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「平穏死」のすすめ の商品レビュー

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26件のお客様レビュー

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2010/07/10

兼好法師 命長ければ恥多し。長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ 三宅島の言い伝え 三宅島では年寄りは、食べられなくなったら水を与えるだけ。そうすると苦しまないで静かに息を引き取る。水だけで一ヶ月はもつ 私もいくつかの十字架を背負っています。 「医療、それはま...

兼好法師 命長ければ恥多し。長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ 三宅島の言い伝え 三宅島では年寄りは、食べられなくなったら水を与えるだけ。そうすると苦しまないで静かに息を引き取る。水だけで一ヶ月はもつ 私もいくつかの十字架を背負っています。 「医療、それはまだ不完全な技術ですが、それによって、人間が人間の事態を変えるという大それたことに挑戦しています。私は専門家として一生懸命努力しますから、私を信頼してくださいますか。結果については責を負いましょう」というのが私の本音 世阿弥の言葉に入舞というのがあります。歳をとってからする最後の舞のことです。経験をつんでもそれに安住しないで、最後にもう一つ創造的な仕事をすることだそうです。劫とは経験をつむこと、住劫とは劫に安住することです。住劫しないで、最後にもう一舞をする、この入舞は人に生き方として実に感慨深いものです。  外科医として40数年働いてきて私が気づいたことは、医師は病気は治せても、それはその人の人生の一時期の事件を解決しただけであって、根本的にはその人の人生の大きな流れを変えることはできないということです。例えば動脈硬化による血管のつまりは治すことは治せても、動脈硬化の本質である老化自体をとめることはできないのです。  ただ一点、私は人々に再考を促したい。余計なことを気にして黙っている、もうそれはなしにしましょう。我々はもっとものを申すべきです。言わなければ何も変わりません。

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2010/07/19

平穏死=老衰 の事。 病院にて、過剰な医療を受けて死する人はいるのかとの問い。 私の母は『胃ろう』を付けていたので興味があり手にした本。 (母とは年齢差がありすぎます((((((^_^;)) 通常の健康な人のカロリーと、動けない身で有る人のカロリーが同じだということが不思議...

平穏死=老衰 の事。 病院にて、過剰な医療を受けて死する人はいるのかとの問い。 私の母は『胃ろう』を付けていたので興味があり手にした本。 (母とは年齢差がありすぎます((((((^_^;)) 通常の健康な人のカロリーと、動けない身で有る人のカロリーが同じだということが不思議でした。 基本的に『我が家』と決めた所で死にたいのが人情。 その人情を いかに汲み取れるか? がこれからの末期医療だと確信した。 自然に『看取る』という事を受け入れられるようになりたい。

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2010/06/29

口から食べられなくなったらどうしますか? 特別養護老人ホームの配置医である著者が看取り介護について書いている。老衰は防ぐことが出来ません。寿命が来たら、静かに眠らせてあげましょう。無理矢理食べさせず、もちろん胃瘻も作らず、穏やかに終焉を迎えるのが平穏死。

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2010/05/21

「特養」常勤医が現場から初めて告発 特養ホームの介護現場では、胃に管を通して栄養注入する胃ろう手術や多量の点滴が肺炎を誘発している。 数少ない常勤医が過剰な医療をしない平穏死を提案する。 延命治療の限界、安らかな「看取り」を考える。

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2010/04/02

特養老人ホームに常勤で勤めた医師が、終末期の患者への胃ろうや経管栄養補給に疑問を抱き、穏やかな看取りを実践していく。医師だけでなく、看護師や介護士も含め、ホーム挙げて看取りに取り組むようになっていく様が活写されている。こうした取り組みが常識化することを、切に願う。

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2010/03/29

誤嚥性肺炎を避けるための胃ろうが誤嚥性肺炎の原因になるとは、知りませんでした。 超高齢者に必要な一日の栄養量が医者にも分からないこと、点滴のしすぎで水死する高齢者がいることも知りませんでした。 医者である著者が(同業者に恨まれることもあろうに)よく書いてくれたなと思います。 老...

誤嚥性肺炎を避けるための胃ろうが誤嚥性肺炎の原因になるとは、知りませんでした。 超高齢者に必要な一日の栄養量が医者にも分からないこと、点滴のしすぎで水死する高齢者がいることも知りませんでした。 医者である著者が(同業者に恨まれることもあろうに)よく書いてくれたなと思います。 老人ホームで死ぬことを望む人がいることすら、視野狭窄で知りませんでした。 自宅か病院かだけでなく、本人が望むなら住み慣れた老人ホームで死ぬことも選べるようにならないと、私たちの行く老いの道は、草木も生えぬリノリウムの道だけになってしまいそうです。 まずは親を送る人たちが、我がこととして親の旅立ちに接することから始めなければと思いました。

Posted byブクログ