感応連鎖 の商品レビュー
ブラック朝倉小説 だな。肥満を「異形」という設定に掲げる節子と、モデル似で人の思念の読める絵理香と、その美貌を異常に意識する由希子。三人の女子高生の過剰な自意識が多重に重なりあいもつれ合い現実にも影響を及ぼし始める…女子高校生という存在は、誰も気づかないだけで本当はこれほどまでに...
ブラック朝倉小説 だな。肥満を「異形」という設定に掲げる節子と、モデル似で人の思念の読める絵理香と、その美貌を異常に意識する由希子。三人の女子高生の過剰な自意識が多重に重なりあいもつれ合い現実にも影響を及ぼし始める…女子高校生という存在は、誰も気づかないだけで本当はこれほどまでに自他の境界を感応しあえる存在なのかも知れない、あぁ怖い。
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私立名門女子高に通う少女達の頭の中。 自意識過剰な彼女達が、友達と自分を比べて一喜一憂したりしながら、影響しあい、自分でも思ってみないように変化していくのがおもしろい。 女性が読んだら「あるある」な感じだと思う。
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クロ朝倉作品は読むまいと思ったのに、読んじゃうんですよね。今回、さらにパワーアップした自意識過剰、ジコチュウ女たちが勢ぞろいし、しかも連鎖する。でもね、他のクロ作品みたいにイヤじゃなかった。4人とも怖いんだけど、自分というものをつきとめるのに一生懸命。朝倉さんに、内面の奥の奥、恥...
クロ朝倉作品は読むまいと思ったのに、読んじゃうんですよね。今回、さらにパワーアップした自意識過剰、ジコチュウ女たちが勢ぞろいし、しかも連鎖する。でもね、他のクロ作品みたいにイヤじゃなかった。4人とも怖いんだけど、自分というものをつきとめるのに一生懸命。朝倉さんに、内面の奥の奥、恥部の恥部まで描きだされた彼女たちに同情さえも感じてしまう。
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肥満を異形とする節子か、他人の心が読める絵理香か、自意識に悩む由希子か。 交錯する視点、ぶつかり合う思惑。 真実を語っているのは誰?──魅惑の長編小説 膨張し、肥満し続けるわたしのからだ。やり切れぬ思いを解き放つのは、誰?体重100キロの16歳が「夢の娘」になるまで。 自...
肥満を異形とする節子か、他人の心が読める絵理香か、自意識に悩む由希子か。 交錯する視点、ぶつかり合う思惑。 真実を語っているのは誰?──魅惑の長編小説 膨張し、肥満し続けるわたしのからだ。やり切れぬ思いを解き放つのは、誰?体重100キロの16歳が「夢の娘」になるまで。 自分の娘を「セシル」と呼び続ける母と、呼ばれるままの娘。 その娘が高校生になった頃には、100キロにもなっていたのに。 しかし、自分の意識や心持ちにによって、それは変わるかもしれない。
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三人の視点から描きつつ、 なんとなく散漫になった感じ。 藪の中っぽい。 盛り上がったところで終わらせた方がよかったけど、 最後がなんとなくな感じでグダグダした。。。
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読み終わって何とも言えない気分になりました。女の子が誰でも持つ、頭のなかのザラザラした部分が描かれています。
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物語は、第一章から四章に分かれていて、それぞれ女性の名前がついている。一章の節子は、外観の「デブ」で生き方を左右されている高校生。『あら、”きりこについて”と同じパターンかな?』と思って読み進むが違うことに気づく。人のこだわり、嘘や本音の一部が聞こえてしまう同級生の絵里香も、理想...
物語は、第一章から四章に分かれていて、それぞれ女性の名前がついている。一章の節子は、外観の「デブ」で生き方を左右されている高校生。『あら、”きりこについて”と同じパターンかな?』と思って読み進むが違うことに気づく。人のこだわり、嘘や本音の一部が聞こえてしまう同級生の絵里香も、理想の外見をもつ美少女由季子も心の中に渦巻く葛藤をそれぞれ持つ。二章の初美の存在が面白い、煮こごりのゼラチン(?)みたいに全体をくるんでいる。単なる青春ものではありません。十二年後、かれらはどうなったのでしょうかー。 読書のリハビリにちょどいい作品でした。 読み終わって、朝倉さんのブログを拝見したら、誤植のお詫びが細かく書かれていました。作家は、自分でチェックするとは思っていたけど、縦括弧と横括弧を誤植されては《いやはや・・・トホホ》だろうと気の毒に思いました。せっかくの力作が括弧の向きでね・・・講談社さん、面倒みてあげなよって感じ。
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