現代の金融入門 の商品レビュー
「換言すると、むしろバブルはバブルと分かっていても止められない、プロの投資家はバブルと分かっていてもゲームから降りるわけにはいかないという指摘がある。」 金融について初歩的なことが書かれた本。 ただし、優しくはない。 リーマンショックにより、証券化がよろしくないものであると認...
「換言すると、むしろバブルはバブルと分かっていても止められない、プロの投資家はバブルと分かっていてもゲームから降りるわけにはいかないという指摘がある。」 金融について初歩的なことが書かれた本。 ただし、優しくはない。 リーマンショックにより、証券化がよろしくないものであると認識されるようになった。しかし、証券化が問題なのではなく、その適切な利用ができない、あるいは、しないのが問題なのだ。使い方次第で人を殺める自動車を考えると分かりやすい。 証券会社が影の銀行になることで、証券化のリスクが高まった。しかし、リスクを犯すことが利益に繋がる以上、それが適当な行動だと思われる。
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「入門」とあるが実際難しい文章で綴られており、読み解き理解するのに時間がかかった。ある程度の予備知識が必要かも
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「学生の頃からお金について学ぶべきだ!」みたいなのはそこら中で聞く論だが、じゃあ何をどのようにどうやって教えるべきか。そもそも現代の金融を正しく理解できている大人はどれだけいるのだろうか。ということで下世話でありがちなサブタイトルをつけるとすれば、『今さら聞けない社会人のための...
「学生の頃からお金について学ぶべきだ!」みたいなのはそこら中で聞く論だが、じゃあ何をどのようにどうやって教えるべきか。そもそも現代の金融を正しく理解できている大人はどれだけいるのだろうか。ということで下世話でありがちなサブタイトルをつけるとすれば、『今さら聞けない社会人のための金融入門』 教科書としては高校か大学の一般教養レベルだろうか。金融取引とは現在のお金と将来のお金の交換であるというところから始まり、金融機関が持つべき審査能力、市場に必要な抑止力、銀行の機能である決済と信用創造、金融政策と日銀の役割など。そして後半では日本のバブルを例としたその生成と崩壊の解説や、サブプライム危機を例とした、証券化の功罪についてなど。 全編に渡って基本硬派でマジメなノリ。自分には理解しきれない点がいくつかあったが、それぐらいのレベルが入門として調度いい。ノウハウ本だけ読んでうかつに投資に手を出すよりは、この辺で根本のところを学んでからでも良いんじゃないかなと個人的には思う次第。
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金融について全く何も知らないので読んでみた。銀行の役割など、金融の大枠を知ることができた。本書を手がかりに、もう少し詳しい本をさらに読んでみたいと思う。
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金融についてまったく理解していなかったため詳しく知りたくなり、手に取る。 金融のシステムからそれらの遷移してきた歴史についても述べられている。 ライフネット生命の出口社長が進めていたのだが、非常にボリュームがあり 読みごたえがあった。 正直インプットの量に理解が追いつかな...
金融についてまったく理解していなかったため詳しく知りたくなり、手に取る。 金融のシステムからそれらの遷移してきた歴史についても述べられている。 ライフネット生命の出口社長が進めていたのだが、非常にボリュームがあり 読みごたえがあった。 正直インプットの量に理解が追いつかなかったが、これ一冊をすべて理解すればかなりの知識が得られるのではないかと思う。
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わかりやすく、面白い。金融に疎い自分がこれまで読んできた中では良書。 内容としては「金融」と呼ばれるお金の動き方がどのようなものなのかを概説する形。中央銀行の役割、バブルとはどういったものか、日本的な企業統治の在り方、近年の金融機関の変遷などが詳しくまとめられている。著者もあと...
わかりやすく、面白い。金融に疎い自分がこれまで読んできた中では良書。 内容としては「金融」と呼ばれるお金の動き方がどのようなものなのかを概説する形。中央銀行の役割、バブルとはどういったものか、日本的な企業統治の在り方、近年の金融機関の変遷などが詳しくまとめられている。著者もあとがきに書いているが、これを足がかりとしてさらに深く金融について学んでいく形が良さそう。読んだからといってすぐに金融政策を理解したり、投資に強くなったりする類のものではなく、あくまで教養的な話です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現代の金融について、主に学術的な見地から解説した本である。 構成としては、 ・金融取引 ・銀行システム ・金融政策と中央銀行 ・資産価格とそのバブル ・日本の企業統治 ・金融機能の分解と高度化 ・金融規制監督 となっている。 特徴的なのは、学術的な見地の解説も多い一方で、現実とのギャップや、そのギャップに対する解説が多いことである。実務とのズレ(世界的に共通のものもあれば、日本独特のものもある)を明確にすることに加え、それをどのように理解したらよいか、解説しているのは貴重であると感じた。 企業価値に「従業員余剰」という将来的に従業員に帰属する報酬の現在価値(数値化できない企業特殊的な技能などから発生)があり、バイアウトなどをしてこれを反故にすれば、株主価値が高まる、などといった解説は面白い視点だった。
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「金融入門」とあるが、私には少し難しく感じた。このレベルは初心者でも理解できないといけないのかもしれないが。笑 内容は、銀行(特に日銀)が果たしている役割についての記述が多く、なぜ景気を良くするために日銀の政策が鍵を握っているのかが多少分かった気がする。
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「日銀」という機構が今ほど注目を集めている時代はかつてなかったのではないだろうか。 「日銀」がどのようにして何を行っているのかは、極めて専門的で一般にはほとんど知られていないと思うが、本書は、その日銀の活動の内容をより深く理解できる本だと思った。 「金融政策の手段」や「金融...
「日銀」という機構が今ほど注目を集めている時代はかつてなかったのではないだろうか。 「日銀」がどのようにして何を行っているのかは、極めて専門的で一般にはほとんど知られていないと思うが、本書は、その日銀の活動の内容をより深く理解できる本だと思った。 「金融政策の手段」や「金融政策の有効性」などを読めばなるほどなんとなくわかったようにも思えたが、本書には「これは難しい問題であり、まだ一致した答えは確立していない」という言葉がところどころに散見する。 水素と酸素を化学反応させれば必ず水になるような「化学」と違って、「経済学」とはなんとあやふやな学問であることかという感想を持った。 本書は、読後に新聞の経済欄をより深い視点から読むことができるようになる本であるとは思うが、著者の文体は他の著作もそうだが、専門用語が多用されており実に読みにくい。 「現代の金融入門」との表題ではあるが、「入門書」にしてはちょっと難解と思えた。
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入門と銘打っていますが、幅広い層にとって非常に有益な内容ではないかと思います。もともと先輩に薦められて読み始めたのですが、内容が濃く読了に時間を要しました。。笑 ライフネットの出口社長も雑誌の書評にて「新書ではあるが、この1冊には現在の金融を巡る諸問題が見事に凝縮されている。金融...
入門と銘打っていますが、幅広い層にとって非常に有益な内容ではないかと思います。もともと先輩に薦められて読み始めたのですが、内容が濃く読了に時間を要しました。。笑 ライフネットの出口社長も雑誌の書評にて「新書ではあるが、この1冊には現在の金融を巡る諸問題が見事に凝縮されている。金融のプロであっても、この新書に込められた該博な知見はなかなか持ち得ないのではないか」と述べていることを始め、客観的な評価も高いようです。個人的には、「資本市場の「情報発信機能」こそが、資産市場のいろいろな機能の中でも最も重要(だからこそ効率的市場となるように努力するのが望ましい)」(P137等)という点は常に肝に銘じなければならないと改めて感じました。また、あとがきにあるように「金融制度は刻々と変化しており、制度的知識は陳腐化する速度が速い。そのために、書籍という形態で金融制度の解説を行うことは困難になってきている」というのは多少なりとも業務で関わる立場としては大いに納得感があります(その点を踏まえ的確なアドバイスが提供されています)。新書ながら索引がちゃんと付いているのも○。デスクに置いておきたい1冊。
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