモヤしたミステリは結構好み。 とはいえ,ミステリとしてのデキは普通。評価としては★3かな。
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これぞ蒼井さんの作品って感じで、いい意味でのひねくれ具合。 はじめ目次を見て堂場さんがドンドン警察内で降格されていき とうとう役職までも剥奪?なんてストーリーかと思いきや 各話それぞれ違った内容で展開し、かつひねくれています。 第三話の「堂場刑事の多難な休日」なんかドタバダ劇なのに ちゃんとミステリしてるしほんと蒼井さんの作品は面白い。 そして最後の第四話の「堂場IV/切実」で一話から三話までを 強引にまとめちゃった話もすごく面白かったですね。 だんだん蒼井ワールドにはまっていってます。
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まず構成が、 最初は警部補、次に巡査部長、刑事、と、逆行するような構成。 しかも巡査部長編では、!!!というエンディングに唖然。 警部補編で並び替えの手法が説明されていたために、 もしかして本編全部が?なんて気負ってしまったり、 警部補編で独身?だったように見えるのに巡査部長...
まず構成が、 最初は警部補、次に巡査部長、刑事、と、逆行するような構成。 しかも巡査部長編では、!!!というエンディングに唖然。 警部補編で並び替えの手法が説明されていたために、 もしかして本編全部が?なんて気負ってしまったり、 警部補編で独身?だったように見えるのに巡査部長編では奥さん出てくるし! え、え、なにこれ?? なんて思っていたら第4話でほー!!! なんてトリッキーな、そうしてお茶目な。 貫井徳郎氏や折原一氏のような重厚な挑戦ではないけれど、 このライトな感覚とでも、決して損をしない内容はまさにまさに、 エンターテインメント〜〜! この作家さんももう、私の偏愛作家さんに決定です!
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連作短編集。 短編集というと良くも悪くも無難にまとまった作品が多いなか、やはりこの方の作品は結構異色です。ただ、文章が読みにくいのであまりお薦めはできないんですよね。この作品は自分は結構好きでしたが。
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ストーリーの順番にも仕掛けがあるとの但し書き。最初の話と同じ仕掛けがあるのかな、思って読み進めるとそうではなかった。逆に最初の話が伏線になっていたのが面白い。各話、叙述トリックあり、最後のドンデン返しありといろいろ趣向は凝らしており、それなりに楽しめたのだが、残念ながらどれも予想の範疇だったかも。ただ最後の一行はよかった。その分少し甘めの評価。
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初・蒼井上鷹作品。帯には「当代一のへそ曲がり作家」と紹介されており、どれだけひねくれているのか興味津々な作品だった。 「第一話 堂場警部補とこぼれたミルク」 第61回日本推理作家協会賞候補作。脅迫リスト「黒ヤギファイル」を巡る事件。初めて読んだとき、如何に自分の読みが浅いか...
初・蒼井上鷹作品。帯には「当代一のへそ曲がり作家」と紹介されており、どれだけひねくれているのか興味津々な作品だった。 「第一話 堂場警部補とこぼれたミルク」 第61回日本推理作家協会賞候補作。脅迫リスト「黒ヤギファイル」を巡る事件。初めて読んだとき、如何に自分の読みが浅いかと驚いてしまった。改めて再読して、なるほど考えたなと少し唸った。……としか書けないなあ多分。 それにしても、これに類似した作品があれば、それとなく(ぼかして)教えて欲しいものである。また、こういうのは特に苦心しただろうなと考えてしまった。 「第二話 堂場巡査部長最大の事件」 なぜか警部補→巡査部長と続く。過去編か? と思いつつ読み進める。話の筋は、堂場が「警察全体の信頼を揺るがす大失態」をしでかしてしまい、その事件の経過を明晰な妻に話してみると――、という展開。事件全体はそんなに突拍子ではない。でも、ある小物を使ったトリックなどが面白いなと思った。そして、まさかのラストの展開に妙な違和感を覚えつつ、第三話へと向かうのだ。 「第三話 堂場刑事の多難な休日」 堂場「刑事」がパントマイムを習いに行くつもりが、ひょんなことに犯人と対峙してしまう、というお話。犯人視点の対決ものなので、個人的に好きな話かも。伏線の張り方も、この話が一番華麗に回収していると思う。 解説によると「収録作品中もっともドーヴァーもののテイストに近い作品」らしいのだが、ドーヴァーものを読んでいない身には、とても歯がゆい気持ちになってくる。そもそも「堂場」ですもの。いつか読んでみないと。 「第四話 堂場Ⅳ/切実」 書き下ろし。「頭から順にお読みください。」の真意がここにつまっている。確かにここから読んだら本作の楽しみが半減してしまいそうだ。 作品としては、個人的に程良いどんでん返しの応酬で良かった。また、この短編集の全作品を通して大掛かりなトリックを使っていないと思い始めた。 ミステリとは関係ないが、冒頭と結末には「ハハア、なるほどね」と思ったし、「三月末締め切りの(後略)」は明らかにアレの真似で少し笑ってしまった。 (百石)
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この作者の作品は相変わらず、ややこしいというかひねくれてますな。1つの短編に二重も三重にも仕掛けを用いて二転三転ひっくり返して、しかも短編同士を絡み合わせてこんがらからして、いやはや大変。あれ? おや? と思った部分や、読みにくいなと思った部分は、全て伏線が張られた部分だったとい...
この作者の作品は相変わらず、ややこしいというかひねくれてますな。1つの短編に二重も三重にも仕掛けを用いて二転三転ひっくり返して、しかも短編同士を絡み合わせてこんがらからして、いやはや大変。あれ? おや? と思った部分や、読みにくいなと思った部分は、全て伏線が張られた部分だったというのはさすがというべきでしょうな。ある意味サービス精神に溢れた作品です。
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何から何まで問題あり。 文章が人をイライラさせるんだわ。 どんなに構成が問題があったって ここまで読む人をイラつかせる作品は 早々ないですよ。 というか一番許せないのは たいしたトリックも構成できないのに パロディをした元がかの有名作家の 登場人物の設定。 そういうのはまともな...
何から何まで問題あり。 文章が人をイライラさせるんだわ。 どんなに構成が問題があったって ここまで読む人をイラつかせる作品は 早々ないですよ。 というか一番許せないのは たいしたトリックも構成できないのに パロディをした元がかの有名作家の 登場人物の設定。 そういうのはまともな文をかけるようになってから してください。 たぶんミステリー作家で 一番だめな作家に入るかも。 読めない、文章が悪い。 反則技を使うと見事にイライラ。 異端児も何も ミステリーですらない。
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(収録作品)堂場警部補とこぼれたミルク(日本推理作家協会賞候補(2008/61回))/堂場巡査部長最大の事件/堂場刑事の多難な休日/堂場4切実
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